Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2020.01.17 ミュージカル「黒執事~Tango on the Campania~」*配信レンタル:豪華客船で死の航海へ

 

3作目にして「これならDVD買っても良いな!?!?」ってなったくらいには面白かったですし、好きな作品でした。

(私が2.5次元に慣れてきた、というのもあるかと思いますが)

 

またもや配信レンタルを使って視聴しましたが、フルで2回、好きなシーンだけなら5回見たくらいには好きです。前2作と比較すると上演時間がやや短めでテンポが良かったのと、今作の物語が個人的に好みだったのが大きな理由だと思います。

 

あと2幕中盤の、セバスチャンのシネマティックレコードのシーンと、クライマックスのゾンビ掃討シーンがあまりにもツボすぎて、電車の中で興奮して鼻血出そうになりました(危)

セバスチャンのソロ曲も、今回の♪嗚呼♪が1番好きです!

 


以下思いつくままに感想メモ書き。

・アバーライン&ハンクスコンビ、作品を追うごとに好きになりました。もはや本業が芸人なのでは?と疑ってしまうレベルで面白い。笑

今回1番ツボだったのは、女の子をナンパしようとしたアバーラインが、謎ダンスを披露した挙げ句\シャルウィーダンス?/って謎ポーズを決めて、なぜかナンパ成功させるところでしたw


・今回の作品が個人的に好きになれたのは、「豪華客船の沈没!!!!ゾンビの大群!!!!死神 vs 死神 vs 死神 vs 悪魔!!!!」みたいな、どんちゃんお祭り騒ぎのお話だったからだと思います。前2作は「キーパーソンの暗い過去」が事件に絡んでたりするので、なんだか重たく感じてました…。


・いわゆる「普通のミュージカル」に近づいた感じもしました。

メインテーマとなる楽曲が1つあって、それを1幕冒頭、1幕ラスト、2幕冒頭、2幕ラストと、それぞれリプライズしながら歌い継いでるため、作品全体に統一感が出てました。


・セットはさすがに「豪華客船!」って感じはあまりしませんでしたが、映像を上手く使っていたのと、アンサンブルの方々の動きやダンスが異様に上手くて、特にビザールドールの動きがリアルでびっくりしました。目隠し(?)してるのに、何であんなに動けるんだろう…。


・惜しいなぁ…と思ったのはシエルのキャラクター。「サーカス編」からややブレてる気がしました。リジーちゃんにめちゃくちゃ優しいのは、もちろん婚約者だからっていうことが大きいですが…それにしても前作ラストはあんなに冷酷な感じだったのになぁ。

 

・リジーちゃん、1回目に見た時は、正直キャラクターや声があまり好きになれなかったんですが、2回目見た時に、自らの信念(=好きな人の前では可愛くいたい)を捨ててまでシエルを守ろうとする健気さが、とてもいとおしくなりました。シエルが自分よりも小さくて弱いから、自分は可愛いヒール靴じゃなくて戦うためのぺったんこ靴履いてるとか…(涙)

ビザールドールにやられちゃったのか!?と思わせておいて、実は剣で倒してたシーンが大好きです。

 

・真面目にフェニックスポーズ決める内川シエルと古川セバス面白すぎませんか…w


・1作目以来の登場のキャラクターが2人出てきましたが、どちらもキャラ濃すぎるので、片方でいいのに…と思いました。笑

グレルはソロ曲の歌詞が8割方アウトでしたし(笑)、途中ロナルドを巻き込んでタイタニックのポーズをしながら、かの有名なテーマ曲…らしきメロディ歌うし(←ここ爆笑しましたw)何気にマダムレッドのことを引きずってる様子だったのは意外でした。


・ドルイット子爵、気持ち悪すぎていっそ好きになってきたよ(?)

佐々木喜英さん、徹底したお芝居が素晴らしすぎます。笑)

ちなみにドルイット子爵が「ビザールドールを止める装置」を手に入れた後のソロ曲シーン(??)。なぜかその場にいるセバス、シエル、グレル、ロナルドも一緒に踊るのがかなり謎でしたが、およそビジュアルに似つかわしくない振り付けと音楽で踊るのが面白すぎましたw

古川セバスのキレッキレのにゃんにゃんダンスと、恐ろしいまでの無表情っぷりがアンバランスすぎるw

ちなみにグレルはめちゃくちゃノリノリ、シエルは頑張って踊ってます!感に溢れててかわいかったですし、地味に後ろにいた葬儀屋さんも楽しそう〜に踊っててほっこりしました。笑

 

・ロナルドが持ってるデスサイズはなぜ芝刈り機なんでしょうか。笑

実はすごい死神(?)だった葬儀屋さんのデスサイズはおっきな鎌でしたが、グレルやロナルドが「死神は骸骨みたいな顔で鎌持ってるなんてイメージ古いんだよ!」って言ってたのは伏線だったのか…!(…そういうわけではない…?笑)


・葬儀屋さん、まさかの黒幕!!でもすごくかっこよかったです!!葬儀屋を演じてる和泉さんは、マンガのキャラを1番うまく3次元に持ってきてるなと、3作見て思いました。

声の作り方とか、あの格好で(というか前髪で)アクションやったりするのがすごすぎます。ちなみにサーカス編の時に、アバーラインのネタに、演技じゃなくて素で本当に笑っちゃってたのがちょっと可愛かったですw


・ミッドフォード夫人、どこかで見たことある…って思ってたら、秋園美緒さんっ( ゚д゚)ロミジュリのロミオママとエリザのリヒテンシュタインじゃないですか!古川さんとよく共演されてるんですね!

 

・古川セバスの脚は、回し蹴りが大変映える脚ですね…。ビザールドール倒す時に、ジャンプして殴る姿勢もあまりにも美しく決まりすぎててもはやマンガでした(語彙力)


・♪嗚呼♪が本当にかっこよくて好きなんですが、これまたえらい難しい音の遷移をする曲でした。メロディ細かすぎませんか!?歌いこなしてた古川さん、本当にすごいです。


・ドルイット子爵から、いろいろ根掘り葉掘り聞かれたシエルが、とっさにセバスのことを「お父さん」呼ばわりして、きょとん顔で「…お父さん??」ってなるセバスが可愛すぎる…!古川さんのきょとん顔めっちゃ好きなんですよ!!!!!!!!!

その後シエルの両肩を掴んで「お、おとうさん!?」ってオフマイクで言ってて面白かったですw

 

・セバスチャンのシネマティックレコードシーン、大変素晴らしかったので5回見ました。笑

悪魔モードな古川セバスチャン、本当に不気味で気味悪くて好きです。


・シエル「今日からお前はセバスチャンだ!」
セバス「かしこまりました…前任の執事の名前ですか?」
シエル「いや………犬の名前だ」
セバス ( ゚д゚ )!?!? 

私(顔がw)


・契約したからって最初からシエルに忠実なわけではなかったんですね…!!初期は完全に「ただ執事に化けた悪魔」だったセバスのシーンも良かったです。

とにかく全てが雑、シエルの面倒見る気ゼロ、シエルに命令されたことを渋々こなす、文句を言われたら殺意に満ちた顔で仕方なく承諾する…などなど。古川さんの顔芸が炸裂していました(※褒めてます…!)


・食事に文句をつけられたセバス
「カシコマリヤッシャー」(訳:かしこまりました)
客席にいるお客さんも笑ってましたねw


・シエルとセバスが共に成長していく過程のシーンも、映像を駆使して工夫した見せ方になっていて思わず見入ってしまいました。映像と動きのタイミングを合わせるのがすごく難しそう…。


・伯爵としての認定式(?)でシエルを温かく見守るセバス…かと思いきや、「地位も名誉も財産も、可愛い婚約者もあなたのもの。もうこれで充分では?」って言いながら、後ろからめっちゃシエル(の魂)を喰らおうとしてる古川セバスの顔が怖すぎて変な夢見そうでした(震)

シエルに「僕に勝利を!」と命令され、差し出された手にセバスが口づけるんですが、シエルが去ってからもしばらくそのままの格好で、じっくり味わってる感が気持ち悪かった〜〜〜(最高です…!)


・海中にいるビザールドール掃討シーンもめちゃくちゃ好き…。さっきから好きしか言ってないけど…。あのシーンのために円盤買いました(半分本当です)

シエルを必死に守りつつ、人間の愚かさをあざ笑うような古川セバスの歌い方が最高。セバスがジャケット脱いでシエルに掛けてるから、白シャツ&コルセット姿なのも最高。ビザールドールの群舞が不気味でかっこよくて最高。最高しかないシーンでした。


・掃討っていうので魔力とかで殲滅させるのかと思いきや、パドルで一体ずつ殴って海に落とすという、何ともアナログな倒し方なのはちょっと笑いましたw

同じ舟に乗ってるシエルのこともパドルの柄で殴りそうでヒヤヒヤしたり…セバスってなんでもできる割に、肝心なところは意外と物理で解決しますよね?????

 

・というわけで、3作目にしてかなり楽しめました。他の2.5次元ミュージカルも、機会があれば、まずは映像で観てみたいな〜と思いました!