Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2019.06.22 ミュージカル「ピピン」:一生忘れられないフィナーレとは

 

2018年、どこかの何かを観に行った時に(ぼんやり)、まだキャストビジュアルが出ていない段階のチラシを見て、直感的に「あ、これ見に行こう」と思った「ピピン」。ちなみに観る作品を決めるとき、どんなお話なのか、どんな役者さんが出ているのかも重要ですが、1番は自分の直感を信じることにしています。


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正直なところ、私の好みにはちょっと合わなかったな…という作品でした。

 

多分原因として挙げられるのが、

①私が黄泉の世界に片足突っ込んだまま帰ってこれてなかった(気持ち的に)

②聞いてた前評判が良すぎた

③パフォーマンス>>>>>楽曲だった

という3つかなと。

 

①に関しては観る順番を完全に間違えた私の采配ミス(?)です。先に「ピピン」を観ておけば良かったと、観劇後に思いました。あとこの日のコンディション(気持ち)的に、何となくミュージカルを観る気分になれてなかった…これも完全に私のせいですが…。

 

②は初日明けてから本当に絶賛評ばかりを聞いていて、自分の目で見ないとわからないとは思いつつ、勝手にハードル上げてた部分もあったと思います。

 

③は作詞作曲が「ウィキッド」や「ノートルダムの鐘」を手掛けたスティーブン・シュワルツだったので、楽曲に期待してたんですが、正直それほど印象的な曲がありませんでした。

そしてパフォーマンス要素が多かったので、曲にあまり集中できず、比重としてパフォーマンスに重きが置かれている印象を受けました。私はどんなに話がアレでも、出てくるキャラがアレでも、楽曲さえ良ければオールOK(ということにこの頃気づいた)ので、この作品はあまりツボに入りませんでした。

 

あと物語を楽しむためには、「これは劇中劇である」ということを念頭に置いておかないと、オチで「??」ってなりそうだなと。あくまでもこれはリーディング・プレイヤー率いるサーカス団が披露している演目「ピピン」であって、最後のほうはそのメッキが剥がれていく構造になってました。

 

ただオチ、というかこの作品が何を伝えたかったのか、最後まで観てもいまいちつかめず。ネタバレになるため具体的には書きませんが、歴代のピピン役は「一生忘れられないフィナーレ」のために、みんなその行動をとったの…?と脳内にたくさん「?」マークが浮かんでしまいました。

 

 

以下、簡単なキャスト別感想です。



ピピン城田優さん】

・観劇前の私(城田さんめっちゃかっこいいんだろうな~)

 観劇後の私(城田さんめっちゃ可愛いんだが?????????????ヒロインじゃん?????????

 

・城田ピピン完全にヒロイン枠でした(リーディング・プレイヤー役のCrystal Kayさんがイケメン枠でした)

 

・待ってトート閣下演じてたのあなたですか????(散々DVDで見たのに疑い始める人←)

 

・あのかわいさは弟にしたくなる(真顔)

というわけで、まさか城田さんにかわいさを感じるとは思わなかったです。

 

・さぞかしがっしり体型なんだろうと勝手に思ってたんですが、意外と華奢で少年みたいでした(城田さんの当時のツイートによると、体脂肪1ケタ台だったそう)あと本当にお顔がめちゃくちゃ整ってますよね…どの角度から見ても彫刻のようでした。すごい…。

 

・ 途中「服が着られなぁぁい!」ってセーターに顔つっこんでわたわたしてたんですが、あれは演技?それとも素?笑

 

・「アヒルの名前はエリザベート」で笑ったのと、途中でジェネリック版ドクトル・ゼーブルガー出てきて笑いましたwそんなことしてないで「エリザベート」にもまた出てくださいね!!!!!!!!!!!(城田トートを舞台で観るのがもっぱらの夢なので)

 

・2幕始めに2階席下手のバルコニー席に突如登場して、にこにこしながら2階席と3階席に手を振り、バルコニー席に座ってた数少ないお客さんとハイタッチして、颯爽とはけていくというサプライズ演出がありました。まさかの展開に湧くバルコニー席の人たちの反応が面白すぎて、見てるこちらが幸せになりました。しかし主演俳優があんなところに出てくるとは…!

 

・城田さんの歌声がすごく好みなのですが、生で聴いてもやっぱり好みどストライクな声質でした。1日…いや30分でいいので、ずっと横で喋ってるか歌ってるかしてほしいです。笑

 

 

【リーディング・プレイヤー:Crystal Kayさん】

・歌手であることは知ってましたが、まさかあんなに踊れてパフォーマンスも出来る方だったとは…!!

 

・決して背が高いわけでも大柄なわけでもないのですが、独特の存在感があって、彼女が出てくると思わず目をひかれました。真っ黒な衣装がとてもよく似合っていて、動きもキレッキレでかっこよかったです。

 

・歌もしっかりミュージカル仕様(?)の歌い方になっていて、オーブの広い客席にパワフルな歌声が響き渡ってました。ぜひ別演目でもCrystal Kayさんを観てみたいです。

 

 

他の役者さんで特に印象的だったのは、ピピンのおばあちゃま・バーサ役の前田美波里さん!

御年70歳とは到底思えない抜群のスタイルと、まさかの宙吊りパフォーマンス(しかも歌いながら!!)に呆然…いや〜すごかった…。あんな70歳に私もなりたいものです。