初演も含めると、はるーニャ&相葉ディミトリのペアだけ観られてなかったのと、田代グレブの2回目を観ておきたかったのと、海宝さんが出ない回をあえて1回観てみたいなと思ってチケットを取ったんですが…。
晴香ちゃん&万里生さんが体調不良のため休演となり、代わりにわかなちゃん&堂珍さんが代打出演になった回でした。
わかなちゃんはこの後9公演連続出演し、海宝さんがディミトリ役を兼任しているため、万里生さんの回は全て堂珍さんが埋めるという、かなり綱渡り状態でした。が、代わりに出演しているはずのこの2人の芝居のパワーに圧倒された回となりました。
ちなみに今回、3階席1列目から観たんですが、オーブの3階席って悪くないような…?(少なくともブリリアよりは好きです)
音は1階席よりもしっかり飛んできますし、オペラグラスがあれば役者さんの表情もばっちり確認できます。手すりが舞台にかぶらないのも素晴らしいんですが、そのぶん手すりの高さはやや低めなので、座席の前を通るときはちょっと怖かったり(高所恐怖症)
この回は、再演で初見だった相葉ディミトリをメインに、簡単に感想を残しておきます。
【ディミトリ:相葉裕樹さん】
・「ペテルブルグの王子様」をそのまま体現したかのような相葉ディミトリ。3階席から見てるのに、そのスタイルの良さにひっくり返ってしまいます。
もこもこ素材の衣装なのに「スワロフスキーついてる?」ってくらい、衣装の地味さをものともしない地のキラキラっぷり。ちなみに公演期間中に36歳になったそうです。絶対嘘だ(真顔)
・やはり声質が主人公&ヒーローっぽくて、歌うと「陽」の空気が劇場全体に広がるのも素敵だなぁと感じます。
・この頃、歌の調子があんまりよくない?という話をちらほら耳にしてましたが、この回に関しては全くもって問題ありませんでした。
・海宝ディミトリが涙を流しているor瞳をうるませているシーン、相葉ディミトリはそんなお芝居はしてなかったので、全体的にあまり「哀」の感情表出はなかった印象です。圧倒的にキラキラディミトリでした。
<その他>
・わかーニャは、基本的に1幕の楽曲はわりと苦手そうな印象です。♪In My Dreams♪は聴いていてちょっとひやひやするのが正直なところ。♪Journey to the Past♪にいたっては、初演の方が声が出ていたのでは…。
とはいえ、わかーニャはそれを補って余りあるお芝居力があると感じるので、個人的には好きです。
相手が若手であれベテランであれ、相手の良い芝居を引き出す力がありそうだなと。というのも、この回のアーニャと皇太后の再会シーン、アーニャとグレブの対峙シーンがそれぞれ本当に素晴らしかったんてす。麻実さんも堂珍さんも、あそこまで熱のこもった芝居を見たのは初めてでした。
・今回のMVPは堂珍グレブ。歌も芝居もギアを一段上に上げてきたと感じましたし、綱渡り状態のカンパニーを引っ張っていこうとする気概も見えて頼もしくもありました。
特にお芝居が本当に本当に良かった…!♪Still♪が完全に芝居歌になっていて、特に♪どうして拒む♪で本当につらそうにしてたのがめちゃくちゃ刺さりました。
ラストのアーニャとの対峙シーンは、そのまま発狂してしまうのではないかというくらい葛藤を全面に出していて、呆気に取られて口ぽかんとしながら観ちゃいました。先週観た人と同じとは思えないくらいの熱量。私は永遠に初演の山本グレブに囚われてるんですが、正直この回の堂珍グレブは同じくらい素晴らしかったと思います。