「ムーラン・ルージュ!」4回目の観劇。
この時期、あちこちの作品で代役での上演や公演中止など暗雲が立ち込めていたので、正直この回を観劇できるか不安でしたが、無事に見納めできました。サティーン&クリスチャンの組み合わせが全部観られて嬉しかったです!
チケットを取る時、最初に私の中で「サティーン&クリスチャンはこのペアかな?」と直感で思ったのが望海さん&甲斐さんペアでした。その当時は映画未見でしたが、ニコール・キッドマン&ユアン・マクレガーの雰囲気を1番感じられそうだなと思ったので。
この印象は実際に見ても変わらず、「映画版が好きで、その印象を崩さずにミュージカル版を楽しみたい人」には特にこのペアをおすすめしたいと思うくらい、この作品の王道ペアでした(※個人感)身長差や年齢差がちょうど良さげなんですよね…。
(「next to normal」は、親子にしては年齢が近かったんだなと今さら思いました)
すでにがっつり組んだことがあったからか、お芝居や歌の相性も素晴らしかったです。
…で、逆に言うと「このペアだからこそ!」みたいな強みや個性は意外と感じられず、王道だけど裏を返すと無難な印象かも…とは正直思いました。
歌声の相性なら平原・甲斐ペアも好きでしたし、芝居で泣かされたペアは平原・井上ペアだったので。望海・井上ペア回はちょっと状況が特殊だったからなぁ…(2幕中断しちゃった回)
ということで、見納め回のわりにあまり余韻は残らなかったんですが、帝劇の喫茶室に初めて行って美味しいマカロン食べたし、赤いワンピースとネイルとメイクでがっちり固めて楽しめたので、夏の良き想い出になりました!
簡単な感想メモです。
・望海サティーン、ちょっと心配になるレベルで痩せてました。それによって2幕の芝居によりリアリティが出ていたのは良かったのかどうか…。そのわりに♪FireWork♪では、平原サティーンに負けないくらいのソウルフルな声が出ていて圧倒されました。
・♪Sparkling Diamond♪の前半はずっと望海サティーンをオペラグラスで追っかけたんですが、2回くらい客席に向かってあの「宝塚式ウィンク」をばちーんとかましてました。さすが元男役トップスター。
・プレビュー公演以来だった甲斐クリスチャン。前回はとにかく若さと勢いで突っ走っていましたが、今回はペース配分をしっかり覚えて、お芝居も歌も強弱が出るようになってました。
キャラのハマりっぷりでは甲斐クリスチャン、歌と芝居の技量では井上クリスチャンという、かなり良きWキャストだったと思います。
望海サティーンでも平原サティーンでも、クリスチャンがかわいらしく見えるのは甲斐クリスチャンだったかなぁ。井上クリスチャンと望海サティーンだと、力関係が最初からイーブンな印象はありました。対して井上クリスチャンでさえ手のひらで転がしてた平原サティーン、強すぎます。
・♪CrazyRolling♪の甲斐クリスチャン、プレビュー公演の時は前半に狂気をこめてた印象でしたが、今回は後半の♪死んでも構わない♪と歌う部分で、こめかみに銃をつきつけてニヤって笑ってました(震)魅せ方を、この1か月半で模索し続けたんだろうなぁと思わせてくれる一瞬の表情でした。
・♪ELM♪の途中、望海サティーンに人差し指で口封じされて、「?」って顔しながらにこにこしてた甲斐クリスチャンがかわいすぎました…。
・松村ジドラーはあまりクセがなく、台本に誠実に演じていらっしゃるなぁと感じました。個人的にはどうしても橋本ジドラーの遊び心ある演じ方が好みなんですが、サティーンとの「戦友」感は松村ジドラーの方が強かった印象です。
橋本ジドラーが、時には【娘】のようにサティーンを思っていそうだったのに対し、松村ジドラーは、ここまで這い上がってきた【仲間】としての愛をすごく感じました。
・中河内サンティアゴ、♪Backstage Romance♪の序盤のソロパートの巻き舌がすんごくて、かっこいいを通り越してちょっと面白かったですw
・加賀ニニちゃん、プレビュー公演の時はセリフ回しが舌っ足らずなのが気になり、やはりお芝居の経験は浅いんだろうな…というのがちょっとわかっちゃったんですが、今回は妹っぽい甘さの声質は残しつつ、セリフに感情を乗せるのが段違いにうまくなってました。
・伊礼さんは将来、絶対絶対絶対ジドラーもやってほしい~~~~~~~。言えば叶いそうなので言っておこう(念)