Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2020.01.23 ミュージカル「シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ」:SFファンタジーミュージカル!?

\お佳代ーーーーーーーーっ/
\悠あんちゃーーーーーんっ/


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というわけで(?)2020年初観劇は「シャボン玉とんだ 宇宙までとんだ」でした。

※ストーリーの盛大なネタバレを含んでいるので、知りたくない方はUターン推奨です!


内容や作品の歴史について一切知らず、とにかくキャストが豪華すぎるから1回くらい観ておきたい!という、やや不純な動機でした。

(チケットがなかなかの競争率だったようで、あとからそのことを知って若干申し訳なく思ったり…)


そういえば2019年初観劇も、なよっとした井上芳雄さん(グレコメのピエール)で幕を開けたなぁ。笑

約30年前に生まれたオリジナルミュージカル。
私が生まれるすこーし前の時代を舞台にしているため、レトロ感満載でしたが、個人的にはそれが逆に新鮮でした。


客席には恐らく初演から見てきたのであろうお客さんもたくさんいらしてて、劇場の空気も何だか落ち着いた雰囲気でした。それでいてカーテンコールはとても熱かったのが素晴らしいなぁと。たまたま落ち着いたお客さんが多かっただけなのかもしれませんが、私の観劇史上1番くらいに、客席のマナーが良かった気がしました。


物語は思いもよらぬぶっ飛び具合でした。まさか宇宙人が出てくるなんて思わなかったですし、ヒロインは正当防衛とはいえ殺人を犯してしまいますし、主人公は途中で亡くなってしまうし、わりと何でもアリな展開でした。でもSFファンタジーと思えば違和感はなく、ひねくれ者の私にしてはかーなーり素直に楽しめたと思います。純粋にお話が面白かった…!


正直前評判ほどは泣けませんでしたが、それは隣に座っていた男性が、嗚咽が漏れるほど号泣していて、逆に冷めてしまったからだと思います。笑

(隣の席の人が泣きすぎてると、サーッと気持ちが冷めるの、私だけですかね←)

 

以下、メモ書き程度のキャスト別感想です。


三浦悠介:井上芳雄さん】

・芳雄さんを舞台で見るのは、2019年の「エリザベート」以来でした。

(TVではあの後何回か見てましたが)

本当にあの「俺様」なトート閣下を、この人が演じてたの…??と疑いたくなるくらい、なよっとした猫背ぎみのおどおどした青年でした。40歳にしてあんなに爽やかな青年役が似合うのがすごすぎる…全力で歌ったらクリエの屋根すっ飛びそうでしたが。笑


・中盤で夢がかなって作曲家になり、公園で1人浮かれてるシーンが可愛かったです。両手を挙げて\やーっ/とかポーズ決めてましたw

 

・咲妃さん演じるお佳代ちゃんとの新婚ほやほやシーンは、見てるだけでこっちが赤面してにやにやしちゃうくらいリアルでした。笑

 

・個人的には1幕ラストが1番泣けました。お佳代を守ろうとする悠あんちゃんがかっこよすぎて…!

(2幕冒頭にお佳代の秘密をみんなにバラしちゃうのは、正直ちょっと…でしたが)


・この日は貸切公演だったため、カーテンコール後に挨拶があったんですが、さすが井上さん。客席の感動の涙を吹き飛ばすような笑いを届けてくれました。笑

特に推し俳優さんではないですし、やはり歌声がほんのちょっと苦手なんですが、トークが本当に上手で、頭の回転も速くて、尊敬しちゃいます!

 

【折口佳代:咲妃みゆさん】

・折口佳代、通称お佳代を演じた咲妃みゆさん。乱暴な関西弁を話して、がに股で公園のベンチに座り、スリで生計を立てる…という、およそ咲妃さんのイメージとは真逆のキャラクターを見事に演じられてました。咲妃さんのお芝居を見るのは初めてでしたが、ものっすごく上手で圧倒されました!

 

・誰にも頼らず一匹狼で生きてきたお佳代が、悠介に出会って徐々に心を開いていく様子がすごくリアル。歌は言わずもがなお上手でした。

 

・おしとやかな歌やお芝居よりも激情型が似合いますね!今後色んな作品で活躍してほしいです!!

 

他にも濱田めぐみさん(衝撃のウメさん役)
吉野圭吾さん(脳裏にチラつく♪契約ゲロッパ♪)
上原理生さん(あんないい声の宇宙人おらん!笑)

錚々たるメンバーが濃ゆいキャラクターをいきいきと演じておりました。


今の日本ミュージカル界に、おそらく無くてはならない方々ばかりが出演されていて、どのシーンを見ても耳が幸せでした。改めて贅沢すぎるキャスティング…!

悲しいシーンも結構ありますが、最後は爽やかな気分になれる素敵なミュージカルでした。再演があったらまた見たいです!