M!帝劇千穐楽まで残り1週間を切ったところで、やっとこさ京本ヴォルフ回を観てきました!
今回はほぼ京本ヴォルフ定点観測回だったので、京本ヴォルフについての感想メインでメモしてます。
・京本ヴォルフ、とにかくふわふわもちもちのマシュマロみたいな、まだあどけない少年で、そりゃパパが手放せないわけだわ…というのが第一印象でした。あの子はこんな汚れた世界にひとりで放っちゃいけません(真顔)
ご本人のお育ちもきっと良いんだと思いますが、どこかお上品な雰囲気が感じられて、温室育ちのおぼっちゃんな印象もありました。2幕ラストの♪影を逃れて♪の歌い方も相まって、個人的には育三郎さんヴォルフの雰囲気を少し感じました。が、ところどころの表情は驚くほど古川ヴォルフにそっくりでした。
・多分そこまで背が高くないのでより少年っぽさが出ていて、周りの大人たちがいつもより(というより、古川ヴォルフ回に比べて)大きく見えて、本当に「周りの大人たちに取って食われそう」に見えました。
カンパニー全体が京本ヴォルフを見守ってるような、彼がのびのびとパフォーマンスできる環境を作ってるような印象もありました。手加減してるわけではないんですが、明らかに古川ヴォルフ回とは何か違った空気感があったような…。
・嘘はつけないし、他人の嘘にはころっと騙されそうな危うさがあって、とにかく「周りが放っておかないのがよくわかる」ヴォルフでした。
・あとこれは山崎ヴォルフでも古川ヴォルフでも感じなかったのですが、内側から溢れ出るエネルギーにまかせて行動してるのがすごくわかるお芝居でした。♪僕こそ音楽♪の♪何かに動かされて♪や♪爆発しそうなんだ♪という歌詞がとても似合うヴォルフ。これは若いから…ということもあるのかも?すごく身軽でちょこまか動いてたこともあり、そういう印象に繋がったのかもしれません。
・歌は、正直「NEWSIES」の方が上手に聴こえました(※個人感)ヴォルフが歌う楽曲のキーって、意外と低いんだなと京本ヴォルフの歌を聴いてて改めて気づきました。どうしても低いキーにいくと上ずっちゃってたのはちょっと気になったのと、それに伴って声量も「ここはもう少し欲しいなぁ」と思う部分もありました。
でもきっとこの役は特に、最初から上手くできる人なんてこの世に1人もいないと思うので、これからの進化に期待です!きっと新帝劇で上演される頃には、彼がこの作品を引っ張る立場になるはずなので。
・逆にお芝居は正直そこまで期待しておらず、心にグッとくるシーンは個人的にあまりなかったんですが、彼がどうやってヴォルフを演じたいのか、その意図はしっかり伝わってきてかなり良かったです。
1幕は特に面白いお芝居が多かったので、覚えてるかぎりで書き出してみました。
① 女の子を連れ込んでイチャイチャする→パパに呼び出される場面で、脱いだシャツを反対側に袖を通し、♪赤いコート♪でナンネールをおどかすときのポーズで「何の用〜?」とおどけてました。笑
あと「もっと単純な曲を書け」とレオポルトに言われると、真剣に言い返すのではなく「えーだってもうこれ以上単純には書けないんだもーん!」というような、子供じみた言い返し方なのも新鮮でした。
② プラター公園でコンスタンツェとふたりきりになるシーン。
♪他の人と〜全然違う〜♪と真彩コンスが歌い出すと、いきなりぴょこぴょこジャンプしながら両手で自分の胸をドコドコ叩き始めた京本ヴォルフ。やや呆気にとられた様子の真彩コンスが歌いながら「何それw」と聞くと、「わかんなーい!」と京本ヴォルフ。自分でやってるのになぜw(多分ゴリラ…?)
③ ♪並の男じゃない♪の途中、ヴォルフの♪その前に1つ言わせて欲しい♪の後にアルコ伯爵が「なんだ?」と聞くと、京本ヴォルフがなぜか周りの人を「ちょっとちょっと」と手招きして自分の周りに寄るようにしてから、\くそくらえー!!!!!/って叫んでました。笑
とにかく「自分なりのヴォルフを作らなきゃ」と気負ってる様子は全くなく、多少の緊張感はありつつも比較的楽しそうに演じてるのがとても素敵でした。
あと相葉裕樹さんと同じく、ものすごく「主役が似合う声質」をしてるんですよね。戦隊モノでいったら絶対にレッドの役だよなって声(?)少し洋画の吹き替えのセリフ回しのように、大げさに聞こえる部分もありましたが、それはそれで彼の色が出てると感じたので個人的にはありです◎
一転して2幕の後半は、真っ白で純粋なままどん底に落とされていく印象でした。
パパと決別するシーン、「お前の顔など死ぬまで見たくはない!」と言われると、そこまでひどいこと言われると思わなかった…とうちひしがれた様子で「わかったよ…」とつぶやいてたのも新鮮でした。
狂乱シーンは、まだ感情のタガが外れるレベルまでにはいってないなと思いつつ、「悪魔、狼、蛇!」のセリフも怒鳴るのではなく、怒りを必死に噛み殺して囁くように言ってたのが新鮮でした(リプライズ)
でも流れ的に、あそこは感情爆発させたほうがしっくりくる気もするなぁ。
逆にコンスとの決別シーンは、京本ヴォルフの方がリアルに感じられました。完全に冷めきった夫婦の会話で、真彩コンスが「あなたが愛しているのは、自分の才能だけだもの」と皮肉っぽく言えば、それに対して京本ヴォルフも心底うんざりした感じで「帰ってくれ」って言い放ってました。
レクイエムは何度か途中まで書くんですが、どうしても納得いくものができず、その焦燥がこちらにも伝わってきてなぜか私ももどかしい気持ちになりました。右手でペンを走らせながら、左手がピアノを引く動きをしてたの、すごく作曲家っぽかったです。
♪モーツァルト!モーツァルト!♪後は、自らの腕にペンを突き立てて、血が流れないことを悟ると床にそのまま崩れ落ちてました。古川ヴォルフとは全く違ったアプローチの仕方に驚きました。
マチネ公演だったので白石アマデと2人でのカーテンコールだったんですが、2人でひたすら客席に手を振り続けながら銀橋を歩くスタイルで笑いましたwさすがアイドル、需要をわかってる…!(拍手)
途中京本さんがおどけてひまりちゃんに向かって手を振っててさらにほっこりしました。
最後に京本さんがひまりちゃんを抱き上げ(まさかの縦抱きw)、ひまりちゃんがかわいい声でご挨拶し、その縦抱きのまま退場してましたw
やっぱりWキャストはどっちも観るべきだなあと思った回でした!