Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2020.08.09 劇団四季「マンマ・ミーア!」:歌って踊れば人生は最高だよ

2016年に上演されていて、観に行こうとしたらチケットがほぼ完売状態だったので泣く泣く諦めた、劇団四季の「マンマ・ミーア!」。4年越しの念願が叶い、珍しく家族で観劇に行きました。

 

この時期宝塚の公演が続々と中止になっていって、四季の公演もまたいつどうなるか分からないよなと、当日までひやひやしながら過ごしてましたが、無事に観劇することができました。私以上に家族が楽しみにしていたので、本当に良かった…。

 

正直私は「マンマ・ミーア!」は物語があまり好きではなく、何回見ても「なんだこの終わり方……」ってなってしまうのですが…(ABBAの楽曲ありきで出来た作品なのは重々承知です)

今のこの状況だからこそ、明るくて誰もがハッピーになれる演目は素直に「良いなぁ」と感じられました。終始笑って、ちょっぴり泣けて、客席では歓声をあげることも一緒に歌うこともできなかったけど、最後は舞台と客席が一体となって楽しめたのを肌で感じて感動しました。

 

座席は1階席11列目のセンターブロック。舞台全体も見えるし、役者さんの表情もオペラグラスなしで楽しめる、一石二鳥席でした。KAATは2階席と1階席後方しか座ったことなかったんですが、案外狭いような…?

 

リゾート地が舞台の作品のため、映画版みたいに海がないのは寂しいかな〜と思ったんですが、爽やかなセットとトロピカルな衣装のおかげで潮風を感じられました(気のせい)

 

ちなみにちょいちょい「それ映画版にもあったっけ??」って曲が入ってました。♪One of Us♪とか♪Knowing me, knowing you♪とか。映画だと、どちらの曲も続編に入ってたような??

 

あと2幕冒頭のソフィが見る悪夢みたいなシーンもミュージカルならではのシーンでした。ちょっと謎でしたが、悪夢って確かにあんな感じなので「わかるな~」と。とある人物がとんでもない恰好で出てきたので、思わず吹き出してしまいましたw


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以下ちょこっとずつのキャスト別感想です。

 

【ドナ・シェリダン:岡村美南さん】

・前々から何となく「私が観る回は岡村ドナのような気がする…」って思ってたら、本当に観劇する週の半ばにデビューされました。直感当たった~!

 

・岡村さん自身、20歳の子を持つシングルマザー、という年齢ではなさそうなので、ドナとしての雰囲気づくり(?)とかなかなか難しそうだな…と思ってましたが、実際に観てみると意外としっくりきてました。そういえば「ノートルダムの鐘」でエスメラルダを演じていた時は、カジモドへの接し方がお母さんっぽかったことを後で思い出して納得しました。

 

・映画版ドナがメリル・ストリープなので、そこをイメージしているとずいぶん若いママさんなのですが、これまで苦労してきたんだろうな、というのは表情から分かりました。とはいえ、ターニャやロージーとのバランスを考えると、もう少しおばちゃんっぽさがあっても良かった気はします。

 

・その「ドナの苦労」を見せるためだと思いますが、比較的ムッとした表情が多くて、ちょっともったいないかな?と思いました。お顔立ちもどちらかというとシャープな役者さんなので…。でも時折見せる凹んだ表情や甘えた表情、はしゃいだ表情がなんとも可愛らしかったです。美しい岡村さんはエスメラルダで拝見していましたが、かわいい岡村さんは初めてでした…!

 

・スタイル抜群!!特に黒のキャミワンピが似合いすぎてて、美しすぎて舞台写真が欲しかったです。

 

・歌はさすがお上手ですし、ドナがアンサンブルさんたちに混じってガンガン踊るシーンもありましたが、ひときわキレが良くてかっこよかったです。

 

・三平ソフィと並ぶと、母娘ってよりも姉妹みたい。「友達母娘」って感じでした。

 

【ソフィ:三平果歩さん】

・以前も書いたような気がしますが、四季の中では1番色んな役で見てる方です(アリエルのお姉ちゃんのうちの1人、アリエル、キャロル、ランペルティーザ、ジャスミン)今まで見た中だと「キャッツ」のランペルティーザが1番好みでしたが、ソフィも同じくらい素敵に演じていらっしゃいました。とにかくキャラにぴったりで、当たり役だと思います。

 

・登場するたびに、あの無邪気な笑顔に撃ち抜かれました。スカイそこ代わってくれ…!(切実)

 

・折れそうなくらい細いのに、歌もお芝居もダンスも全力投球。百面相のようなコロコロ変わる表情も健在でした。いつ見ても元気をくれる素敵な役者さんです!

 

・♪Lay All〜♪やラストの♪Mamma Mia!♪では、スカイに対して小悪魔な表情や仕草もしていて、勝手に私がドキドキしてしまいました(謎)妹が急に大人びてびっくりしちゃうお兄ちゃんになった気分…。

 

【ターニャ:高倉恵美さん】

 ・「ブラックコメディ」以来、ずっと気になる四季の役者さんだったのですが、やっとこさ再びお目にかかれました!!いつぞや「アラジン」でアンサンブル女性1枠でご出演されていたのですが、結構短期間だったのでタイミングが合わず観ることができませんでした。「キャッツ」にはちょくちょく出ていらしたようですが。

 

・岡村ドナに負けず劣らずのスタイルの良さ。背中丸出しの衣装でも美しく、顔が握りこぶしくらいの大きさですし、足は長くてめちゃくちゃキレイ。ペッパーになって、あの美脚の前にひれ伏したいです(変態発言)

 

【ロージー:秋本みな子さん】

・映画版のイメージに1番合致してました!!笑

 

・近所にあーいうおばちゃんいそう~~お世話焼かれたいです。笑

 

【サム・カーマイケル:阿久津陽一郎さん】

 ・阿久津さん、ひときわ声がでかい。みんなで歌う場面でも、1人だけ飛び抜けて聴こえてくる阿久津さんボイス。声量がすごいです。

 

・「アラジン」のジーニーや、「ジーザス・クライスト=スーパースター」のヘロデ王など、やたら濃ゆいキャラの阿久津さんしか知らなかったため、今回のサム役がえらく薄味に感じました。笑

 

・ドナにプロポーズしたあと、ずっとデレデレしてたのは面白かったですw確かに岡村ドナは美しいけども…!!さすがにデレすぎでは…!?!?

 

【ハリー・ブライト:堀米聰さん】

・失礼ながらすごい地味なんですが、愛らしいおじさまでした。映画版ハリー(コリン・ファース)もなんかかわいいからなぁ…。ロージーと同じく、映画版のイメージに合っていました。


【ビル・オースティン:坂本剛さん】

・坂本ビルかっこよすぎるんですけど!?!?映画版だとステラン・スカルスガルドなのに!?!?(超失礼)

 

・一見ワイルドそうなのに、ロージーからのアプローチに必死に逃げる姿がおかしかったですw

 

・かつては野中万寿夫さんがビルを演じてたらしいので、四季版ではビルはイケオジ枠なのかしら…。

 

【スカイ:宇都宮千織さん】

・デビュー直後だった宇都宮スカイ。かっこよくて優しくて誠実そうな反面、やや頼りなさげな雰囲気もあり、ドナがソフィの結婚に納得しないのはそこもあるのかな?と感じさせるスカイでした。

 

 

カーテンコールの♪ダンシング・クイーン♪、本当は一緒に踊るだけじゃなくて歌いたかった…!いつか状況が落ち着いたころに再演で観劇したいです!