Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2017.07.15 劇団四季「アラジン」:はじめての北村アラジン、はじめてのC席

 

3か月ぶりの「アラジン」!


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今回は初めてのC席。2階席11列目の一番上手の席でした。

ただ直前にレミゼを帝劇B席で観たため、それに比べたら舞台がずいぶんと近くに感じました。確かにちょっと遠くから眺める感じだから没入感が薄い気もするけど、あれで3000円は安すぎない??オペラグラスを使えば役者さんの細かい表情もはっきり見えましたし、使わなくても視力いい人なら支障ない気が。5000円でもいいんじゃないかな~と思いました。

 

以下、キャスト別感想。

 

【アラジン:北村優さん】

・はじめまして!な北村アラジン!非常にバランスが良かったです。観た人みんなが好きにならずにはいられないようなキャラクターになっていました。

 

・まずビジュアルですが、検索して出てくる写真を事前に見て、正直「???」ってなってたんですが、なるほど、実物はとても、すごく、大変かっこよかったです写真写りが悪いイケメンってことなのだろうか)北村アラジンの兄弟ならぜひ紹介していただきたい←

 

笠松アラジンみたいに、アラジンメイクが格段に似合うお顔。目がくりっとしてて小動物っぽい顔立ちなんだけど、くしゃって笑うと可愛い笑顔になるし、真剣な時のきりっとした顔も良いし、何より横顔の美しさよ…!!オペラグラスで思わずガン見しました。

 

・あとは背が高い!!アラジン役者の中で一番大きそうでした。岡本ジャスミンとは頭1つ分違っていたし、もし斎藤ジャスミンと組んだら身長差すごいことになりそうでした。♪体格~もい~い♪の説得力が一番あるアラジン。

 

・声について。身体は一番大きいのに喋り声は一番甲高かったです。声変わりしてる…??その声どっから出てるの…??みたいな。「あったけど、なんてことないランプだよぉ!」と、ちょっと叫ぶようなセリフがひっくり返りそうな声になってて可愛かったです。が、歌い出すと一転、なぜか低音がよく響いて、すっかり男らしい声になってました。なんで????ギャップすごいね????(困惑)

 

・お芝居は、他の4人のアラジンがそれぞれやたら個性豊かなこともありますが、もう少し北村さん独自の何かがあればなぁと正直思いました。やや模範的すぎる?教科書通りに間違えないように演じてるのかな~と感じる場面が多々ありました。いいなと思うお芝居がある反面、特に歌っている時の感情があんまり伝わってこなくて、例えば♪自慢の息子♪は、歌としては非常に上手だったのですが、「天国のお母さんに語り掛けている感じ」があまりなかったような気がしました(*個人感です)

 

ただ私が見てない3か月の間に演出が少し変わったようで、この日も全体的にずいぶんさくさく進むようなテンポに感じました。北村アラジンが若干無個性に感じてしまったのは、その影響もありそうに思えました。

 

・「アラジン」の中でMyトップ3に入るレベルで好きな、♪バブカック・オマール・アラジン・カシーム♪の途中、アラジンとジャスミンが出会うシーン。恥ずかしそうにうつむく岡本ジャスミンの顔を、ぐいぐいっとのぞきこむようにする北村アラジン。遠慮がなさすぎてよかったです。笑

 

・あ、「美女にお似合いの好青年」で笑うところなのに普通にかっこいいから笑えなくて逆に面白くなっちゃう系アラジン第2号誕生してました(1号は海宝アラジン)

 

・「ぼくです!!!!!!!!!アラジンですっっっっ!!!!!!!」

(ひっくり返りそうな声)(かわいい)

私が洞窟だったら可愛くてほいほい中に入れたるわ)

 

ジーニーとの掛け合いが上手でした。わりとジーニーのセリフに食い気味な感じで「誰?」とか返してて、テンポが漫才みたいで面白かったです。

 

・「ジーニーでもできないことがあるんだなぁ…」の後は1回はぁ…って溜息ついてうつむいて、そのままちょっと悪そうなにやり顔。ジーニーが「は?」って近づいてくるごとに困った顔に変えていくっていう細かいお芝居でした。ここの北村アラジンのお芝居好きです。

 

・カーテンコールでは、瀧山さん岡本さんと手をつないだあと、後ろにはける前にお2人の顔をにこにこしながらそれぞれのぞきこむようにしててすごく可愛かったです。

 

・…というわけで(?)大変素晴らしいアラジンでした。次回北村アラジンを見るときは、もう少し前方の席で細かいところまで見てみたいです。

 

  

ジャスミン:岡本瑞恵さん】

・2度目の岡本ジャスミン。前回は対・笠松アラジン、今回は対・北村アラジンということで、主にお芝居がどう変わっているのか、そもそもアラジン役者が変わると本当にお芝居が変わるのか注目して見てみました。

 

・前回見たときは「この人にならアグラバーを任せて平気そう!」って思うくらいしっかりものの王女様の印象でしたが、今回はプリンセスっぽさがあふれていました。三井ジャスミンみたいにじゃじゃ馬感は少ないけど、外の世界にあこがれるピュアな乙女♡で、受ける印象が全然違いました。はっきりと「ここのお芝居が違う!」みたいなのは分からなかったけど…。

 

・あ、一番違うなと思ったのはメイク…??薄くなった気がするのは気のせいでしょうか?もう少し濃いめでも良さそうに感じました。

 

・ところでジャスミンは、衣装のみならずウィッグも本当に可愛いですな…あの肩下でふわふわ揺れるカールがたまりません…!(突然)

 

・岡本ジャスミンの個人的ハイライトは、なんといっても♪フィナーレ♪でのキレキレダンスからのカーテンコールでのノリノリダンス。本当に可愛すぎて可愛すぎて壁に頭打ち付けそうになります(危険)

 

 

ジーニー:瀧山久志さん】

・マチネ公演なのにあんなに飛ばして大丈夫なの??ってくらいガンガン飛ばしてた瀧山ジーニー。そして手枷が取れてないのに誰よりも自由な瀧山ジーニー。かつてないほどの自由を感じました。

 

・見るたび同じセリフなのにびみょーに変えてくるので、何度見ても面白いです。「危険がともなう~」のエコーのところとか、アラジンとの出会いのシーンの掛け合いとか。あと一瞬にしておどけた高い声から渋くて低い声になるの本当にすごい。声帯が人間じゃない…。

 

・この日は♪1人じゃないさ♪の歌い始めでハプニング発生。

ジーニー「照明さん、ライトちょーだい!」

ジーニーに光が当たる

→♪(ちゃん!)ゆーめのようだー本当~なのか~♪

って始まるはずなのに、ライトが当たるタイミングで音が鳴らず、瀧山ジーニーがアカペラで歌い始め、遅れて音楽鳴り始め、♪舞い上がーりそうー♪まで歌と音楽がずれたまま。全く顔色変えずに歌い続ける瀧山ジーニーにプロを見ました。とはいえ見ているこっちが相当ひやひやでしたが…。初見の方もきっと「??」ってなるだろうなってレベルのハプニングでした。

 

 

【ジャファー:本城裕二さん】

・牧野ジャファーも好きですが、個人的には本城ジャファー大好きなのです。多分私の中にある「ジャファーってこんなやつ」っていうイメージに、ぴったりはまってるんです。牧野ジャファーだと何となく抜け目なさそうなんだけど、本城ジャファーはなんか器小さそうというか、小賢しいというか…(*褒めてますよ)あと悪人笑いが好きです。

 

 

【イアーゴ:町田兼一さん】

・これまでオマールで2回見てしまったからなのか、はたまた私が酒井イアーゴ好きすぎるからなのか、イアーゴ役としては私の中ではあまりハマらず…。

 

・酒井イアーゴが「アニメのイアーゴ」と人間のちょうど中間みたいなキャラ作りな一方、町田イアーゴは完全なる人間で、ミュージカル版イアーゴとしてはそれが正解なのかもしれないけど、ややコミカルさに欠けるかしら…と。

 

 

【カシーム:西尾健治さん】

・安定の西尾さん。西尾カシームが一番見てるかな??相変わらずのアニキっぷりでした。

 

【オマール:嶋野達也さん】

・オマールは「アラジン」でははじめまして!の嶋野さん。LMのフランダー役としては見たことありました。

 

・かなり爽やかな嶋野オマール。オマールにしてはあまりなよなよしてなくて、もっと腰が引けててもいいんじゃないかなーと思いました。ダンスは誰よりもキレッキレでした。

 

【バブカック:白瀬英典さん】

・声が相変わらず飛び抜けて大きい白瀬バブカック。連投しすぎなのでお休みあげてほしい…。

 

 

アグラバーは遠目から見ても素敵なことに気づけた回でした。