Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2021.12.22 劇団四季「オペラ座の怪人」ソワレ公演:秋劇場My千秋楽

四季劇場【秋】の「オペラ座の怪人」観納め回。

 


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まさか私がオペラ座に通うことになるとは…清水さんを3年観られなかった反動はあまりにも大きかったです。2018年夏の「ノートルダムの鐘」で、ずーーーーっと清水さんが戻ってくるの待ってたんですが、とうとう最後まで戻らず…。あの当時の私へ。安心してくれ3年経ったらとんでもないことが起こってるぞ(今の私より)

 

2ヶ月で5回。清水さんファントム登板週はコンプリートしました(万歳)S席で観られなかったのがちょっと残念でしたが、個人的にこの作品は歌を聴ければオールOKなので。

 

どんな作品でもそうですが、この作品は特に、メインの3キャラクターのキャストが1人変わるだけで、物語やキャラクターの関係性の印象が少しずつ変わるのがすごく楽しかったです。あとやっぱり楽曲が最高なんだよな…。

 

以下、備忘録を兼ねた感想メモ。

 

・この回はクリスマス特別カーテンコールが開催されました。「何やるのかな〜ファントムがサンタ帽かぶってきたらどうしよう~」と、なかなかふざけた妄想を繰り広げてましたが、実際に観たら非常に神聖な雰囲気でした。くだらない妄想して誠に申し訳ございませんでした!!!!!!

 

・冒頭のオークションシーン、オークショナーやってるの志村さんじゃないですか!「アラジン」のかっこいいサルタン!!前回か前々回観劇した時に、冒頭からホラーな雰囲気を感じたのは志村さんがオークショナーの時だったのかなぁ…。怪談話してるみたいだな…と思ったので。

 

・猿のオルゴールを落札した老ラウル、ほぼ泣きそうな声で歌ってたんですが、山本クリスがファントムに未練たらたらに感じたので、結婚したはいいものの、ファントムとの思い出が2人の人生に影を落としてたんだな…と感じました。最後まで観ると、冒頭のオークションシーンにしっかり繋がる印象でした。そう考えると、クリスとラウルに忘れられない傷をつけたということで、ある意味ファントムは勝利したとも言える…のか…?

 

・オープニングシーンが好きすぎて何回でも巻き戻したい(大事なことなので何度でも書く)

 

・地味にピアンジさんが好きなので、ファントムさん何も殺さなくてもええのに…と思ってしまいます。ピアンジはキャスト違いで2人拝見しましたが、どちらもぽやぽやしてて可愛らしかったですし、歌声は圧巻で大満足でした。あとレイエさんと「ローマ」「ローム」の言い方で揉めるシーンが好きです。「あたしにはとても言いづらくって」が好き。その後歌うときにあからさまに「ロームっっっっ」ってレイエさんの方見て歌うのも好き。笑

 

・カルロッタのソロ全然聴いてないフィルマンさんも好きですw「芸術に口を出すな」ってファントムに言われちゃうのも納得の態度。平良フィルマン、退屈そうな顔して持ってる杖で舞台の前方についてる照明をちょんちょんつついてました。笑

 

・松尾メグは今日もかわいい(定型文)

 

・メグに♪いつの間にそんなにうまくなったの?♪と聞かれた山本クリスが、オフマイクで「実はね」とメグに話そうとする声が、なんとC席まで聞こえました。この日は舞台から1番遠い席だったのに、なぜかオフマイクがよく聞こえた回だったな…。

 

・清水ファントムの♪PotO♪と♪MotN♪は、「クリスがラウルに横取りされるのではないかという焦燥感」をすごく感じました。あのタイミングでラウルが現れなかったら、機会を見て自らクリスと直接コンタクトを取っただろうに…。彼の中の「完璧な計算」が狂ったんだろうなぁ。

 

・クリスの歌声を聴いた清水ファントムのガッツポーズ、やや控えめになってました。かわいいのでいいと思います(何)

 

・気絶したクリスにマントを掛けてあげるシーンが好きすぎる。掛けたあと位置を微調整してるの良すぎる(じたばた)

 

・清水ファントムが作曲してるシーン、中の人のエピソードを知っていると、作曲してるというより膨大な数学の問題を解いてるように見えてしまう件(そして頭で鳴り響く「ガリレオ」のメインテーマ)

 

・クリスティーヌに仮面を剥ぎ取られるシーンも、今まで見た中では1番怒りが抑えめな印象。全体のイメージが「悲しげ、淋しげ」に感じられました。ただ「これが見たいのか!?」の後に山本クリスが絶妙なタイミングで悲鳴を上げるので、それを受けたリアクションとしての「ちくしょう!!!」の叫びは怖かったです。山本クリス、倒れ込んでからしばらく声上げて泣いてたもん…かわいそう…いや原因あなたなんですけどね…(真顔)

 

・クリスが仮面を返すシーン、ファントムとクリスの間で何かが通じ合ったね今!?みたいな雰囲気を感じました。山本クリスが仮面を返した手を宙に浮かせたまま、清水ファントムに触りそうだったからそう感じたのかな…?(他クリスも同じことしてましたっけ?)

 

・♪プリマドンナ♪の時だったか、♪女は厄介だ〜♪みたいな歌詞で杖ドンしてた木村マダム(震)そしてゴマすられまくっていい気になって、ウィンクと投げキスする河村カルロッタがかわいすぎる件。

 

・メグがずっとクリスのこと心配してるのに、増田アンドレに話しかけようとしたら片手でしっしっ!って追い払われてて不憫すぎる…。

 

・山本クリスが扮するセラフィーモを久々に見て、海沼クリスのセラフィーモの挙動がおかしいことを再確認しました。ベッドメイキングの動きが全然違うw

 

・屋上シーン、山本クリスが加藤ラウルのジャケットの襟元をグイグイ引っ張っててびっくり。加藤ラウルも「わかった、わかったから」みたいにその手を離してクリスを落ち着かせようとしてました。

 

・加藤ラウルは、個人的にどうも目元のメイクが気になります。アイラインが濃すぎるのか、ご自身の目の形にメイクがフィットしてないのか、素顔の方が素敵に見えるのですが…。

 

・♪マスカレード♪でクリスがラウルに婚約の発表を口止めしてるシーンの後方で、ウルトラスーパー自由すぎる動きをしているアンサンブルさんがいらっしゃって、めっちゃ笑いましたw他のアンサンブルさんを軸にして、その人の周りをひたすらぐるぐる走り回ってたんですが、一体何をしていたんだろうか…。笑

 

・木村マダムはやっぱりファントム寄り…な気がします。ファントムとつながりを持つためにクリスを(ある意味)差し出しているような感じにも見えるんですよね。戸田マダムの時はそんな風に感じなかったので、興味深いです。

 

・♪墓場にて♪、歌唱としては海沼クリスが1番好きですが、表現としては山本クリスが1番好きです。いつまでも父の影を追うのではなく、自分の人生をしっかり生きていかなければ!という、クリスの強い決意が伝わってきます。

(まぁその直後にファントムの声にふらふら~ってなるので、さっきの決意どした????ってなるんだけど←)

 

・ピアンジと入れ替わった清水ファントムが出てきた瞬間、わかってるのに毎回「でけぇ」ってなる件。清水さん身長おいくつ…?

 

・清水ファントム×山本クリスの♪PONR♪、やっぱり色気駄々洩れすぎて大変なことになってたんですけど何(何?)エルサレムでもそんな色気出してたんですか!?!?!?(JCSのこの組み合わせが気になりすぎる…!)回を重ねるごとに♪恋の血が通い~♪のクリスにされるがままになる部分で、骨抜き状態が濃ゆくなっていった清水ファントムが地味にツボでした。もうちょい理性を保てないですかね!?!?

 

・5回観て「清水ファントムのここが一番好き!」と思ったのは、再度クリスを地下に連れ去る過程でボートに乗るシーン。歌い方とか表情とか全部刺さりました。「なぜ!?!?!?」がだんだん悲痛な声になるのが好き。この回では♪人殺しを捕まえろ~♪の声が聞こえてきた瞬間、それまで怒り狂った声と表情だったのに、すん…っと泣きそうな顔に変わってから、♪嫌い抜かれて憎まれ続け追いかけられるこの身のつらさ♪に繋がるのが良すぎました(語彙力)

 

・この回を観劇する前、ようやく2004年の映画版を見たんですが、ラウルが地下の湖に飛び込むシーンが舞台でも再現されてることに気付きました(舞台の奈落に飛び込んでるのは知ってたけど、どこに向かってるのかよくわかってなかった人←)

 

・♪母にも嫌い抜かれて~♪から、すでに泣きまくってて歌うのが大変そうだった清水ファントム。この回は涙するタイミングがだいぶ早かった気がします。デビューされた直後は、わりと最後までラウルに勝とうとしてるように見えましたし、クリスへの愛を伝えた後はすっきりしてそうで、その先の未来がありそうなファントムでしたが、回を追うごとにその雰囲気がなくなっていった印象です。

 

・実はずっと「選べ!」のイントネーションが気になってたんですが、この回は完璧でした(ガッツポーズ)ちなみに叫ぶバージョンでした。別の回のレポを見ると毎回変えてるっぽかったので、その時のテンションだったり、他の役者さんとの芝居の雰囲気とかで決めてるんだろうな…。

 

・山本クリスがファントムにキスをした時、ファントムの顔が崩れてる部分をいとおしそうに撫でてるの見て私がひぇえええってなりました(謎)ほわほわ乙女が聖母になった瞬間。キスされた清水ファントムがなんとか抱きしめ返そうとして、最後の最後で両手を強めに握りしめちゃったのが切なかったです。

 

・返された指輪を握りしめながら胸に当てて、クリスが去った方向を見送る清水ファントム~~~~~~~(切ない)

 

・今回ファントム役で何度か拝見して、清水さんって結構思いっきり泣かれる方なんだな〜と。「ノートルダムの鐘」のフィーバス演じてる時って、あんな泣いてたことあったかな…?どちらかというと泣いてるエスメラルダを力強く支えてるイメージなので…。私の中で「この役者さん、なりふり構わず思いっきり泣くなぁ」という印象なのは、四季だと北村優さん、その他含めると古川さんでしたが、清水さんもそこに入りました(見てると思わずティッシュを差し出したくなる3人)

 

・加藤ラウルの感想が全然なくてごめんなさい(唐突)でも加藤ラウル好きなんよ…。「ファントム絶対〇す」みたいな雰囲気がばしばし出てるし(そこ?????)

 

・クリスマス特別カーテンコールにて、あの仮面をつけたまま、楽譜を凝視してものすっごく真剣な顔して歌う清水さんがいとおしすぎたのと、その隣でときどき指揮者や客席に視線を送りながら爽やかに歌う加藤さんがさすがすぎました。

 

\メリークリスマス/(平良さんの極上低音イケボ)

 

・作品全体として、1つどうしても腑に落ちないのが、英語歌詞だとファントムってほとんどクリスに「love」ということを伝えてないんですよ。最後の「I love you」と、どこかで「poisons our love」って歌詞があるくらい。

 

一方日本語だと「愛しい人よ」とか「愛を与えた」とか、めちゃくちゃ「愛」って言ってるんです。細かいところまで聴けてないですが、少なくとも上に挙げた「愛しい人よ」や「愛を与えた」の部分は、その意味合いのことを英語詞では歌ってないかと思います。

 

あくまでもファントムは、「自分が作った音楽に翼を授けられるのがクリスティーヌ」と感じているのであって、そこに「愛」が含まれていることに自分でもあんまり気づいてないのが良いのでは?って勝手に思ってるんですが、訳詞だとどうしてもファントムがクリスに向ける感情が、最初から「男が女を好きになる」という印象になるのが気になりました。まぁだからといって、私がうまい訳詞を考えられるはずもないので文句は言えないんですけどね…。

 

・5回ともファントムは変わらずで、ほぼ違う組み合わせで観られました。

 

清水×久保×加藤

②清水×山本×加藤

③清水×海沼×光田

④清水×海沼×加藤

⑤清水×山本×加藤(2回目)

 

ちなみに1番好きなのは清水×海沼×加藤の回でした。

 

とにもかくにも、清水ファントムはここ何年かで一番びっくり&予想外のキャスティングでした。地方公演じゃなくて東京でデビューしてくれてありがたかったです。これからも推していきます…!