Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2020.10.30 海宝直人 舞台芸能活動25周年記念スペシャルコンサート 『Break a leg!』 with オーケストラ・アンサンブル金沢:耳福コンサート

25周年記念コンサートってことは、市川公演と同じ内容かな?それなら行かなくていいかしら…って思ってたんですが、この回のみ、オーケストラ・アンサンブル金沢とのスペシャル版ってことだったので行ってきました。

 

1stアルバム「I Wish, I Want」と、新アルバム「Break a leg!」から、ちょうど半分ずつくらいの選曲。比較的定番のナンバーを中心に構成されていたので、これこそ海宝さんファン初心者の方向けでは…!?と思いました。

 

ほとんどがコンサートで聴いたことのある楽曲でしたが、海宝さんがすごいのは、確実に昔の自分を越えてくるところ。ただでさえとんでもない歌唱力の持ち主なのに、「前聴いたときよりもさらにすごくなってる…!?」と毎回感動します。

 

声量はもちろんですが、歌声を操るだけでできる表現を、より深めていっている印象です。そりゃ芳雄さんも「海宝先生」って呼んじゃうわけだ…(全力で拒否ってましたが…笑)海宝さんのライバルは海宝さん自身なんだなぁ…。

 

オーケストラを従えての、オーチャードホールでのコンサートだったため、音の厚みや美しさが市川公演とは段違い。3階席でしたが、音がまとまってバンバン飛んでくるので、何度も鳥肌が立ちました。

 

オケを入れている関係で色々制限があったのか、いつもよりもコンパクトな1時間半という長さでした。でもその分、ぎゅっと凝縮された濃い内容になってましたし、いつもだと「MC>歌」という印象でしたが、今回は「歌>MC」だったので、私はこちらの方が好みかなぁ。MCも聞いてて楽しいんですが、私はとにかく海宝さんの歌を聴きたい派なので。なんならノンストップで歌ってほしいくらい(無茶ぶり)

 

今回は座席にあらかじめミニパンフが置いてあり、これが結構しっかりした作りだったので、いつもこういうの作ってほしいな…という勝手なわがままです。笑

 

セットリストも掲載されているため、掲示されてるのをわざわざスマホで撮影しなくて良いですし…良い思い出にもなりますし…。コンサート始まる前に見ちゃうとネタバレになっちゃうのが少々難点ではありますが。

 

曲ごとの簡単な感想メモ。

 

♪Musical Overture

 

♪Something’s Coming(ウエストサイドストーリー)

権利関係がめちゃくちゃ大変な楽曲で、アルバムに収録できるかどうか、最後までわからなかったそうです。

 

♪Colors of the Wind(ポカホンタス

♪青い月に吠える狼と~笑う山猫の歌~♪で、どうしても四季版アラジンの、ジーニーによるディズニーメドレーを思い出してしまう、自称・アグラバーの民です。「I wish, I want」収録曲の中で、実は一番好きな楽曲だったりします。

 

♪So Close(魔法にかけられて

海宝さんいわく「この曲は間奏がうまく演奏できる人じゃないとテンションが下がる」とのことなので、オーケストラ編成なら大正解だな…!と。確かにこの曲の間奏、めちゃくちゃドラマチックなんですよね。映画だとロバートとジゼルが見つめ合いながら2人で踊ってる場面だったような。

 

その(海宝さん的に)大事な間奏からの、♪あなたのいない世界なんて~悲しすぎる~~♪からの、♪も~~~~~~~~~うあ~~~~と~~~~~♪の流れが最高でした。声の!!!!!圧!!!!!(語彙力)

 

♪Out There(ノートルダムの鐘)

この曲は、実際に公演で聴いてるのも合わせると、もう3年連続くらい毎年必ず生で聴けてる唯一の楽曲です。今年も聴けて良かった!

 

長らくカジモドは演じていないはずなのに、表情やちょっとした仕草が、3年前、四季劇場【秋】で見た、海宝カジモドのままでした。曲中、本当に初めて外の世界を見たかのような、まぶしそうな表情が印象的でした。またいつか必ず、海宝さんにカジモドを演じてもらいたいです。

 

♪Aladdin Medley(アラジン)

このメドレーも久々に生で聴けました~!これは絶対にオケ編成でやらないと、会場が海劇場に変身できないので…。

 

四季だとカラオケ音源ですが、海宝さんのコンサートだと生オケで、あのわくわくするオーバーチュアを聴ける嬉しさ。

 

歌はなぜか♪A Whole New World♪だけ本調子でなかったように思いましたが、その他は最高でした!

 

♪Santa Fe(ニュージーズ)

年齢的に主役は無理でも、なんか他の役で出たりしないでしょうか…もう今の立場だと脇役とかは引き受けないのかな…。

 

♪Will the Sun Ever Shine Again♪(ホーム・オン・ザ・レンジ)

かなりマイナーなディズニー映画からの1曲。本当は新アルバムに収録予定だったらしいのですが、録り終えたのに、日本語訳の歌詞の権利がどこにあるか不明、というまさかの展開。結局お蔵入りになってしまったという残念な末路をたどったようです。権利者不明って…。

 

アラン・メンケンが、9.11テロを受けて作った楽曲だそうで、「暗い世の中だけど、いつかまた明るい日がやってくる」という、今の状況にも通じる曲だからアルバムにも入れたかったとのこと。短いながら、素敵なメロディーラインだったので、お蔵入りだなんてもったいないです。権利者の人、名乗りを挙げてくれ~~。

 

♪Anthem(CHESS)

この曲を生で聴くのは2回目ですが、「なんかすごい壮大な曲」以外の印象が全然なくて、メロディーラインも耳に残らないんですよね…。

 

♪Gethsemane(ジーザス・クライスト=スーパースター)

♪Anthem♪からそのままこの曲歌う人、世界に海宝直人ただ1人な気がするんですが!?!?どんな強靭なのどの持ち主!?!?

 

海宝さんが歌う♪Gethsemane♪、だーーーいすきなので、ここぞとばかりにオペグラを使って凝視して、耳もフル活用しました。

 

♪Alright, I’ll die. Just watch me die~♪あたりからの表情が、「ジーザス演じたことありましたっけ?」というくらい、気迫がこもっててかっこよかったです!!!!!♪Bleed me, beat me, kill me〜♪の「kill me」のところででニヤリと不敵な笑みも浮かべていて、ああいう表情も本当にうまいし似合うよなぁと、改めて感じました。悪役ももっとやりませんか!?!?(唐突)

 

お得意のハイトーンボイスは、相変わらずホールの天井ぶち抜きかねない勢いでした。人の声で物理的な圧を感じるって、本当にすごいですよね…。

 

♪Les Miserable Medley(レ・ミゼラブル

市川でのコンサートでも歌っていたレミゼメドレー。当たり前ですが、フルオーケストラ版は迫力が桁違い!しかも指揮は、実際にレミゼで指揮を振っている森さん!!より情景が浮かびやすい演奏でした。

 

冒頭の♪じゃっじゃーーーーーーん♪を聴くと、「レミゼめっちゃ見たい…」ってなりません?私はなります(何)

 

ちなみにテナルディエパートの海宝さんが、市川公演の時より断然うまくなってて笑ってしまいました…w

 

♪Defying Gravity(ウィキッド

来世は今の歌唱力で女優さんになってもらって、歌の音圧1億くらいあるエルファバ演じてほしいです←

 

Enc. ♪Tomorrow(アニー)

オケの方が全員捌けて、海宝さんと森さん2人きりで歌&演奏。広いオーチャードホールに響く、森さんの美しいピアノ伴奏と海宝さんの優しい歌声。豪華なオケ編成も聴けて、こじんまりとした穏やかな演奏も聴けて、時間的には短いけど大満足なコンサートでした!