Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2022.11.24 海宝直人コンサート『Home My Home 2022』:またいつか来てください♪


f:id:der_letzte_tanz:20240407233602j:image

 

<セットリスト>

♪Overture

♪I’m Alive(「Next to Normal」より)

♪コンパス・オブ・ユア・ハート(東京ディズニーシー シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジより)

♪Almost There(「プリンセスと魔法のキス」より)

♪リフレクション(「ムーラン」より)

♪流星群(鬼束ちひろ

♪猫(DISH//

♪時が来た(「ジキルとハイド」より)

♪狐雨の頃(「雨が止まない世界なら」より)

♪逃げのびるだけでいいだろう(「雨が止まない世界なら」より)*西川さんソロ

♪Why God Why?(「ミス・サイゴン」より)

One more time, One more chance山崎まさよし

♪君の夢の中で(「フランケンシュタイン」より)

♪Run Away with Me(「The Unauthorized Autobiography of Samantha Brown」より)

♪Still(「アナスタシア」より)

♪Cold Enough to Snow

♪Believe(「ポーラーエクスプレス」より)

♪Come Again(東京ディズニーランド カントリーベアシアターより)

【アンコール】

♪ラジオ体操(ヒグチアイ)

 

久々の海宝さんソロコンサートでした。

 

エリザベート」帝劇公演の千穐楽までの中止がこの日の18時に発表され、海宝さんのソロコン開演が19時からという、なかなかのメンタルハードモードでしたが、中止のがっかりムードを海宝さんの歌声で吹っ飛ばしてもらったので良かったです(単純)

 

公演時間はおよそ2時間20分、間に西川さんのソロ歌唱コーナーがあったとはいえ、歌いっぱなし喋りっぱなしで、本当にすごすぎます。

 

海宝さんのソロコンは、毎回絶対に一定以上のクオリティで届けてくれるのが保証されている半面、何度か見ていて実は少~~~~しだけマンネリを感じる部分がなきにしもあらずだったので、今回は変化球多めで良かったと思います。

 

セットリストの中に「定番のあの曲」がほぼなくて新鮮に聴けました。正直J-POP多めだったので、個人的にはその代わりにあと2曲くらいミュージカル楽曲を聴きたかったな…とは思ったのですが。

 

でもこのセットリストはオーチャードホールではできないんだろうと思うと、地元でやるアットホームなコンサートという意味では良き選曲だったのではないでしょうか。

 

以下、感想メモです。

 

・1曲目で早速♪I’m Alive♪、テンションぶちあがりました…!しかし「Next to Normal」ってこの年の春に観たばかりだったのに、やたら昔に感じたのはなぜ…。

 

・ディズニー楽曲は海宝さんソロコンでは必ず入ってきますが、こちらもいつものジャンル(?)からかなり離れた作品、かつ私が「海宝さんの歌声で聴いてみたい」と思っていた2曲が入ってたので、めちゃくちゃ嬉しかったです。

 

1曲は、ディズニーシーのアトラクション内で流れる♪コンパス・オブ・ユア・ハート♪

曲名が発表された瞬間叫びそうになったのをグッとこらえた私、超偉い(真顔)海宝シンドバッド良すぎてぜひともアトラクションに採用してほしいくらいなんですけど、シンドバッドの声を担当しているサカケンさん(坂元健児さん)が怒りそうだから半年交代とかでどうでしょう?(無茶ぶり)

 

もう1曲は「ムーラン」から♪リフレクション♪

ずっと「歌ってくれえええええええええ」って願っていた楽曲だったので、ついに歌ってくれた&生で聴けただけで120億点でした(真顔)

 

・♪Why God Why♪は、西川さんのタップダンスとのコラボレーションという前衛的なパフォーマンスでした。ご本人たちは「どうなるんだろう~」って不安そうでしたが、想像以上にしっくりくるコラボになっていました。クリスの心情・海宝さんの歌・西川さんのタップが、うまい具合にシンクロしてたように聴こえました。

 

・あまりきちんと内容を覚えてないんですが、ゲストの西川さんがおっしゃっていた「この作品、自分に合わないなと感じたときに、なぜ合わないかをちゃんと向き合って考えてみる」話、なるほどな~と心の中でうなずきつつ聞いてました。「NOT FOR ME」と思うのは簡単ですが、そこでばっさり切り捨てるだけだと、その先の自分のためにならないですよね。もちろん「NOT FOR ME」作品に出会う回数は少ない方が良いですが、合わないと感じた理由を深堀りしてみると面白い発見がありそうです。

 

・今回はFC会員からのリクエストを募ったそうなのですが…。絶対「エリザベート」や「モーツァルト!」の楽曲は入ってたと思うんだけどなぁ(ジト目)「フランケンシュタイン」は確かに一部熱狂的なファンはいますし、喜ばれてるんだろうな~~と、♪君の夢の中で♪を聴きながら他人事のようにぼーっとしてました(こら)

 

・♪Run Away With Me♪は英語歌詞だから内容がわからんという声に応えて…と、歌詞の日本語訳を朗読してから歌ってましたが、いかんせんド直球プロポーズみたいな内容なので、日本語で聞くとこっちが赤面して撃沈することが判明しました!!!!!

 

・締めの曲がこれまたディズニーランドのアトラクション「カントリーベアシアター」で流れる♪Come Again♪なの、あまりにも良すぎて爆笑しましたw歌詞もコンサートの終わりにぴったりですし、毎回あれで締めてほしいです。笑

2022.11.22 ミュージカル「エリザベート」ソワレ公演:おもいがけない帝劇千秋楽


f:id:der_letzte_tanz:20240330004145j:image

2022年9回目の「エリザベート」。

 

翌日以降の中止のことは、観劇している間はもちろん知らなかったわけですが、この回が実質帝劇千穐楽でした。

 

間違いなく私がこれまで観た(この回を含む)19回の「エリザベート」の中でトップ3に入る回でした。まぁいまだに2019年7月30日ソワレ公演はトップに君臨してるんですけど…。

 

「それは後々『この回千穐楽だったんだ』ってわかったから言えることなんじゃない?」って思われそうですが、終演後に「うわあああああ観て良かったああああ」ってテンションがぶちあがるというよりかは、しみじみと「あぁ…なんかすごく良い公演を観たな…」と、なんとも言えない余韻を感じる回でした。

 

井伊少年ルドルフにやっとこさ会えたので良かったです…!「レ・ミゼラブル」2021年公演のガブローシュ役で観てたので、楽しみにしてたんですよね。

 

以下、感想メモです。

 

・今期唯一の花總シシィ&山崎トート回。おふたりとも普段から「この世のものでない美しさ」や「ちょっと浮世離れしたオーラ」を放ってる印象があるので、よりダークファンタジーっぽさを感じました。

 

・総合的に私はちゃぴシシィ推しですが、それは花總シシィと比較してではありません。もう花總シシィは別格ということを改めて感じる回でした。「同じ時代に生まれて、花總さんが演じるエリザベートを観られて良かった」っていう域に達してます、もはや。

 

今期はなぜか(井上トートとともに)映像には残らなかったのですが、だからこそ「記録ではなく、観ている人の記憶に残るようなパフォーマンスを」と思って演じられてるのかなと勝手に感じました。

 

本物のエリザベートには、今生きてる私たちは誰も会ったことがないけれど、きっと花總シシィはエリザベートという人そのものなんだろうなと。2019年公演でも思ったけど、演じてるのではなくシシィの人生そのものを生きてるように見えるのがすごすぎます。

 

・♪あなたがそばにいれば♪の歌い出しで涙腺やられました(早)あそこが幸せそうであればあるほど、♪夜のボート♪を重ねてしまって、彼女とフランツがたどる結末に想いを馳せてしまいます(涙)

 

・♪私だけに♪、♪細いロープたぐって登るの♪からの、自分が夢見る「パパみたいな」自由な生き方を歌うパートでの、すごく幸せそうな顔が印象的でした。フランツと出会わなければ、彼女は生涯あの幸せそうな表情で生きていけたのかな…。

 

・これは2019年公演でもやってて怖かった記憶があるんですが、花總シシィはルドルフの葬儀でトートに拒否されたとき、悲しみのあまり感情がひとまわりしちゃうのか、それともルドルフのように自らの命を断つ勇気すら持てない自分に対する嘲りなのか、ヒステリックな引き笑いをするんですよね…。あれが怖くて哀しくて。

 

・山崎トートは、回数重ねれば重ねるほど謎のいとおしさを感じさせるトートなのでは!?「閣下!何か食べたいものあります!?」って馳せ参じたくなるトートでした(謎)一生懸命はせ参じても「は?」ってあしらわれそう。ていうかあしらわれたい(謎)

 

・山崎トートをのぞくとき、山崎トートもまたこちらを覗いているのだ………

(いやシシィのこと見てあげてよ…!)

 

というのも、♪愛と死の輪舞♪の最後、♪どこまでも追いかけていこう〜♪で古川トートだとシシィと見つめ合ってた気がするんですが、山崎トートはなぜかずーーーーーっと客席方向の真正面を向いていて、シシィを眠らせる仕草もそのままで、一連の流れが終わるまでずーーーーーっと正面を凝視してたので、オペラグラス越しにずーーーーーっと目が合ってて笑いましたw私じゃなくてシシィを見なさいよ!?

(シシィが可愛すぎて目が合わせられないとかだったらどうしようかわいい)

 

・というわけてで、山崎トート基本的にずっと正面向いてました。例えば♪不幸の始まり♪でも♪少しずつ教えよう災いの源♪は、古川トートは思いっきりルキーニに向かって歌ってるように見えますが、山崎トートは正面向いたまま。ルキーニ経験者として、ルキーニとの関係性を濃くするのかな?と勝手に思ってましたが、あんまりそういう雰囲気はなかったかもしれません。

 

・♪最後のダンス♪、ラストの歌い上げが永遠に終わらないかと思ってシシィと一緒に耳ふさぎたくなりました

(※褒めてる)(※すごい褒めてる)

 

・この回の甲斐ルドルフがかなり「ゾーンに入った」パフォーマンスをされてて(※個人感)、♪ママは僕の鏡だから♪でルドルフの勢いに押し負けそうになる花總シシィを初めて見ました。「MA」で観たときの「お歌上手だけどお芝居硬いわ~~~」と思ってた、あのときの甲斐さんは一体どこへ…!?

 

・特に印象的だったのが♪闇が広がる(リプライズ)♪で、♪長い沈黙の時は終わったのさ♪とトートの声が聞こえてきて「えぇ…なんか変な声聞こえる…!?」って耳をふさいで、♪子供のころのあの約束は~♪でトートのことを思い出した表情に変化し、♪友達を忘れはしない♪を満面の笑みでトートに向かって歌いかけていて、かなり衝撃的でした !

 

山崎トート回、もう1回くらい観たかったです…!またトートとして戻ってきてください!

2022.11.22 ミュージカル「エリザベート」マチネ公演:闇の中から見つめている

2022年8回目の「エリザベート」。


f:id:der_letzte_tanz:20240327225217j:image

 

この日はマチソワしたんですが、この翌日から帝国劇場千穐楽までが中止になってしまったため、私が観た回がたまたまWキャスト全員の帝劇千穐楽になってしまいました。

ゾフィーと少年ルドルフはトリプルキャストなので、涼風さんと西田くんはこの前日(?)が帝劇千穐楽だったようです)

 

2019年から数えると通算18回目だったけど、生きてる間にあと100回は観たいなぁ(真顔)

 

以下、ほぼ古川トートの感想です。

 

・古川トート、前回観て「怖っ」ってなった♪もてあそぶのさァァァァ♪の悪魔的な声は今回も出していて、♪独立運動♪の♪お前が~自らァァァァ~導くのだ~~♪でも同じ声を出してました。あの声本当に怖い…………。

 

・帝劇公演の最終週だったからなのか、また微妙に芝居を変えてきた古川トート。全体的に12日マチネよりは感情が抑えめかなと思いましたが、おそらく12日マチネのテンションが異常だっただけかと…。

 

・♪私にだけ見えている~♪ってシシィに言われて、思わず一歩シシィの方に踏み出しかけてた古川トート。

 

・結婚式の高笑い、録音よりもテンション高くなっちゃってるのは笑いましたw生で笑ってる方が声のトーン高めなんですよね。

 

・♪ママ何処なの♪で少年ルドルフに「ほんと!?」って言われて「ああ」って返事する古川トート、久々に聞きました!去り際には少年ルドルフの方を振り返ってピストルにキスしてて、場内にいた古川ファンはあの瞬間だけ全員黄泉の国逝ってたと思います(物騒)でもあの仕草、2019年公演ではよくやってたような?

(観劇記録読み返してたら書いてありました)

(こういうときに役立つ私の細かすぎる観劇記録)

自画自賛

 

・体操室での古川トート、シシィの♪本当なら許せない王宮から出ていくわ~~~♪で「なんだその程度か…」みたいにそっぽ向くんですが、その後の「いいえ、命を絶ちます!」で、客席に背中向けてるのに明らかにキタ――(゚∀゚)――!!ってテンションになってて笑いましたw

 

・♪マイヤーリンク♪後、自らの命を絶ったルドルフが棺に運ばれている間、「抑えてた笑いが思わず出ちゃいました♡」って噴き出すような、超性格悪そうな笑い方しててひぇぇぇぇぇぇっ…!

 

・最後の古川トートの表情はまたおろおろ系というか…「勢いでルキーニにヤスリ渡しちゃったけど、俺が望んでたラストはこうじゃねぇんだよな…」みたいな顔してたので「閣下、自業自得ですよ」ってなりました(?)

 

・♪私が踊るとき♪、ちゃぴシシィの♪あなたが?自由を?♪の歌い方、大大大好きです。「は?何言ってんだてめぇゴルァ」みたいなニュアンスが込められてて最高(もはやヤンキー)

 

・黒羽ルキーニ、観るたびにどんどこ進化していきますね…!音域高い部分はやはり上山ルキに軍配上がるかなぁと思いつつ、いつ観ても全力で楽しんでる様子が伝わってきてとにかく素晴らしい。声色もいろいろ使い分けてるので聴いてても楽しいです。

 

今回印象的だったのは、♪退屈しのぎ♪でお顔の左側の前髪がどうしても右側に一束寄っちゃってたんですが、それをガッとかきあげて人差し指でシーッてポーズしてたときの色気が素敵すぎました。

 

個人的に黒羽ルキーニは♪キッチュ♪、上山ルキーニは♪ミルク♪が好きです。

 

・トートがルドルフに「死にたいのか?」と問いかけるシーン、舞台上手に吊るされてるシャンデリア(?)のろうそくの影が地面に伸びてるんですが、それが2階席から見ると完全に十字架の形をしていて、トートが墓場からルドルフを呼んでるみたいに見えてゾッとしました。

 

・ちゃぴシシィの♪夜のボート♪、びっくりするくらい美声なのが逆に悲しかったです。

2022.11.19 舞台「管理人」マチネ公演:

f:id:der_letzte_tanz:20240325154222j:image

 

推し役者さんの木村達成さんが出演されているからという理由のみで観劇を決めた「管理人」。

 

達成さんはミュージカルのみならず、朗読劇やストレートプレイなど、さまざまな演目に出てくれるので、私が知らない世界にも目を向けられてありがたいです。お仕事に偏りがないんですよね。色んなジャンルに出るってことは、それだけご本人は大変そうですが、応援しがいのある役者さんだなと思います。

 

今作はたった3人で進められる100分間の「不条理劇」。ハロルド・ピンターというイギリスの劇作家が書いた作品で、これまで日本でも何度か上演されてるそうです。

 

そもそも「不条理劇」が何かということもよくわからず観たので(勝手な想像で「世にも奇妙な物語」的なアレかと思ったけど違ったw)、正直終演後は「???」で頭の中がいっぱいになりました(無知)

 

仕事仲間との喧嘩が原因で職を失い、寝泊まりする場所のなくなった老人・デーヴィス。彼を助けて家まで連れて帰る青年・アストン。そしてアストンの弟・ミック。舞台はアストンが住むアパートの一室のみでセット転換は無し。最初から最後まですごく閉鎖的な空間でのお芝居でした。

 

特に劇的に大きななにかが起こる物語ではなく、アストンとデーヴィス、ミックとデーヴィスで主に会話をして、前半は話が進んでるんだか進んでないだかよくわからない感じでした。正直中盤から終盤にかけてはちょっと眠気が…。

 

後半でアストンのある秘密が明かされてからは、ミックとアストンが実は強い兄弟愛で結ばれてることがなんとなくわかり、アストンのことを悪く言ってしまった老人・デーヴィスは、最終的にあの兄弟に見放されるんだろうな…という終わり方でした。

 

印象的だったのは、それまで絶対に「開けたら必ず閉じられていた扉」が、最後にミックが出ていくときは扉を開けたまま退場していたこと。ミックが意味ありげにアストンに視線を向け、アストンもしっかりその視線を受け取っていて、デーヴィスだけが何も知らず、「自分をここに置いておいてほしい、管理人でも何でもやるから」と、アストンに頼み込んでる光景…で終演でした。ずっとループしているかのような状況が、あそこで初めて兄弟が出口を見つけたんだろうなと感じました。

 

この受け取り方が正しいのかわからないですが、3人とも「今自分が置かれている環境から抜け出したいと思っている(らしい)のに、いざとなると何らかの言い訳を付けて行動しようとしない人たち」だなと思いました。そういう意味では私もそういう人間なので(自分にとって心地よい場所から抜け出そうとしない人間)、変な部分で共感しました。笑

 

達成さんは「血の婚礼」に引き続き、ひげをたくわえたワイルドなビジュアル。髪は少し短めになってましたが、個人的にあのビジュアルは結構好みでした。達成さんは良い歳の取り方をしそうですよね…。

 

2列目のセンター席だったので、肉眼であの長ーーいまつ毛までしっかり見えました。まつ毛の長さに気を取られていくつかセリフ聞き逃した気しかしない(こら)

 

あとはよどみなく話す長台詞にびっくり。どうやって覚えてるんだろうと不思議になりますが、役者さんはそれが「仕事」なので覚えられるんだろうなぁ(小並感)

2022.11.12 ミュージカル「エリザベート」マチネ公演:Un Grande Amore!

2022年7回目の「エリザベート」。


f:id:der_letzte_tanz:20240312221952j:image

 

以下、感想メモ。いつものごとく古川トートメインです。

 

・上山ルキーニが完全に調子を取り戻してました。前回も十分「復活したんだな」と思えましたが、今回さらに良くなってました。

 

帝劇序盤からしばらくは、きっと自分なりにも納得いってなかったと思いますし、観てる側もハラハラしてましたが、この時期に猛スピードで調子を上げてる印象でした。

 

ちなみに座席の位置のせいか、劇中何度も目が合う感じがあったんですが、あれは気のせい…?2019年公演の成河ルキーニ回にも、そんな気持ちになる回がありましたが…。

 

*この感想を残した数日後の上山さんのツイートで、「ルキーニはお客さんと目を合わせて対話できるキャラクターなので」みたいなつぶやきがありました。ということは、あれは多分気のせいではないんだなぁ。

 

・♪我ら息絶えし者ども♪で亡霊たちを呼び起こした後、自分の首に両手を当てて「あれ、俺首つって死んだよな…?でもまだ動いてるな…?」みたいに、不思議そうな表情から徐々に嬉しそうな顔になる上山ルキーニ。完全に亡霊たちの動きを掌握してる感じがすごく好きです。

 

・亡霊となった人たちの動きや、トートダンサーズの動き・表情を観るのにかなり忙しかった♪我ら息絶えし者ども♪、私もとろろ昆布(違)をかぶって亡霊の1人として参加してみたいシーンです(歌えないし踊れない亡霊)

 

・古川トート

♪人のいーのーちーをー うばーぁってぇ~~~♪

♪もてあそぶのさァァァァ つめたく~~♪

私(え、今の何!?めっちゃ怖いんだけど!?)

♪もてあそぶのさァァァァ♪が怖すぎた…今まで聴いたことない声してました…(震)

 

・古川トート、2019年公演のときはルキーニに対してあんまりリアクションしない印象だったんですが、今期めっちゃリアクションしとる!?ルキーニと目が合うとニヤって笑ってました。それに対して、上山ルキーニは会釈したり、たまに帽子を取ってお辞儀したり。

 

・上山ルキは「さぁ……始めよう」って少し間を空けるんですが、私あれすごく好きなんですよ…!こっちの「エリザベートを観る心構え」があの間でできるんです(突然熱弁を振るうヲタク)

 

・わりと前方席で観る1幕冒頭のちゃぴシシィ、かわいすぎて全世界がとろけるやつ…!顔が小さいし首が長い(今さら)

 

・原マックスの「パパは親戚づきあいがペストみたいに嫌いなんだぁ!」の後のちゃぴシシィの反応、毎回ちょっとずつ違ってて、でもそれが絶妙に「かわいい」だけじゃなくて「まじそれな~~~~~」みたいな反応なので思わず笑っちゃいますw

 

・♪きま~~ぐ~~れ~~に♪でカバンを後ろ手に持ってパパを見上げ、♪のぞ~~む~~ま~ま♪で仕方なさそうにパパにカバンを返すちゃぴシシィの表情かわいすぎて絶対毎回観てしまうかわいい(アデュー私の語彙力)

 

・♪愛と死の輪舞♪、ちゃぴシシィの「私を帰して!!!!!」を聞いた古川トートが、「何言ってんだこいつ」って顔してからシシィの顔見て恋に落ちる表情なら覚えてます←

 

・どうやら古川さんがどこかしら身体を痛めたらしく(?)♪愛と死の輪舞♪で大きな演出変更が発生しておりました。

 

♪愛と死の輪舞♪後、眠らせた(=生き返らせた)シシィを、本来であればトートがお姫様抱っこしてベッドに寝かせますが、今回は曲が終わった後にトートが右手で合図を出すと、トートダンサーズが3人ほど出てきてシシィを運んだりベッドを出してきたり。初見の人は一切気づかないであろう、わりと自然な演出ではありましたが、見慣れた人にとっては「どうしたん!?」な演出でした。

 

・♪確かにそこにいるわ あなた♪でシシィの方を振り向くと、ちょうど照明で目に光が入って、「死」なのに恋する気持ちで生き生きして見える古川トート。

 

・♪誰かは知らない でも覚えてる♪で、トートの方に手を伸ばすちゃぴシシィと、唇を撫でたその手をシシィに伸ばすトートがシンクロしてて、「その投げキスは受け取っちゃダメなやつやシシィ…!」って思ってしまったし、そのあとベッドに寝たちゃぴシシィが超ときめいてる顔してて「そいつは恋しちゃダメなやつやシシィ…!」って思ってしまった件。

 

・実はなかなか自分の中で解釈が定まらなかったしゅがーフランツ。田代フランツほどわかりやすい芝居をしない印象だったんですが、今回舞台に比較的近い席だったこともあり、お芝居結構細かいな…と思いました。

 

♪皇帝の義務♪からゾフィーに対してずっと何か言いたそうな表情をしていて、何度も何度も言い返そうとするんですが、のどまで出かかってやめちゃうんですよね…。

 

ただただゾフィーに従うだけの皇帝ではなく、自分の主張もしたいんだろうなと感じられるフランツ。そしてそれが奇しくも2幕のゾフィー逝去シーンで爆発しちゃうのが哀しすぎました。

 

・何度でも書きますが、バートイシュルのちゃぴシシィは天才です(褒め方のバリエーションが無くなってきたヲタクの戯言)あの衣装着てるちゃぴシシィのブロマイドが欲しい。

 

・上山ルキーニは、シシィの「鹿さん!」で特に反応しないんですが、そのあとシシィと何やらめっちゃ話してる(?)んですよね。とはいえ、やはり全体的に黒羽ルキーニほどリアクションはしていない印象です。

 

・♪あなたがそばにいれば♪は、回を重ねるごとにどんどん♪夜のボート♪がかぶって聴こえてきます(幻聴)幸せなシーンなのに観ててツラくなってしまう…。主旋律の裏で密かに鳴っている♪夜のボート♪の旋律が悲しすぎません!?

 

でも最初からあれだけ主義主張がすれ違ってるのに、なーんであの2人くっついちゃったかなぁ。「自由」というワードを聞いたしゅがーフランツの顔がいちいち堅くなるのがまた…(頭を抱えるヲタク)

 

・シシィの元気な「はい!!!!!」って返事を聞いた古川トート、「やれやれ」って表情で首を横に振る仕草が大好きです。

 

・結婚式が終わって退場するとき、捌けていくシシィに向かってあからさまに高笑いする古川トートめっちゃ性格悪くないですか!?フランツのことはガン無視してるのに!!!!!(=フランツに向けては高笑いしてなかったように見えました)

 

・♪最後のダンス♪、♪二人の愛は見せかけ〜♪を、鼻で笑うかのような半笑いで歌ってシシィを煽る古川トート。そのしっぺ返しが♪私が踊るとき♪で来てますね(真顔)

 

・古川トートがシシィを背後から抱きしめて、肘から肩あたりまで両手でそーーーーっと撫で上げるの気持ち悪うううううううってなるので最高です(想像しただけで背中ぞわわってなる)

 

・膝スライディングで迫りくる古川トートに対して、オフマイクでちゃぴシシィの悲鳴聴こえてきて最高です(謎)

 

ちなみに♪このー!俺さァァァァ!!♪のアレンジと、♪お前は俺と踊るさだめ~~♪は前回と同じくおしゃれなアレンジ。あとはもう要所要所でめちゃくちゃがなってました。

 

・♪最後のダンス♪後、帝劇公演序盤では退場するときに倒れこんでるシシィに対して、マントをふわっと当ててる(?)仕草してたけど、今回は余韻もあんまり残さず帰ってゆく古川トートでした。あれシシィに対するマーキング(???)みたいで結構好きな仕草だったんですけど…。

 

・現実に戻ったちゃぴシシィ、♪みんなが見つめているわ♪の前に、落ち着かなきゃって感じで大きく一息ついてました。思い返せばこの回のちゃぴシシィ、わりと「長めに息をつくこと」が多かった気がします。

 

・今期やたら自由に飛び回っているらしいルキーニの小鳥ちゃん。この回は上山ルキーニが小鳥ちゃんを飛ばす方向を微妙にやらかしてしまい、舞台上手側のおけぴにダイブ。「大丈夫~~~~?」と心配してるんだかしてないんだか、よくわからないテンションの上山ルキーニでした。笑

 

・♪皇后の義務♪でいちいちゾフィーの言うことに反抗するシシィの背後で「これ以上余計なこと言わんでくれ…」みたいにおろおろしてるリヒテンシュタインさん。心中お察しいたします。

 

・♪皇后の義務 学ばなくては 自分を抑えて生きるのだ~♪の後の、ちゃぴシシィの「…フランツ?」の言い方、「正気かあんた」のニュアンスが多分に入ってて好きです(謎の好きポイント)しゅがーフランツの「言って聞かせれば従うだろう」みたいな微妙な圧も…基本的に悪い人じゃないんですが、この母親に育てられたらそういう言い方しかできないんだろうな…と思ってしまいました。

 

・ちゃぴシシィ

「あなたは私を見殺しにするのね!!!!!!!!!!!!!」(激おこ)

私の心の声

「いいぞ!!!!!!!!!!そのまま張り倒せ!!!!!!!!!!!」(ダメです)

 

・♪私だけに♪の歌い終わり、ハプスブルク家のバカでかい紋章に向き直って、宣戦布告するがごとく「はーーーーっ」っと気合のため息をついていたちゃぴシシィ。戦う女への変貌ですね!!!!!!!!!!!

 

・これ今回じゃなくて前回だった気がするんですが(しかも古川トートか山崎トートか忘れたんですが)、デブレツィンでフランツとシシィがお手振りしながら階段を下りてくるとき、シシィとトートの目が合って、トートがシシィに向かって人差し指を指してたんですよね…「覚えてろよ」みたいな感じで…。うん、山崎トートだった気がする(急に記憶が蘇るヲタク)

 

・古川トートが♪闇が広がる♪を歌い進めるうちに、悲しみからか、それとも怒りからか、全身ぶるぶる震えてたちゃぴシシィ。そのまま♪俺の腕の中で お前は震えた♪になるので、トートさんそれは喜びで震えてるんじゃないっすよと訂正したくなりました。

 

・革命家の1人(エルマー)が擬人化したトートと握手する場面、2019年公演の植原エルマーは古川トートのときだけ「??」って顔してましたが、今回の佐々木エルマーは両トートとも「??」って顔してましたね。

 

・西田少年ルドルフの声量えぐすぎません?どんだけハリがあるんだ!?って毎回びっくりしてます。

 

ちなみに2019年公演の大橋少年ルドルフが本当に幼くてかわいらしくて好きだったんですが、なんと現在は劇団四季の「バケモノの子」の子役メインキャストとして出演されているそう。成長したなぁ…!

 

・♪ミルク♪の女性アンサンブルさんたちって、曲始まる前あんなに息絶え絶えみたいな感じでしたっけ?2019年公演の映像も今から売りませんか?(圧)

 

・♪ミルク♪は、上山ルキーニだと民衆と同じ目線に立って「一緒に王室ひっくり返そうぜ!」ってノリで、黒羽ルキーニだと嬉々として民衆を扇動してる印象です。

 

・ルキーニがバケツに牛乳を注いで、♪皇后の務め♪のイントロが流れて秋園リヒテンシュタインが出てくると「あー1幕終わるの早いなぁ」って毎回思っちゃいます(パブロフの犬現象)

 

・今期の♪三重唱♪、今のところちゃぴシシィ・山崎トート・しゅがさんフランツの組み合わせが優勝。圧とバランスが好きです。

 

・♪私が踊る時♪、ちゃぴシシィが♪最後のダンス♪のお返しとばかりに、歌い出しの♪勝ったのね♪からドヤ顔で煽りまくってて笑いましたwやたらと「ひとり」というワードを強調して歌ってたようにも聴こえて、♪歩いていけるわ〜♪の後にトートが思わず♪お前には俺が必要なんだ♪と歌ってる…というより説得してる感じでした。

 

・今回の♪ママ何処なの?♪では、少年ルドルフの言葉に表情で1つずつ反応してた古川トート。死を司る者としてもねこちゃんを〇すのは許せなさそうな古川トートなのであった(完)

 

・トートが去った後に彼の姿を探す少年ルドルフと、♪闇が広がる♪でトートの歌声が聴こえてきて、彼の姿を探す立石ルドルフが時間差でシンクロしてました。

 

・精神病院のシーンは、本当に何回見てもどう受け取っていいものか、自分のその時の気持ち次第でどうとでも取れる印象があります。今期は「自分が戦い続けて、勝ち取ったのは孤独だった」と憂うシシィの周りで、彼女の言葉に心を痛めてる人たちの表情にグッと来てます。スターレイさんなんてきっと有能なお付きの人だったんだろうと思うと、シシィももっと心を開けばよかったのになぁと思ってしまいます。

 

・それがいい……………エリザベート……………

\待っていた!!!!!!!!!/(バサァ)

\胸元どころかみぞおち辺りまで全開な古川トートのシャツ/

どう考えてもはだけすぎてて笑いましたw

 

・そろそろシシィに「帰りなさい!!!」って出口を指さされても帰らないパターンもありそうだった古川トート。怒りのあまり、肩で息してるの怖いです…。

 

・パパの亡霊と話すシシィ、パパが何を言っても言い訳のように言葉を返すので、少女時代の夢いっぱいなあの頃と様変わりしてしまってるのも悲しいし、自分の生き方に前向きになれていないのも悲しすぎます。

 

・立石ルドルフ、少しお芝居の方向を変えてきたような?今までは流れに飲まれてトートや周りの大人たちにされるがままな印象でしたが、立石さん自身がルドルフというキャラクターの主導権を少し握れるようになった気がした回でした。相変わらず世間知らずのお坊ちゃま感はありつつ(でもそれが「お飾りの皇太子」感があって良いと思う)、ハプスブルク家の行く末を変えるために何とかしたいという熱量を感じました。特にフランツへの反抗心が強くなってて◎

 

・やはり対・立石ルドルフだと翻弄してる感じが強くなる古川トート。対・甲斐ルドルフとの「ザ・体育会系」な関係性も好きですが、こちらも良きかと。

 

・♪独立運動♪の古川トート、もはやホラー映画やん!?みたいな表情してました(震)舞台上手でのダンスwithトートダンサーズからの、舞台正面に\ヒャッハー/って走って来るときの顔、テンションが異常。

 

ルドルフを助けようと手を差し伸べるけどルドルフがその手を取れなくて、「ふうん、こいつももうここでおしまいかな?」みたいに首かしげながら急激に冷めていく様子も、その後ルキーニと示し合わせたように独立運動の終わりを告げる銃声をぶっ放し、最高に楽しそうに顔を上に向けて口をでっかく開けて笑うのも、1人の人間が破滅に向かうのを心底楽しんでそうなのが怖すぎました。

 

最後にルドルフに向かって両手広げて待ってるみたいな格好してましたが、あれは「これ以上は逃げられない」という意味だったのか、「もうここで俺のもとに来て死ぬか?」って意味だったのか…。

 

・これまではシシィに手を振りほどかれてその場にうなだれるのみだった立石ルドルフが!!!!!!!なんと!!!!!!!シシィを追いかけようとしてましたよ!!!!!!!!強くなったねぇ!!!!!!(誰)

 

・トートにキスされる前に、観念したかのように両腕をだらんと下げた瞬間、立石ルドの額から大粒の汗が一滴落ちて、それが「ルドルフが生きようとする意思」に見えました。汗が芝居してるの、2019年版の木村ルドルフ以来ですね(懐かしい〜)

 

・ちゃぴシシィ、ルドルフの葬儀シーンで入ってきて、はっとした感じで振り向くやいなや、どう考えても5歳のときのルドルフに話しかけるように腰を低くして、♪ルドルフどこなの?♪って歌い始めてて、観ててツラかったです。シシィの中でルドルフの成長がそこで止まってるなんてあまりに悲しすぎて、思わず涙しました。

(だからこそ、直後のルキーニの♪キッチュ♪リプライズがボディブローのように効きました。♪善良な一般市民はもらい泣きさ!♪)

 

・♪あなたね 息子奪った♪からずっとニヤニヤしてる古川トート見て思い出したんですが、山崎トートはここ、シシィを心底あわれんだ目で見ていて、なんならシシィの頭撫でてたんですよね。

 

・♪悪夢♪が!!!!超絶傑作すぎて!!!!!ナンバーワンは2019年7月30日ソワレ回なのは今も変わりませんが、ナンバーツーはこの回です(断言)古川トート大暴れすぎて怖かったです。

 

この時期の公演では、ルキーニを呼ぶときにもはや歌わず叫ぶようになったとは聞いてましたが、実際に「ルキーニッッッ!!!!早く取りに来いッッッ」(帝劇が揺れるレベルの大絶叫)を聞いて「「「えええええ」」」(呆然)ってなりました。山崎トートみたいにヤスリを舐めあげてたようにも見えましたが、絶叫にビビりすぎて覚えてないです…。

 

そして絶叫に応えるがごとく、上山ルキもしゅがーフランツをとんでもない勢いでふっ飛ばし、トートの下で子供みたいに手を伸ばしてて、その様子を上から見下ろしてる古川トートが満足そうに2回うなずいてたのも怖かったです(語彙力ゼロ)

 

あと初めて気づいたんですが、♪悪夢♪のとき、どこのパートか忘れたけど亡くなった人たち(ゾフィーやルドルフたち)がトートダンサーとまるで「踊ってる」かのようなポーズ取ってる瞬間があり、なるほど、みんな「死」の手を取って踊ってしまった人たちなのかと。

 

・日本語に訳した結果、発生してる意味かもなので、オリジナルの歌詞がどうなってるのかが気になるんですが、♪俺だけが与えられる自由を〜〜鎖を解くのだ〜〜救うのはこれだ!♪って歌ってるトート、「早く自分のことを愛してほしい」という意味とは別に、シシィが苦しんでる姿をこれ以上見たくなかったのかな…と思いました。「救う」って言葉が出るってことは、シシィが苦しんでる(から救ってあげよう)という認識でいるってことですよね多分。

 

・上山ルキの感極まった「ウングランデアモーレ!」を聞いて、上山ルキは自分がシシィとトートのキューピット的役割を果たして満足して死んだように見えました。

 

・この回の古川トート、これまでで一番感情の流れが分かりやすかった気がします。トートってシーンまたぎで出てくるのがほぼ無くて、ポッと出て捌けていくことが多いので、感情をつかむにもポイントごとに拾っていく印象なんですが、この回は出ていない部分のトートの感情の流れもつかめるくらい、各シーンでの感情表現がお見事でした。