Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

ドラマ「ラストマンー全盲の捜査官ー」:私があなたの『目』になります

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すでに夏ドラマが始まって3週くらい経っておりますが…。

 

2023年春ドラマは、こちら1本のみ観賞。正直キャストが話題になるだけで、失礼ながら内容にはそれほど期待していなかったのですが、これが結構おもしろくて毎週楽しみに見ておりました。

 

1話完結でありながら、物語全体を通じて解決すべき謎があり、最後までどんな展開になるのか純粋に楽しむことができました。

 

ハンディキャップを背負った人がドラマに登場するとなると、これまでの作品では比較的恋愛モノというイメージが強かったのですが、この作品では福山雅治さん演じる皆実が、全盲というハンディキャップを持ちながら、本人はそのことをすっぱりと割り切って生きている姿を描いていました。周囲の人に助けられたときはきちんと感謝を示しつつ、「健康な人でも誰かの力を借りて生きている。そういう意味では自分も同じ」と、自分を特別扱いしないでほしいという姿勢を貫いている姿が印象的でした。

 

この作品を見た後は、街を歩いていても電車に乗っていても、白杖を持って歩く方をよく見かけるようになりました。というより、恐らく私の中でほんの少しですが意識が変わって、今まで見えていなかった人たちが見えるようになったのだと思います。

 

徹底したエンタメ作品でありながら、「助けを必要としている人が自分の周りにいるかもしれない」という、自分の中の意識を少しアップデートしてくれた、私にとって大切な作品になりました。