Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2023.1.20 劇団四季「美女と野獣」マチネ公演:新演出版も良きかな

劇団四季美女と野獣」新演出版2回目の観劇。


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初見はどうしても旧演出との差が印象に残りがちでしたが、今回は作品自体を素直に楽しめました。「新演出はこんな感じなんだ」というのが把握できれば、元々の物語や楽曲は好みの作品なので…。


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今回の席はセンターブロックの13列目。舞台全体がきちんと見渡せて、役者さんの表情も大まかであればぎりぎり確認できるくらいの距離感で、とても見やすかったです。もう少し近い席に座ってみたい気持ちもあるものの、あんまり近すぎると通常の劇場よりもさらに見づらそうなのが気になります。

 

ちなみにこの回、終盤のものすごーーーく大事なシーンでマイクトラブルが発生しました。セリフがぶつぶつ切れて聞こえてきた上に、一瞬ビーストのマイクのみ入らなくなってましたが、マイクを通さない金本さんの声が舞台からしっかり聞こえてきて、違う意味で感動してしまいました。プロってすごい(小並感)


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以下、初見キャストメインのみの感想です。

 

【ベル:平田愛咲さん】

・平田ベル、想像通りの勝気で男勝りなベルでした。五所ベルは「本の中に出てきた場所に、いつか行ってみたいなぁ♡」ってふわふわ夢見てそうなんですが、平田ベルは「よっしゃ本で読んだとこ行ってみたいから行こ!!!!!!!!!!」って感じ。インドア派に見せかけたアウトドア派ベルです。

 

・そんな平田ベルなので、ビーストに対してももちろん当たりが強かった…!清水ビーストとの組み合わせは騒々しいバカップルみたいになりそうです(それはそれでめっちゃ観たい)

 

というわけで、役作りとしてはどちらかというと五所ベルの方が好きかなぁと思いました。平田ベルは、ベルというよりもジャスミンぽさを感じたので…。

 

・歌唱は、個人的には平田ベルが好みです。感情を込めすぎて不安定になる部分はあったものの(♪Home♪はかなり泣きながら歌ってたので大変そうでした)、♪Change in Me♪のような歌い上げるタイプの楽曲の力強さはさすがでした。

 

・オフマイク多めで物語に生きてる感じがあって、個人的にはアリでした。あそこまでセリフ以外で喋っちゃってもいいのかな?

 

【ビースト:金本泰潤さん】

・個人的かつ勝手な印象ですが、金本さんご自身がものすごく人の好さそうな顔立ちや雰囲気を持った役者さんなので、正直ビーストを演じる姿がいまいち想像つきませんでした。

 

でも1幕前半の人の心を失くしたビーストの声色は、一瞬「あれ、今日清水ビーストだっけ?」って思うくらいの深さを感じる声になっててびっくり。

 

♪愛せぬならば♪も、候補キャスト発表の動画で聴いたときとはまるで変わっていて、思った以上にはまり役でした。

 

・清水ビーストに比べると精神的には大人で、幼児性はあまり感じませんでした。清水ビーストが「生来わがままだった王子が、ベルと出会って根本から変わっていくビースト」であれば、金本ビーストは「本当は根が優しく穏やかな人だったのに、育っていく過程でねじ曲がってしまい、ベルと出会って本来の自分を取り戻していくビースト」という印象。

 

・カーテンコールでは感慨深そうに客席を見渡していて、その表情に危うくまた泣かされるところでした(前例:ノートルダムの鐘のカテコ)

 

【その他初見キャスト】

・ルフゥはお二人あんまり違いを感じませんでした。もちろん細かく見ればいろいろ違ってるとは思いますが、正直出番もそこまで多くはないので、何度か回を重ねないと違いはわからなそうです。

 

・森川ミセス・ポットは、潮崎ミセス・ポットに比べると少し若く感じました。潮崎ミセス・ポットは「オカン」な雰囲気でしたが、森川ミセス・ポットは「姉御」。バベットちゃんとそんなに年齢が変わらないように感じました。