Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2022.10.14 ミュージカル「エリザベート」ソワレ公演:シシィとトートの『闘い』

※この時期、かなり観劇を詰め込んでいたため、この回の記録はメモ書き程度にしております。


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・ルキーニ役の上山さんが開幕早々休演され、黒羽さんが代打で登板。上山さんは声帯の不調とのことだったので「こりゃ長引くかな…」と心配してましたが、休演日を挟んですぐに復帰されてました。ただやはりどう見ても本調子ではなさそうで、かなり無理くり歌ってました。高音パートで声がひっくり返ってたり、それを回避しようとキーをオクターブ下げてたり…。正直ルキーニは作品をリードするめちゃめちゃめちゃめちゃ大事な役ですし、ルキーニが引っ張ってくれないと成り立たないので、できることなら万全になるまでもう少し休んでてほしかったです。

 

・古川トートの♪最後のダンス♪、またアレンジが追加されていてマスクの下で口ぽかーーーーん状態。♪2人の愛は〜見せかけ〜♪で、ものすご~~~く小馬鹿にした笑いも挟んでました。

 

・ちゃぴシシィの♪私だけに♪、かっこよすぎてひれ伏すしかない…!最後の♪私に〜〜〜♪の前に覚悟を決めたようなキリッとした表情をされてて、「フランツ逃げて超逃げて」ってなりました(真顔)

 

・Myベストの♪私が踊る時♪は、2019年7月30日ソワレの芳雄さん&ちゃぴさんなんですが、それに次ぐ♪私が踊る時♪が聴けました!!!!!

 

古川トートは最初から強気にシシィに向かうのではなく、甘く囁いてみたり優しく誘ってみたり、あらゆるアプローチを試してみるも、全く振り向いてくれないシシィに、最後は苛立ちと、そんなシシィを愛してしまう自分との葛藤みたいなものを感じてめちゃくちゃ良かったです。ちゃぴシシィは一貫して「そんなんで今の私が誘いに乗ると思うなよ顔洗って出直してこい」なオーラを放っており(え?)、さながらシシィの精神世界での乱闘でした。

 

・田代フランツがなんか…なんか絶妙に気持ち悪かったです…(※褒めてる)♪最後通告♪のときのシシィへのお願いが妙にねっとりしていて、マザコン度が増してた気がします。

 

・田代フランツはシシィに出会うまで「人間」として生きたことがなく、あくまでも「ゾフィーの人形」として生きてそうでした。まるでロボット。でも♪皇帝の務め♪のシーンで、罪人の母親からの訴えを退けた瞬間、口をギュッと真一文字に結んでたのを見て、人間としての心のかけらが残ってそうだなとも思いました。

 

ゾフィーが亡くなる直前、「義務を忘れたものは〜」で涼風ゾフィーが大きな音を立てて杖を床についた瞬間、背筋がぴーん!ってなってた田代フランツ。根っからゾフィーの教えを叩き込まれてるのがよくわかる反応でした。

 

・涼風ゾフィー好きすぎるんですけど!?お芝居が大きくてコミカルなのは変わらず、歌も全く衰える兆しがなく、この役をいきいきと楽しんでる姿が素敵でした。

 

・甲斐ルドルフ!安定の歌唱力ですが、やはりまだまだ慣れてなさそうな印象も受けました。

 

・甲斐ルドルフはちゃぴシシィの息子。2019年版で1番近いのは木村ルドルフかな?ただ甲斐ルドルフのほうが融通ききそう(?)で、頑固さは木村ルドルフほど感じませんでした。

 

・ちなみにこの時点での古川トートの対ルドルフの芝居。対立石ルドルフだと「弄ぶ」で、対甲斐ルドルフだと「煽る」で、わりと明確に分かれてそうでした。個人的には対立石ルドルフの古川トート、ドS感があふれてて好きです←