Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2024.5.3 劇団四季「アラジン」ソワレ公演:ただいま、3年半ぶりのアグラバー

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3年半ぶりのアグラバー訪問でした。

 

2018年は月イチで通い、自称アグラバーの民を名乗っておりましたが、もはや故郷と呼べるレベルではないご無沙汰観劇になってしまいました…。

 

最後に観たのは2020年9月。コロナの影響で劇場がしばらく閉鎖となり、公演再開した後の1か月くらいで確か3回足を運んだんです。座席もまだ隣を1つ明けて座っていた頃でしたし、何より三井さんがまだジャスミン役として登板しており、「アナと雪の女王」すら開幕してないくらい昔でした…。

 

観なくなったきっかけは特に「これ」といってありませんが、初演からどんどんテンポアップしていく演出が微妙に肌に合わなくなったタイミングと、単純に四季ではない作品をよく観るようになり、「アラジン」はロングランだし後でもいいか…が続いた結果こうなりました。億万長者になったら、仕事辞めて毎日でも通いたいくらいなのにな(真顔)

 

私がアグラバーを訪れない間に新キャストも何人か追加され、演出もまたちょこちょこと変わったらしいと聞いていました。加えて自分自身3年半ぶりにこの作品を観る、というわけで、もしかしたら年齢を重ねて感じ方も変わり、以前ほど楽しめないかもなぁ…とやや心配しながら観劇したんですが。

 

やっぱりハッピーエンドじゃなきゃ!!!!!!!!!!!(満面の笑み)

 

当たり前ですが、演出がマイナーチェンジしようが作品の本質が変わったわけではないので、3年半前と何も変わらず楽しめました。

 

やっぱり「アラジン」はいいよなぁ…。問答無用にハッピーになれて元気をもらえるので、これだけ時間が空いても「好きな作品の1つ」として数えたいなと思えました。


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演出は、相変わらず間合いが詰め詰めなのは変わってなかったんですが、一番大きく変わったのはジャスミンが市場でりんごを盗んでアラジンに渡す→「この子ちょっと左巻きで」の件がバッサリカットされてたこと。その後の「さっきのおさるの即興芝居、最高だったよ!」のセリフもなくなってたので、あのあたりのシーンはよりテンポアップした印象でした。

 

確かに「左巻き」という表現がそもそも伝わるかわからないのと、「自分の無知によって起こした悪事を、障がいがあるフリをしてその場をやりすごす」というのは、少なくとも映画が公開された時代では見過ごされたかもしれませんが、今の時代にはもう合わないんだろうなぁ。一応コミカルなシーンのひとつではあったけど、個人的には無くても特に問題ないかなと感じました。

 

「アラジン」を見なくなった3年半の間にいろいろな作品を観て、中には何度も通った作品もありますが、さすがにまだこの作品のリピート回数を超える作品はありません。次点はエリザベート」の通算23回かな…。「アラジン」はこの回で通算28回目でした。過去の私、どんだけ通ってたんだよ…(真顔)四季作品は基本的にロングラン&安価な席があるからできることですね。

 

この回を楽しめたのは、プリンシパルキャストがわりと昔から出演されているメンバーで固められてたこともあるかもしれません。

 

道口ジーニーは初期の頃はやや苦手だったんですが、今回観たら(上から目線感想で本当に申し訳ないですが)ものすごく伸び伸びと演じられてるなぁと思ってすごく楽しかったですし、何より最初に姿が見えた瞬間の安心感ったら…!

 

町田イアーゴ、田中カシーム、山下オマール(もうオマールやらないかと思ってたよ…!)、白瀬バブカック、志村サルタン。みんな過去に何度も観たキャストで固まってたので、懐かしい気持ちで観劇できました。

 

ただし懐かしさのあまり、主にアラジン&ジャスミンのシーンで、「島村アラジンはこういう芝居だったなぁ」「厂原アラジンはあそこでこういう表情だったな」など、今まで観たキャストのことをめちゃくちゃ思い出してしまったので、一和アラジンと平田ジャスミンにはちょっと申し訳ない見方をしてしまったかもしれません…。

 

以下、初見キャストのみの感想です。

 

【アラジン:一和洋輔さん】

・全体的にとても小林アラジンを彷彿とさせるアラジンでした。なんとなくお顔立ちが似てませんか…?ちょっと切れ長の目にクールな雰囲気をまとっていて、表情がものすごくころころ変わる感じはなく、テンション感も他アラジンと比較すると少しおとなしめな感じでした。

 

お芝居は、特に対・ジャスミンだとコミカルさもあり、ジーニーとの掛け合いもテンポをつかむのが上手でした。が、全体を通してなんとなーーく無難なパフォーマンスに感じました。思い返して感想書こうとしても、そこまで印象に残る歌やお芝居がありませんでした。

 

でもこれは、本当に個人の好みによりけりというレベルなので、私には刺さらなかっただけで一和アラジンがベストアラジンな人はきっとたくさんいると思います。だってかっこいいもん(小並感)

 

・そもそも最初にしっかり認識して観たのが、2か月前のJCSアンナスなので…。アラジン役で先に観たかったんですが、今更言ったとて…w

 

ちなみに多分「リトル・マーメイド」のフロットサム役でも観てるんですが、その頃キャストが誰とか気にしてなかったので…。

 

・基本的にクールなんですが、ジャスミンを前にすると少々子供っぽくなるのは個人的に好きでした。♪行こうよ どこまでも♪の♪すべて捨てて~♪で、馬鹿でかい何かを放り投げる仕草をしていてめちゃくちゃ笑ったし、その後のサビでもう一度ジャスミンと♪すべて捨てて~♪って歌うところは、2人それぞれが馬鹿でかい何かを放り投げる仕草をして、お互い笑顔で親指を立てていて、あそこまで(いい意味で)浮かれまくってるアラジンとジャスミンって初めて観たかもしれないです。

 

ジャスミンに「市場で一緒に逃げた、あのときよりも楽しかった?」と聞かれて「ああ、あの時も楽しかったよね!」と答えた直後、すんごい奇声発してたのも笑いましたw1幕でのクールな一和アラジンを把握してるとより面白かったので、ギャップを生むお芝居がうまいなと思いました。

 

ジャスミン:平田愛咲さん】

・ビジュアルもキャラクターも、ベルよりジャスミンの方が合ってるように感じました。平田ベルを観たときに「ジャスミンっぽい~」って感じたので…。勝気なキャラクターが似合う役者さんですね。

 

・ベルのときもオフマイク多めでしたが、ジャスミンでもそのあたりは変わらず。BBもアラジンもディズニー作品ですし、多少オーバーでも違和感はないので、平田さんの表現は好きです。相手のセリフに対して、セリフがなくともしっかりリアクションをされるので、より物語の中に生きている印象が強くなるなと感じます。

 

・強めな歌声は好みなのですが、デュエットになったときにちょっと主張が強すぎるのが気になりました。一和アラジンとのハーモニーも、キレイに聞こえるところと「ケンカしてる?」ってところがあって、2人とも上手なのに少し惜しかったような…。

 

・カーテンコールで一和さんに向かって超キュートな投げキッスをしてて、それを受けた一和さんがミニーちゃんの投げキッスを受けたミッキーみたいなリアクション(=ふらふら〜とする)してて、めちゃくちゃかわいかったです…!

 

【ジャファー:深水彰彦さん】

・ジャファーってもっとコミカルじゃなかったっけ…!?とにかくすーーーーごく真面目な深水ジャファー。かといってものすごく悪いやつにも見えず、ラスボス感も薄かったので、もしかしたらサルタンの方が合ってるのでは…。

 

3年半はさすがに間が空きすぎなので、せめて年1回は観に行きたいなと思った久々の「アラジン」観劇でした!