Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2022.5.8 ミュージカル「四月は君の噓」マチネ公演:ザ・青春ミュージカル

2022年の観劇記録が終わらないまま2024年に突入してしまいそう…!というわけで、頑張ってアップしていきます。

 

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本来であれば2020年に世界初演を迎えるはずだった、ミュージカル「四月は君の嘘」。2年越しの世界初演。開幕2日目。Wキャスト2組目の初日を観ました。


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2020年に中止になったあと、コンセプトアルバムは発売されていたので、そちらは購入して聴いており、曲はある程度知った状態でいどみました。原作もアニメも知らないまま、あらすじをなんとなく頭に入れた状態で観ましたが、たいしてややこしい話でもないので、特に困ることはありませんでした。

 

初見で感じたこと。ちょっと「のっぺり」としたミュージカルだなというのが正直な印象でした。「ここ!盛り上がりますよ!」というポイントで、いまいち盛り上がりきれておらず、結構単調に感じました。

 

これはそもそもの物語に全く興味が持てない私のせいでもあるんですが(難病お涙ちょうだいラブストーリーが大の苦手)、まだ開幕したばかりというのもあり、役者さんたちが「感情を歌に乗せる」ところまで至ってない感じでした。ワイルドホーンさんの楽曲が難しいこともありますが、主に公生とかをりは、劇中でクラシックを演奏しているため、手の動きはそっちのメロディーを奏でているのに、ミュージカルとしての歌は全く別のメロディーで歌う、といった超絶難しそうなことをやっており、まだまだそこに慣れてないんだろうな…と。

 

演出も個人的にはそこまで刺さらず。グランドピアノをメインに盆がくるくる回るのはさておき、「このフォーメーション、さっきも見たなぁ」という、既視感あるシーンが多かったです。

 

あと暗転が多すぎる…!せっかく気持ちが作品のテンポに乗ってきたかな?というタイミングで容赦なくバサッと切られてしまうので、最後までうまく入り込めなかったのかも。

 

この回は私が座っていた席もいまいちで…。生田絵梨花ちゃんご出演ということで、半分近くが男性客。私の前の列も、見事なまでに男性ばかりが1列並んでいて、舞台の上手側・下手側は完全に前の男性の頭に隠れておりました。しかもよりによってこの作品、舞台の上手側・下手側でお芝居するシーンが多く、何も見えないけど役者さんの歌声やセリフだけが聴こえる、といったシーンが、全体の5分の2くらいはありました。仕方ないことではありますが、フルで楽しめてなかったのは確かなので…。

 

ただし若手俳優さんたちのみずみずしさと、「ザ・青春」の詰め合わせは堪能できました。個人的に「公生の代役デート」のシーンと、(どの曲だったか失念しましたが)公生とかをりがデュエットするシーンの最後、2人で一緒にぴょこんって飛ぶのがとってもかわいくて印象的でした。

 

以下、短めなキャスト別感想。

 

【有馬公正:木村達成さん】

基本的に陽キャなイメージの達成さんが、メガネをかけておどおどした高校生に変身しておりました。

 

もともとは活発な少年で、もしかしたらピアノを弾けていた時は周りを見下すような態度も知らず知らず取っていたのかもしれないけれど、お母さんの死をきっかけにあれほどまでに性格が変わってしまったのでは?と思える有馬公生でした。マンガを読んでないから正解はわからないですが…。あとメガネを外したら死ぬほどモテるやつですね知ってますよ(真顔)

 

【宮園かをり:生田絵梨花ちゃん】

マンガ原作とわかっていても、「これは彼女にあて書きしたキャラクターなのでは?」と思えるくらい自然なお芝居でした。開幕したてにもかかわらず、肩肘張らずにリラックスしてパフォーマンスできている印象を受けました。

 

以前「キレイ」を観たときに、神木くんとの組み合わせがすごく良かったんですが、やはり年の近い役者さんと組むと良さが出る役者さんな気がしています。達成さんとの組み合わせは観るまでいまいち想像つかなかったんですが、3つ違いとはいえ、タメ語で話すくらいには距離近そうでしたし、舞台上での絡みは少ないものの「ロミオ&ジュリエット」で共演歴もあるので、お互いそれなりに気持ちを預けてお芝居できてるかな?と思いました。

 

【澤部椿:唯月ふうかちゃん】

良かったんですが、完全に「レ・ミゼラブル」のエポニーヌと立ち位置が被ってたので、次回作では私がふうかちゃんを幸せにしたいと思います(?)

 

渡亮太:寺西拓人さん

失礼ながら存じ上げない役者さんでしたが、予想外に良かった…!かなりガタイが良く、いい意味で「お隣のお兄ちゃん」感がありました。渡は校内のスター生徒みたいな位置づけでしたが、全編通して本当に「いいやつ」で、キャラとしても美味しいなと思いました。私がこの作品に出られるなら渡やりたいです(挙手)