原作未読でしたが、このタイトルと「現代日本に諸葛孔明が突然転生してきて、歌手の卵のプロデューサーとして活躍する」という設定は聞いたことがあり、一体どうやって実写にするんだ…と、本当に興味本位で見始めたドラマでした。
原作ファンの方がどう思われたかはさておき、水曜22時にゆる~~~っと楽しむのに、こんな最適な作品ある…!?ってくらい楽しめました。後世に残る傑作、というわけではないけれど、久々に何も考えずただただ「わ~楽しいなぁ~」と思えるドラマでした。
うまくできてるなと思ったのは、この作品のテーマの1つ、かつマンガでは決して再現ができない「音楽」の部分。英子役の上白石萌歌ちゃんは歌い手としても活躍されている役者さん。その歌声は伸びしろがありながらも独自の色をもっており、古代中国から転生してきた孔明が惹かれるのも納得でした。
英子の周りを固めるキャラクターも、きちんと音楽ができる人のみならず、役者ではないアーティストさんをキャスティングしているキャラクターもいて、全体的な雰囲気や脚本にはゆるさがありつつ、音楽パートは比較的本格派な演出がつけられている印象を受けました。結果的に作品にメリハリがついてて、個人的には音楽パートは100点満点でした。
そして何より、二枚目でありながらコミカルなお芝居も大真面目にできちゃう、孔明役の向井理さん!抜群のスタイルと涼やかなお顔であの仰々しい衣装を着こなす力や、本人(孔明)は大真面目にやっていることが、現代日本では妙な感じに映るシーンなど、あの出で立ちとそこから繰り出される絶妙な面白さが本当にハマっていました。普通ならあんまり考えつかないキャスティングだと思うのですが…向井さんを孔明にと打診した方もすごいですし、引き受けて完璧に演じ切った向井さんもすごすぎます。
ノリは完全に深夜帯ドラマでしたが、たまにはこういうドラマもいいなぁ…。