Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2021.10.24 ミュージカル「ニュージーズ」ソワレ公演:立ち上がろう 今日こそ

2020年に上演予定だったものの、全公演中止になってしまった「ニュージーズ」。


f:id:der_letzte_tanz:20220822190756j:image

 

主演の京本大我さんは、その後SixTONESとしてメジャーデビューされ、グループ活動がかなりお忙しそうだったので、リベンジ公演は気長に待つしかないな…と思ってました。まさかこれほど早々に上演できるとは。

 

アンサンブルさんたちは何人か入れ替わってしまったようですが、プリンシパルキャストはまるっとそのままだったので、よくこれだけのメンバーのスケジュールが抑えられたなとびっくりでした。

 

【ディズニー楽曲の神】である作曲家、アラン・メンケンが楽曲提供しており、いつぞやの海宝直人さんソロコンサートでは、海宝さんが「『ニュージーズ』はなんで日本でやらないんだろう?やってほしいのにな~」とおっしゃっていたので、、今回の上演が決まった時は「絶対に観よう!」と思ってました。

 

京本くん主演ということで、かなりチケット取るのが大変だったみたい(&転売が大変なことになっていたみたい)ですが、運良く2公演確保できました(万歳)

 

まずは全体的な感想を。

 

ストーリーと演出はあと一歩かな?という印象でしたが、キャスト1人1人の力と、ダンスが素晴らしい作品でした。

 

物語は比較的シビアで、新聞売りの少年グループ『ニュージーズ』が、新聞社の卸値値上げに反対してストライキを起こす、というのがおおまかなストーリーでした。

 

正直起承転結が激しくあるストーリーではないですし、結末もわりと地味なので、すっごく面白い!というところまではいかなかったかな…。説明台詞が多いので、耳から入ってくる情報量が意外と多かったです。

 

ただ「小さき者たちが力を合わせて、大きな権力に立ち向かう」という構図は、個人的に大・大・大好物なので、特に1幕でニュージーズが団結するシーンだったり、警察に取り押さえられてしまうシーンはグッと来ました。全体的に1幕の方が好きかも。

 

キャスト陣は、一部アンサンブルを除けば2020年に一通りお稽古されていたのと、「何としても上演したい」という強い気持ちを持ったカンパニーだったようなので(京本くんが代表して小池先生に上演を掛け合ってたとか)、そのパッションみたいなものが、2階席後方からでも感じ取れました。

 

歌もダンスもド素人な私が言うのも気が引けますが、1人1人の歌とダンスのクオリティが高くて、「歌はちょっといまいちだな」とか「踊りはいまいちだな」という役者さんがいませんでした。ほぼ10代〜20代の男子の集まりなので、(言い方は悪いかもしれないけど)学校の部活っぽい雰囲気で和気あいあいと、でもお互いに切磋琢磨しながら稽古できたんだろうなと、良いカンパニーであることがしっかり伝わってきました。

 

また素敵な作品が1つ、日本ミュージカル界に増えたなと思える、良作ミュージカルでした!