Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2021.04.17 ミュージカル「モーツァルト!」マチネ公演:ウィーン版との違い

5回目の「モーツァルト!」


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ここまで順調に観劇しておりましたが、この時期はコロナ陽性者が出て中止になる作品がぽつぽつ出てきていました。そのため毎回「今日が最後かもしれない」と思っていました。本当はなんの心配もなく観劇したかったのですが…。

 

この日の席は、1階席H列の上手サイド席。舞台を斜めから眺める席でしたが、前方のサイドはC列始まりだったので案外舞台に近く、結局オペラグラスを使いませんでした。

 

♪残酷な人生♪を歌い終わった古川ヴォルフが、座っているところからすぐ横の袖にはけていったり(暗転後、たったったっ…って足音がすぐそこで聞こえたのとシルエットだけ見えました。笑)、♪ダンスはやめられない♪直前に、木下コンスが同じところから出てきたり、意外と臨場感がありました。

 

カーテンコールのヴォルフ&アマデご挨拶では、2人ともこちらまで来てくれたので、目の前でそろってお辞儀するかわいらしい姿も見ることができました。

 

5回目にしてやっと(!?)気づいた、「あ、このシーン、私めちゃめちゃ好きだ…!」ってなったのが、レオポルトが亡くなったあとにヴォルフが歌う♪心を鉄に閉じ込めて♪~♪残酷な人生♪(これはリプライズと呼んでいいのでしょうか…?)

 

ウィーン版(と恐らく韓国版)だと、♪心を鉄に〜♪だけなんです。でも東宝版は、♪残酷な人生♪も歌う仕様になってて。♪残酷な人生♪に入るときのストリングスの音がすっごくかっこいいんです…!悲しいシーンなんですが、不覚にもテンションが上がってしまう…。あれをいつでも聴けるように、新演出版のCD出してください東宝さん(圧)

 

 

ちなみにこの回は、私の周りのお客さんがなかなかカオスでした。特に迷惑だったというわけではないのですが、左隣の人はおそらく古川さんファンの比較的シニア層の方で、劇中はずーーーーーっとオペラグラスで古川さんロックオン状態でしたし、終盤はびっくりするくらい号泣されてました。まぁ…気持ちはわからないでもないけど…。

 

反対に右斜め前に座っていたおばさまは、2幕の途中からがっつり寝始める始末。あの方は一体何をしにきたんだろう…(頭が前後左右にめちゃくちゃ動くので、正直気が散りました)

 

そして真後ろに座ってたカップルさん。彼女さんが古川さんファンで、彼氏さんは連れてこられた雰囲気でした(古川さんFCのピクチャーチケットを持っておりました)こちらも終演後は彼女さんが座席から立てなくなるレベルで号泣してしまい、規制退場で真っ先に出なきゃいけないブロックなのに、彼女さんが座ったままで彼氏さんがなだめておりました。彼氏さん…………たいそう複雑な気分なのでは………。

 

以下、いつも通りの感想箇条書きです。

 

・ウィーン版を改めて聴いてみたんですが、東宝版と全然違ってて、むしろ東宝版はどこの何を持ってきてるのか、謎が増えてしまいました…ウィーン版の初演とかなのかな…?

 

私が持ってるウィーン版のサントラだと、♪終わりのない音楽♪が入ってないんですよね。楽曲が3分の1くらい違ってますし、そもそも楽曲の順番も違ってる(=話の流れが違ってる)ので、東宝版は脚本といくつかの大ナンバーはウィーン版と同じで、あとは全く違う亜種みたいになってる気がします。

 

ちなみにウィーン版だと、(東宝版には入っていない)コンスタンツェが母親であるセシリアとケンカする(?)楽曲→♪愛していればわかりあえる♪~契約書のシーン→仮面舞踏会になってて、舞踏会早すぎない?!?!?ってなりました。

 

・♪僕こそミュージック♪の後、ヴォルフがアマデに向かって声をかけるんですが、「さぁ、行こう!………行くぞ!!」って言っててどっちですか…って思いました。笑

 

・観る回数を重ねるごとにわからなくなっていくナンネールお姉ちゃんの気持ち…。ヴォルフと共に「奇跡の少女」と言われていたけれど、彼女が「女であった」がためにその才能を発揮する場所ができず、弟に託すしかなかった…のは分かるんですが、弟に向ける気持ちがどんどん怨念みたいになっていく気がします。結婚資金全部使われちゃったのは確かにひどいけども…。

 

・ナンネール役の和音さんのお芝居はさすがです。少女時代が本当に子供の声にしか聞こえなくて、毎回すごい…って感動しておりました。

 

ウェーバー家のシーンで、こっそり手を振りあってるヴォルフとコンスが世界一かわいい…!!!!!

 

・舞台上手側の席だったので、居酒屋で自分のことを小バカにしてる人たちに、いぶかし気な顔をする古川ヴォルフがよく見えました。眉毛の可動域が広すぎて面白かったです。笑

 

・遠山シカネーダーは、今のままでも十分かっこよくて素敵なのですが、やっぱりもっと濃ゆいキャラ付けで観てみたいです…!

 

猊下のソロナンバーは2曲とも大好きなので、あのイントロ(♪でっでっでっでっ……)が流れると\オラわくわくすっぞ…!/ってなります(突然の悟空)

 

・♪星から降る金♪の前、ヴァルトシュテッテン男爵夫人にヴォルフがひざまずくときに、うっかりソーシャルディスタンスを取りすぎたらしい古川ヴォルフ。「行きます!ウィーンへ!!」で床についた膝が迷子になってしまい、そのあと男爵夫人の手にキスをするときにとんでもなく前傾姿勢になっておりました。笑

結果的に「ウィーン行きにめちゃめちゃ前のめりなヴォルフ」みたいになってたので良いと思います!!!!!!!!!!

 

コンスのスカートの中をのぞこうとすな!!!!!!(CV:千鳥ノブ)

 

・回を追うごとに無法地帯になっていく、古川ヴォルフの♪並の男じゃない♪

この日はアルコ伯爵が入ってる箱に剣を刺すときに、とんでもない奇声を発してて笑いましたw

 

・同じく♪並の男じゃない♪、最後のヴォルフパートの♪並の〜…男じゃ〜な~~い!♪でヴォルフが剣をぶんぶん振り回すと、周りにいる人たちが身体ごと剣を避けるんですが、唯一セシリアの新しい旦那様(トーアヴァルトさん)だけは、首をひょいっと倒すのみなことに気づいて、ここでも笑いましたw

 

・毎度おなじみ、プラター公園のアドリブ。古川ヴォルフがにっこにこの笑顔でバレエを舞ったかと思ったら、いきなりその場で高く飛び上がって空中回転して、盛大に尻もちついてました。あ、そういえばこの時期フィギュアスケートやってたもんね…羽生くんになりたかったのかな(真顔)

 

まぁまぁ派手にコケてたので、ケガには気をつけてほしいなぁと思ったり。ちなみに盛大にすっ転んだ古川ヴォルフを見た木下コンスが「おうおうおうっ!?」って驚いてたのが地味に面白かったですw驚き方がなぜか男前な晴香ちゃん。

 

・そういえば時期的に全部キスしてるフリなのかと思っていたのですが、1か所がっつりキスシーンがあったような…!?

古川さん見かけによらず(??)ものすごいがっついたキスをされる印象があるので、「あれ、これフリじゃなくて本当にしてる?」ってびっくりしました(ロミジュリのDVD見ると、毎回「すごいなぁ…」って思ってしまいます。1幕のラストとか、♪ひばりの歌♪とか。笑)

 

・♪影を逃れて♪サビの古川節に慣れたい…(♪自分のおー影からあー♪)

 

・♪響きのひだに触れて 僕は震える♪の歌い方、自分の身体を包み込むような仕草とともに吐息混じりに歌うのがセクシーすぎます(真顔)

 

・♪ダンスはやめられない♪、♪生きて愛し♪の♪愛し♪でバラの花を愛おしそうに抱く木下コンス〜!!!(好き)

 

・「乾杯?それともキス??」とコンスにけしかけられたヴォルフが、ろうそくの火を吹き消してそのままベッドへ…のシーン。古川ヴォルフが急に男らしくなるので、毎回ドキッとしてるんですが、今回上手側で見ていたら、ろうそくを吹き消すときにうっかり火に顔を近づけすぎたようで、一瞬「あっつ!!!!!!」みたいな険しい顔してました。笑

 

・ヴォルフ発狂シーン。これまではアマデに向かって叫んでいた「許さない!許さない!!」を、今回はいきなりコンスタンツェに向かってまくし立てていた古川ヴォルフ。木下コンスも素でびっくりしていたように見えましたが、私もびっくりでした。ただただ怖かった。でもヴォルフの発狂ぶりを表すのにすごく効果的なお芝居だなと思いました。

 

・♪モーツァルトモーツァルト!♪で曲を書くときの古川ヴォルフ。私がこれまで観た回では、いつも途中で書きかけの楽譜をびりびり破いたりしてましたが、この回では曲の終盤頃まで夢中で書き続け、最後になって納得がいかずにイスに倒れ込む、という流れでした。あと途中で身体を神経質そうに揺らしてました。

 

・古川ヴォルフと深町アマデが事切れる瞬間が、神がかったレベルでぴったりでした。2人の動きが寸分の狂いもなくてすごかったなぁ…。