Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

小説「レ・ミゼラブル」(上・下):人生で初めてさじを投げかけた小説

 「レ・ミゼラブル」:ヴィクトル・ユゴー

 

(あらすじ・上巻)

貧しいジャン・バルジャンは、パンを盗んだ罪で監獄に送り込まれて十数年ものあいだ苦しみ、さらに出所後も差別に悩まされる。

しかし、ある司教に出会ったことで変わった彼は、まったく違う人生を歩きはじめる。そして、不幸な美女・ファンテーヌと出会い、彼を救おうとするが、執拗に追い回すジャベール警部が行く手に立ちふさがる。

 

(あらすじ・下巻)

あわただしい時代の中で、貧しくても上昇志向で頑張っていた青年・マリウスは、ある美少女に恋をした。謎の男性といつも一緒のコゼットだ。彼女への想いをつのらせる彼だったが、革命騒ぎのまっただなかに巻き込まれ、絶体絶命となる。その時、コゼットと一緒にいた男、ジャン・バルジャンに再会する。

 

(感想)

現在上演中のミュージカル「レ・ミゼラブル」。その原作本を2019年公演期間中に読んだのですが…。

 

長すぎません???????????

 

長かった…。読書は好きな方なのですが、あまりの長さに、下巻の後半は心が折れそうになりつつ、虚無の顔で読んでおりました。

 

下巻の革命の場面で、アンジョルラスが死ぬほど長い演説を始めるのですが、そのページに差し掛かった瞬間、小説ごと放り投げそうになりました←

 

お話自体はミュージカル版や映画版と全く同じでも、登場人物から受ける印象が全く違っていて、そういった意味ではとても楽しめました(長かったけど)

 

バルジャンやジャベールに関しては、あまり受ける印象は変わらず。ただしバルジャンがコゼットのことを、「娘」としてだけでなく「1人の女性」としても愛していた、といった心情的な描写がほんのりあり、そこはドン引きしました。

 

ジャベールはいまいち葛藤とかを感じられないまま、あっさり死んでしまった印象です。

 

マリウスは、小説ではさらにとんちんかん、かつむかつく男になっていたので、あのままミュージカル版や映画版に登場しなくて良かった…。笑

 

エポニーヌも、小説だといろいろな意味で目も当てられないレベルでひどいので、ミュージカル版・映画版ではあれでもまだ救いがある方なんだなと。ちなみに小説版アンジョルラスは影が薄かった…。

 

これは間違いなく、ミュージカル版・映画版をおすすめしたいです。小説は、詳細部分まで知りたいとか、よっぽどドハマりした人なら楽しめるはずです。

 

ところで私が読んだのは、一応簡略版だったそうで、「完全版」というのが存在するそう。私は間違いなく読みません!!!!!!!!(断言)