記念すべき(?)10回目の観劇。
「エリザベート」に恋い焦がれた2019年夏が終わった日でした。
3ヶ月で10回。前代未聞です。
もちろんもっとたくさん観劇されている方は大勢いらっしゃると思うんですが、自分の中でまさか「アラジン」を超えるペースで観に行くような作品が出来ると思っていなかったので…。
未だになぜこの作品にこれほどのめりこんだのか、自分でもよくわかっていません。でも確実にあと50回は観ても飽きないと思うので、単純にこの作品が持つ「何か」が私の心の琴線に触れてしまったんだろうと思います。
舞台上も客席も、外の熱気に負けないくらい熱く、大千秋楽の名にふさわしい公演だったと思います。カーテンコールはツッコミ(という名の芳雄さん)不在だったので、大変なぐたぐだっぷりでしたがw
(後から映像を見ると、明らかに前楽のカーテンコールの方が盛り上がってたので、日程を逆にした方が良かったんじゃない…?と思ったり)(小声)
大千秋楽では、特に今季からその役に就いた新キャストが多かったため、「3ヶ月の集大成公演」という印象を受けました。
座席は1階補助席上手側。ナビザーブでまさかの当選でした。
当選メールが届いた時は、部屋で1人だったんですが静かに号泣しました(完全にヤバい人)
補助席なだけあって、前の人の頭が舞台に丸かぶりという、正直見づらい席ではありましたが、あの場にいられるだけで本当に幸せでした!
【エリザベート:愛希れいかさん】
・愛希シシィは、私が観た限りでは毎公演一定のクオリティをきちんと保っていて、宝塚退団後の大きな舞台を見事やり遂げた印象でした。たくましく生きる愛希シシィ、私は大好きです!
・♪私だけに♪を歌っている時、照明を受けた瞳がきらきらしててとっても綺麗でした。愛希シシィの突き抜けるような歌声もやっぱり素敵!
・♪私が踊る時♪も最高でした。愛希シシィだと背後に真っ赤な炎が見えそうなくらい、この曲でのシシィがパワフルに感じました。戴冠式のあの瞬間が、シシィの人生の絶頂期なんだなと伝わってきました。
・♪魂の自由♪でヴィンデッシュ嬢の頬を愛希シシィが包み込んだら、ヴィンデッシュ嬢が愛希シシィの頬を包み返してて、めちゃくちゃ鳥肌立ちました。お互いの頬を包み合うあの2人のシルエットが忘れられません。
・♪夜のボート♪では、遠目からオペラグラスで見なくても分かるくらい、ぽろぽろと大粒の涙をこぼされていました。
・ルキーニに刺される前、「行きましょう スターレイ」って言って歩き始めるけど、そのあとふと立ち止まって遠くを見てた姿が印象的でした。
・♪泣いた笑った挫け求めた♪と歌う愛希シシィと、そんな彼女を見つめる古川トートを、「2人とも3ヶ月間よく頑張ったねぇ」と親戚のおばちゃん顔で見てしまった私(謎ポジション)
・カーテンコールの挨拶は泣いちゃうかな~と思ってましたが、最後まで真面目にしっかりと務めていました。成河さんにいじられてたのも可愛かったですw
【トート:古川雄大さん】
・この1週前あたりからどうも不調そう??という声をちらほら聞いていて、正直かなり心配してたんですが、おそらく古川さんが今出せる力は発揮できていたのではないかと思います(もしかしたら万全ではないのかなとは思いましたが)
・千秋楽までに7回も古川トートを観てるのに、この日初めて彼の横顔が凄まじく美しいことに気づいてしまい、♪愛と死の輪舞曲♪は歌が頭に入りませんでした←
おでこから鼻先までのラインと、耳下から顎にかけてのライン美しすぎません?????(今さら)
・最後の最後で、まさかの高笑い直撃席(スピーカー真下)だったので、私の腹筋がさらに鍛えられました(真顔)次の再演にも出られるようであれば、あれだけは録り直してほしいかな………(笑えるという意味で面白かったけど)
・♪最後のダンス♪は「なんとか歌いきってほしいな…」と半ば祈りながら聴いてましたが、いつもの「古川アレンジ版」でしっかり歌い通してました!私はこの歌い方とアレンジの仕方、とても好きだったので毎回楽しみに聴いてました♪
・体操室のシーン、突如めちゃくちゃアグレッシブになる古川トートが地味にツボで、このシーン好きです。笑
愛希シシィをオペグラで見てたら、ものすごい勢いでフェードインしてきた古川トートに思わず吹き出してしまった…w
・「死にたいのか」がまた半泣きみたいな言い方に戻ってたんですが、やっぱりその日のルドルフ役が誰かによりけりだったんでしょうかね…。
・ラストの表情がめちゃくちゃ良かったです。ドヤ顔&笑顔でシシィに黄泉の世界を見せるけど、その後遠くに見える何かを目で追いかけてハッとした表情になり、一気に真顔に。シシィの魂が本当の意味で自由になったことに気づいた様子に感じられました(個人感)
・ちなみにこの時点で、素の古川さんがお話されている姿をほとんど見たことがなかった私。カーテンコールの挨拶で、トートの衣装とメイクで普通に(ぼそぼそと)お話する古川さんに、劇中の姿とのギャップも相まってものすっっごい違和感を覚えておりました。笑
「あ、普通にしゃべるとどこにでもいそうなお兄さんになるんだな…」と。笑
【フランツ・ヨーゼフ:平方元基さん】
・平方さん、この回での1幕と2幕の緩急のつけ方が素晴らしく、特にルドルフとのお芝居がものすごく印象的でした。ルドルフの♪ママと同じ意見が間違いだと言うの♪に対して「黙れ!」と言うセリフがありますが、怒鳴ったり諫めるのではなく、一瞬図星を突かれて「…黙れ」と、静かにつぶやくのが新鮮でした。
・どうしても溌剌とした声に聞こえるため、これまで2幕のフランツのお芝居はやや元気が良すぎるかなぁと思っていたんですが、今回はしっかり老けて(?)いらっしゃいました。本当に素晴らしかったです。
・カーテンコールの挨拶では、小池先生に名指しで褒められて色んな方向にぺこぺこしていた姿がかわいらしかったです。笑
【ルドルフ:三浦涼介さん】
・少し観ない間にものすごい進化を遂げていた三浦ルドルフ。3か月の集大成という言葉が、今回のキャストの中で一番しっくりきました。
・声の出し方が気になることが多かったのですが、この回では出し方をしっかりコントロールされている印象でした。
・フランツに対してものすごく怒っていて、でも自ら立ち上がるにはどこか自信無さげで不安定。フランツへの怒りをトートにまんまと利用されてしまったルドルフでした。
・救世主になれる~♪と言われて「違う!!!!!!!!」って叫ぶのは、三浦ルドルフだけだったような。特徴的なお芝居だなと思いました。
・独立運動に失敗して捕まった時、まるで5歳の男の子のような声で発した「ルドルフ…ハプスブルク!」が衝撃でした。一瞬子役のルドルフが発したのかと思うくらい幼かったです。
・1回目の「父上!」は叫び、2回目はつぶやきになってました。この日は平方フランツと三浦ルドルフのお芝居の歯車がぴったり合ってたと思います(と書きながら、平方さんと三浦さんがいい意味で同い年に見えなかったなぁと思ったり)
・涙やら汗やらで、美しいお顔が凄まじいことになってた♪ママは僕の鏡だから♪。
そのわりに「ママも僕を見捨てるんだね」が妙に落ち着いてて早口だったのが、逆に怖かったです。
・♪マイヤーリンク♪でのお芝居がとにかく壮絶すぎて呆然。トートに「死にたいのか?」と言われて悲痛なうめき声出してたり、死に対する恐怖からなのか、踊りながら叫んでたり。見た目もぼろぼろでしたが、何より彼の内面が血まみれなのが目に見えるように分かるお芝居でした。頭をピストルで撃ちぬく以前に、シシィからの拒絶が最後の一撃だったんだろうな…。
【ゾフィー:涼風真世さん】
・コミカルで可愛らしい涼風ゾフィー。バートイシュルでフランツが発砲したコンマ1秒後に、オフマイクで「フランツ♡」って振り返るお芝居が好きです。笑
・今回は♪ゾフィーの死♪で泣きました。涼風ゾフィー、この日は特に熱量がすごかったと思います。
・フランツに拒絶された時の悲しそうな表情に、涙ながらに訴える最期の言葉。「優しさより厳しさを」ですが、涼風ゾフィーは誰よりもフランツを愛していたよなぁと感じました。
【ルキーニ:成河さん】
・私(たち)は!!!成河ルキーニ大好き芸人です!!!!(突然のアメトーーク)
・ただでさえ歌もセリフも動きも多いルキーニという役を、本当に楽しんで自然体で演じられていて、毎回ついつい目で追ってしまいました。
・成河ルキーニ目当てで2016年公演のBlack版DVDも買っちゃいそうです(現在White版のみ所持)
本当に楽しい、夢のような3か月間でした。ただでさえ真夏の暑い中での公演、毎日大変だっただろうなと思います(特にシングルキャストのアンサンブルの皆様…)
今後もしミュージカルを今ほど頻繁に観に行くことがなくなったとしても、「エリザベート」は公演が続く限り、キャストがどんどん変わっていっても、再演のたびに1度ずつは必ず観に行こうと決めました。
そしていつか宝塚版(はちょっと迷うけど。笑)、ウィーン版、韓国版も観てみたいな…。色んな「エリザベート」を体験してみたいです!