Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2019.08.12 ミュージカル「エリザベート」:私を燃やす愛

 

*どうでもいい話。ブログ記事につけてるサブタイトルは、その公演を観て一番印象的だったことからつけてるんですが、「エリザベート」は回数観すぎて思い浮かばないこともあり、そんなときは劇中歌の歌詞から引っ張ってきてます~。

 

 

いざゆかん、2019年8度目の黄泉の世界へ。

いつになれば私の気が済むんだろう…と思いつつ、気が済む前に公演が終わりそうだなと思い始めた頃でした(真顔)

 

古川トート&木村ルドルフ回がどうしても観たい!と念じたところ、親切な方にチケットをお譲りいただけました…ありがたや…(拝)

 

座席はおそらく今までで1番舞台に近い席でした。

(基本的に「観られればそれで良し」な精神なので、いわゆる前方席・良席にはあまりご縁がありません)

ちょうど劇場真ん中やや舞台側の列、結構下手側の席でしたが、コンタクトを乱視用に新調したら視界がクリアすぎて何もかもがくっきり見えました。オペラグラスを使わず、肉眼で表情が見えたことに感動。

 

エリザベート」は個人的に舞台上手側の席が好きだな…と思っていたんですが、1階席であれば舞台下手席も良かったです。それも超下手席がなおさら良かったです。なぜならシシィを凝視するトート閣下を直線上で凝視できるから!!閣下のご尊顔見放題です!!!!!!!(しょーもない楽しみ方)

 

 

1週間前の公演が不完全燃焼だったので、もしかしたらついに飽きたのかも…?と思ったんですが、今回まためちゃくちゃ楽しめたので飽きたわけではありませんでした。良かったというべきか、(お財布にとっては)残念というべきか…。

 


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エリザベート花總まりさん】

・涙する場面が多かった花總シシィ。いたるところで感情が大爆発してました。♪私だけに♪の前は泣きすぎてしゃくりあげてたり、♪最後通告♪でフランツを追い返した後、机に突っ伏してわーっと号泣したり…涙が枯れ果てるんじゃないかと思うくらい泣いてました。

 

・この日は1幕冒頭から、歌はあまり声が出てない気がしたんですが、軌道修正として感情をとにかく出すようにしたのかも…?

 

・少女時代が完璧に可愛いので、観るたびに本当にびっくりします。ご本人は「今回で最後かな…」とおっしゃってたようですが、花總さんあと1回くらいはいけると思いますよ!?

 

・♪計画通り♪でフランツにプロポーズされた後のシーン、メロディ通りなら♪間違いでしょう♪となりますが、この回は♪間違いでしょう↗?♪ってセリフっぽく歌ってました。

 

♪私だけに♪は、歌だけなら愛希シシィ、歌いながらの演技は花總シシィが私は好きなので、足して2で割ってほしい(無茶ぶり)

 

・デブレツィンでの♪娘の命を〜(以下略)♪の歌い方は完全にブチ切れてました。悲しみより怒りを大きく感じました。

 

・♪闇が広がる♪はトートへの嫌悪感がいつもの倍くらいあり、♪俺の腕の中で お前は震えた♪って言われて「はぁ!?」みたいな表情してました。

 

・それぞれのシシィの、対トート閣下のお芝居(*個人感です)

花總シシィ:闇に引きずり込まれないように抵抗する

愛希シシィ:闇に惹かれてしまいそうだから抵抗する

ちょっとずつ印象が違うんですよね。やっぱり陰と陽だよなぁ…。

 

・♪三重唱♪の女帝っぷりは、花總シシィに敵う人間はいない気がします。同じ人が演じてるのに、あの場面で完全に顔変わってますし…見るたびに「か…勝てない…」って勝手に負けてます。笑

 

・♪私が踊る時♪は階段から降りてくるシシィを、座席的に真正面から捉えられて最高でした。私もトートダンサーになって花總シシィに蹴散らされて\うわあああああああ/ってやりたい(謎願望)

 

・愛希シシィの♪私が踊る時♪は物理的な闘志が溢れてて、花總シシィは精神的な闘志が溢れてて、つまりどちらのシシィも超かっこいいってことです!!!!!(うるさい)

 

・実はあんまり好きじゃなかった精神病院のシーン、ここ2、3回で急激に好きになりました。毎回色々を感じることがあります。この回の花總シシィは、ヴィンデッシュ嬢はじめ患者たちにこわごわ接してる感じで、トートに接するときと似た態度を取ってる印象でした。

 

 

・ルドルフの葬儀シーン、♪ママは自分を守るため あなたを見捨ててしまった♪が、涙のあまり途中で歌にならず、悲痛なつぶやきになってました。今までは「シシィ、今まで全然ルドルフの面倒見てこなかったのに、何勝手なこと言ってるんだ…」と思って全く泣けなかったんですが、この回で初めてシシィにもらい泣きしました。良いお芝居、良いシーンでした。

 

 

【トート:古川雄大さん】

またお芝居変わりました!?!?トートとしての軸をまだまだ開拓中だったのかもしれませんが、個人的には公演中に色々変わる方が見応えあって楽しいです。

 

・♪愛と死の輪舞曲♪は、なぜか毎回オペラグラスを使わず観てたんですが、♪身体に刻まれて♪を、純粋に嬉しそうに歌うよな~というのがいつもしっかり伝わってきました。

 

・シシィをベッドに戻してあげる場面、6月・7月に観たときにやっていた、シシィの腕の位置を整えてあげてる仕草が地味に好きだったんですが(細かい)、やらなくなってしまいました…。

 

・♪誰かは知らない でも覚えてる♪って言われて露骨ににやにやしちゃってた古川トート。人間味が増しておりました。笑

 

・このちょっと前に出た雑誌「紫苑」で、古川さんの素敵なお写真たちとともに「エリザベート」の衣装が解説されている記事があったんですが、「トートはシシィの結婚式で軍服を着ている」って話、その記事のおかげで今回初めて気づけました。通路を歩いてくる後ろ姿を見てたら、肩の部分がめっちゃ軍服でした。すっごくかっこいい…!

 

・ところで座席があまりにも下手側すぎて、♪最後のダンス♪登場時の古川トート、鼻先しか見えなくて笑いましたw

 

・♪最後のダンス♪でシシィに向かってお辞儀するとき、前まで顔はシシィに向いたまんまだったんですが、今回ちゃんと頭も下げてました(もはや古川トート観察日記)

 

・顎クイと内緒話ポーズとこめかみに左手当てるポーズ健在(ただの記録)

 

・最後のオクターブ上げるところ、ややピッチが上ずっちゃってましたが、「そのまんまいったれ!!!!!」って勢いが良かったです。歌い終わり(語尾?)が、城田トートっぽいシャウトになるのもなかなか良き。

 

・♪最後のダンス♪を歌い終わった後、余韻もなくさっさとお帰りあそばされる古川トートですが、去り際にシシィを一瞬見下ろす表情が氷点下150度でした。あんな視線投げられたら冗談抜きで凍りそう。

 

・シシィの娘が亡くなってしまった後、角度的に私→シシィ→トートが一直線で、嘆き悲しむシシィをまばたきもせず見つめる古川トートを私が凝視しました(ドヤ顔)そういえばロミジュリでも思ったことなんですが、古川さんは集中するとなのか、それとも意図的になのか、全っっ然まばたきしない時があってちょっと怖い…(目乾かないのかしら)(余計なお世話)

 

・1幕の♪闇が広がる♪で右目からポロッと一粒涙がこぼれ落ちてました。きれいな涙ではありましたが、子供を亡くしたシシィの気持ちを反映してるのか…それにしては表情がまるで伴ってなくて不気味でした。泣いちゃうトートは前代未聞なのでは。

 

・シシィが座ってる椅子の後ろから出てくる時、全然スマートさが無くて面白かったですwよっこらしょ…って感じで出てきてました。笑

 

・シシィに拒否られた後は前ほどショック受けた表情をしなくなりましたが、ろうそく吹き消す時に完全にろうそくの火に八つ当たりしてる感じでした。笑

 

・♪三重唱♪の最初のシシィソロパートのとき、ハプスブルクの家紋の後ろに古川さんが待機してるのが足だけ見えたんですが、

登場時の体勢を取る→右足を左足の横に一旦おろす→もう1回体勢を取る→また右足をおろす

という一連の動作を3回くらい繰り返してて、あまりにもそれが気になりすぎてシシィのソロパートをほとんど聞き逃しました。何がそんなに気に食わなかったんだろうか。笑

 

・♪ママ何処なの♪で少年ルドルフに向けて銃のグリップ部分を差し出して、にやにやしながら上に掲げてたんですが、あれはマイヤーリンクの伏線ってこと…?いつかお前がこれを求める日が来るんだぞ、という意味なのでしょうか。

 

・古川トートはドクトルに扮装するつもりが相変わらず全くなさそうなんですが、それでも6月よりはちょっと変わってたかな…妙に間延びした喋り方になるので逆に違和感なんですが。笑

 

・ちょうどロミジュリのDVDが届いた直後の観劇だったので、古川トート&木村ルドルフだと、人工呼吸の場面はもはや笑えないですが(ベンヴォーリオ死んじゃうやん…!ってなりました)、逆に♪闇が広がる♪の♪友達を忘れはしない♪でちょっとふふ…っとなってしまいました。笑

 

・ちなみに木村ルドルフ相手だと、より「煽ってる感」が強かった古川トート。

 

・ルドルフの幻の戴冠式で、毎回めちゃくちゃ邪悪な顔してません!?あと独立運動に向かうルドルフを見送った後、急激に「もう飽きちゃったな~」みたいな表情してました。

 

・♪悪夢♪はフランツに対する嫉妬(?)がもう少し燃えてても良いのにな…と思います。

 

・最後にシシィに抱きしめるシーン、座っていた席からだと完全にトートの顔しか見えなかったんですが、それはもうすっごく素敵な、幸せそう&穏やかな表情してました。あの瞬間の古川トートの表情、今でも思い出せるくらい脳裏に焼きついてます。

 

・ラストシーンは今までと違い、シシィが亡くなったこと自体に驚いてるみたいな反応でした。「あれ!?」と言いたげに目を見開いたまんま、シシィの身体を横たえてました。もしかして自分が「死」ってこと忘れちゃってました…?

 

・カーテンコールで客席からの\ひゅーひゅー/の歓声に、よほど嬉しかったのか、にっこにこしてたのが可愛かった!あそこまでニコニコしてるの珍しいな~と思いました。いつも口角は上げてる印象はありますが、あの満面の笑みを見たのは、誕生日公演以来でした。

 

 

 

【フランツ・ヨーゼフ:田代万里生さん】

・フランツが「もう一人の母親」からの訴えを却下するまでの、葛藤の表情がすごく好きなんですけど(細かい)、田代フランツは「自分が理想とする皇帝像」と「本当の自分」の間で揺れ動く気持ちがしっかり表情に出てました。「却下!」って言うまでに口元がわなわな震えてるのがリアル。

 

・♪悪夢♪でルキーニに吹っ飛ばされる田代フランツを、初めてしっかり確認しました。まるで浜辺に打ち上がった魚のごとく、見事に吹っ飛んでおりました。

 

 

【ルドルフ:木村達成さん】

・2ヶ月ぶり2度目の木村ルドルフ。初めて見た時は「何かずっと泣いてない?」みたいな弱々しい印象でしたが、今回はギラギラしている時と弱った時のギャップが大きくて、個人的にかなり好みのお芝居でした。

 

・CDとDVDで慣れ親しんだ古川ルドルフに似てる気がしました。というわけで♪闇が広がる♪でのハーモニーもなかなか良かったです。

 

・♪闇が広がる♪の直前、京本ルド&三浦ルドは悔しそうに床を叩いたり、その場でうずくまったりしてましたが、木村ルドは自分の身体を抱きしめるような格好で立膝になってました。

 

・どこだったか頭を抱える仕草をしてたような。♪誰かが叫ぶ♪のところだったかな…。

 

・木村ルド\\\おおおおおうざぁぁぁぁぁぁぁ///

私(!?!?!?)

いきなり力強くなるのでびっくりしました。笑

 

・♪ママは僕の鏡だから♪では、「打ち明けるよ」まではしっかりしてたんですが、それ以降は泣きながら訴えてました。セットの鏡に写る必死な木村ルドルフと、何も聞こえていないような顔でその横をスルーする花總シシィの図が残酷でした。

 

・♪マイヤーリンク♪では、トートが掲げるピストルに手は伸びてるんですが、手以外はものすごい抵抗してました。身体だけはトートに操られてるけど、気持ちは全く死にたくなさそうで。「嫌だ!」みたいに首を横にぶんぶん振ってました。

 

・ピストルでこめかみを撃ち抜いた瞬間、汗がまるで血しぶきのように飛び散ってて、もはや汗までもが演技してるみたいに見えて鳥肌立ちました。

 

・音楽が止まってじっと前を見てたのに、ピストルが横目に入ってゆっくりそちらを向く感じ。それまでは「このまま反逆者として生きていく」という選択肢しか彼の中に無かったのに、ここで初めて「自らの命を絶つ」という選択肢が生まれたんだろうなと。生命力強めなルドルフでした。光属性仲間として、愛希シシィとの方が相性いいかもしれないです(初観劇時に見てるはずなんですがね……)

 

・そういえば木村さんは古川さんのことを本当に「うーたん」と呼んでるんでしょうか(ロミジュリDVD特典映像より)

 

 

ゾフィー剣幸さん】

・剣ゾフィーは何度か拝見しましたが、いまいち印象に残りませんでした(涼風ゾフィーのキャラが濃すぎる疑惑)

 

・少年ルドルフを諭すとき、祖母としての顔をチラッと覗かせるのは、剣ゾフィーならではのお芝居だったなと思います。

 

 

【ルキーニ:山崎育三郎さん】

・この回で山崎ルキーニを観るのが最後でした。

 

・この回、冒頭の裁判官の音声がおかしくて、同じセリフを2度繰り返すハプニングが起こったのですが、何事も無かったかのように普通にお芝居続けてました。さすが育三郎さん。と思うとともに、音声さんしっかりしてほしい…(これまで何度も音声トラブルっぽいのがあったので)

 

・ルドヴィカに向かって言い放った「「「鹿さんいました!!」」」に客席大爆笑wwめっちゃ面白かったです。笑

 

・小鳥ちゃんアクシデントも発生。オケピに落下してボソッと一言「……落ちちゃった…」。その後オケの方に拾ってもらってました。

 

・終始陽気で楽しそうなのに、それ自体が彼の狂気の姿と思わせてくれるルキーニでした。♪キッチュ♪での♪買っとくれぇぇぇーーーーー♪が絶品。また山崎ルキーニ見たいなぁ(海宝ルキーニも見てみたいなぁ)(小声)

 

 

【その他】

・♪私を燃やす愛♪でついつい見てしまう、女性アンサンブルの真瀬さんの奇妙なダンス。偽エリザベート(ヴィンデッシュ嬢)である彼女が、あそこで1人舞う意味はなんなんだろう…。

 

・ところでヘレネ美人ですよね?????あとヘレネの「変なヘアー」は2016年版があまりにもひどすぎて、2019年はノーマルなヘアスタイルに見えます。笑

 

・マデレーネちゃんの貞操帯がなかなか外れなくてヒヤヒヤしました。マデレーネちゃんを演じている美麗さん、どこにいてもお顔が小さすぎて目立ちます。宝塚では男役だったなんてびっくり。

 

・♪マダム・ヴォルフのコレクション♪、ミッツィに\アーメーン/って言われながら踏まれる大司教様が地味にツボです。笑