2020年観劇2本目は「ねじまき鳥クロニクル」でした。
「唐版 風の又三郎」「キレイ〜神様と待ち合わせた女〜」もなかなか難解でしたが、これは本当に全く理解できませんでした…(呆然)
私の知識レベルが、この作品を楽しむまでのレベルじゃなかったんだろうなぁ。
成河さんと大貫さんが出演されるとのことで、気になって観に行くことにしたんですが、村上春樹読んだことないのに…難解なのは見る前から分かってたはずなのに…。正直やめとけば良かったな〜と思ってしまいました。
最初はせっかくだしちゃんと見なきゃ!って意気込んでましたが、最初から意味不明すぎて1幕の途中ですでに理解するのを諦めてしまいました(早)
例えるなら、とても素晴らしく美しいけれど、何が描かれているのかまるでわからん作品ばかり置いてある美術館に行くと、こんな気持ちになるのかしら…とか思ったり(どんな美術館だよ)
あと不思議の国に迷い込んだアリスはこんな気持ちだったのかな、とも思いました。主人公のトオルが、井戸の中の世界に入って奇妙な体験をするのも、ちょっとアリスっぽかったです(もっとグロテスクでしたが)
というわけで内容についてはあまり何も言えないのですが、強いて言うなら役者さんはとにかく皆さんすごかったです。ダンサーさんはもちろん、ダンサーではない俳優さんたちの身体能力にも驚きました。成河さんがあんなに動ける俳優さんだったなんて(…と思いましたが、そういえば「エリザベート」のルキーニの時もえらい身軽でしたね)
成河さんは、観客を狂気に誘い込むルキーニとは違い、むしろ狂気の世界に引き込まれていく役どころが新鮮でした。渡辺大知さんと2人で1人の役を演じる、というのも斬新。1人の役を交代で演じるWキャストはあるけど、同じ舞台で1つの役を2人で一緒に演じるってなかなか聞かないので。
大貫さんはまさかの悪役!ロミジュリでは一言も声を発さない役だったので、舞台上で声を聴くのは初めてでしたが、役柄のせいか、とても低くて艶っぽい声を出されるのだなぁと、ちょっと意外な気がしました。
とある残酷なシーンのペアダンス(…あれはダンス…??)は、場面が場面なだけに見ていてとても痛々しかったんですが、思わず惹きつけられてしまうような迫力があって、ぽかーんとしながら見入ってしまいました。ペアを組んでる女性の動きもすごかったです。
大河ドラマ「麒麟が来る」でヒロインの駒ちゃんを演じている門脇麦ちゃん。今回舞台で見られるのをひそかに楽しみにしていましたが、とっても可愛らしかったのと、台詞がものすごく聞き取りやすかったです。じめじめとした暗い雰囲気の中、彼女が出てくると太陽の光が射したみたいにぱっと明るくなるのも良かったです。
多分ハマる人はすごくハマる作品なんだと思いますが、残念ながら私には合いませんでした。こういう作品を見てあれこれ薀蓄を語れる人間になってみたい…。