Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2021.6.6 ミュージカル「モーツァルト!」ソワレ公演(無観客配信):拍手のない劇場がこの世にあるかしら?

8回目の「モーツァルト!」は、まさかまさかの生配信観劇となりました。

 

大阪公演が半分以上つぶれてしまい、6月1日~7日(5日・6日は中止)のみの上演となりましたが、生配信が発表されるとミュージカル界隈は大騒ぎに。昨年韓国版が配信されたことを考えると、特に不思議ではない気もしましたが、短期間とはいえアーカイブがあるというのはかなりびっくりでした。

 

生配信中は、冒頭からかなりネット回線が怪しくて、ものすごい画質を落として見る羽目になりました。自宅で「モーツァルト!」を生中継で観られるなんて、めちゃくちゃ贅沢なことなんですが、もう少し良い画質で見たかったのが本音です。

 

あとカメラワークがとんでもなくひどくて、これじゃ初見の人はあんまり話が呑み込めないのでは…というレベルでした。

(ただし完全に初見の母はばっちり理解していて、懸念してるほど問題ではなさそうでした)

 

ちなみに画質もカメラワークも、アーカイブでは改善されてたのでそこは大きく評価したいです。あとアーカイブ配信は、本来であれば翌日の深夜1時~の予定でしたが、日付が変わらないうちに配信が始まったのも◎

 

配信だったからなのか(&無観客だったからなのか)、歌詞やセリフがやたら聴きやすくてびっくりでした。市村レオポルトのやや滑舌怪しげなセリフもしっかり聞き取れたので、8回目にしてようやく細かい部分でなんて歌ってたのか&何をしゃべってたのか、やっと把握できたところもちょこちょこありました。

 

ただ、曲終わりに全く拍手が起こらない劇場ほど、悲しいものはないよな…と思ったり。古川ヴォルフ回は観客ありでの配信だったので、余計残念だっただろうと思いました。

 

個人的に嬉しかったのは、帝劇よりもロックっぽい音(エレキギターの音とか)がガンガン鳴るようになっていて、梅芸の音響がそういう仕様なのか(?)、帝劇を経て演奏がそういう方針になったのかはわからなかったのですが、オリジナルのウィーン版に近い雰囲気になっていました。欲を言えば「エリザベート」ももっとロック風にしてほしいんだよな~~~。

 

以下、山崎ヴォルフについて。

 

・生で観られたのが1回きりだったのと、今回は配信でずっとヴォルフだけが映ってるわけでもないので、これが正しい捉え方かわかりませんが、今までで1番ヴォルフがまともな人に見えて、レオポルトが信じられないくらい毒親に見えました。もはやヴィランズの枠かと思うくらい。

 

・ありあまるエネルギーと神から授かった才能を持った、よくも悪くも素直でまっすぐな青年が、どんどん上を目指して登っていこうとするのに、周囲の人たち(レオポルト、ナンネール、コロレド、コンスタンツェ、ウェーバー家)が彼の足を下に引っ張り続けたがために落ちていった…という印象が強く残りました。

 

・山崎ヴォルフは、ご本人のあのオールマイティ感あふれるオーラも手伝ってると思いますが、靴の紐はその気になれば結べるし、コロレド猊下に対しても、せめて見せかけだけでも敬うポーズを取ることはできそうですし、いわゆる「普通」に振る舞うことはできそうなんですが、「僕は他の人とは違うんだ」という高すぎるプライドから、わざとちゃらんぽらんな態度を取っているように見えました。

 

・アマデとの関係性も、古川ヴォルフは完全にアマデを入れるための器でしかない印象ですが、山崎ヴォルフはヴォルフが主導権を握っていて、徐々にアマデにその座を明け渡しちゃう…という印象でした。だからレクイエムが書けないのは彼の「敗北」で、山崎ヴォルフの死は悲劇(完全にバッドエンド)に感じました。

 

(とても説明が難しいのですが)ヴォルフガングを演じてるのに、「山崎育三郎」という膜でキャラクターがコーティングされてるように見えるんですよね。どんな役を演じても、良くも悪くも全部「育三郎カラー」に染まるな~と思ってます。

 

歌は確かにすごく上手いのですが、今回カメラでアップで抜かれる場面がたくさんあったにも関わらず、表情のお芝居があまりよくわからない場面が結構ありました。

(どの曲か忘れたんですが、能面のような顔で歌っていて、喜怒哀楽が一切わからない場面がありました)

 

一体彼が何を感じて歌ってるのか、何を考えて話してるのか、少なくとも私にはいまいちわからない部分が多かったですアーカイブの期間がかぶっていたので、山崎ヴォルフと古川ヴォルフの♪僕こそ音楽♪や♪残酷な人生♪、♪影を逃れて♪あたりを同時再生してみましたが、明らかに古川ヴォルフの方が表情豊かで、山崎ヴォルフが1つしか仕草をしてない部分で古川ヴォルフは3つくらい動いてたので、私は歌のクオリティなどを含めたとしても、古川ヴォルフが好きです。

 

逆に言うと、山崎ヴォルフに比べて古川ヴォルフはお芝居が騒がしい感じがあるので、その演じ方が苦手な人がいても十分納得できます。

(Wキャストの好みなんてそんなもんですよね…)

 

 

 

個人的には深町アマデがもう一度見られて嬉しかったです!他2人とは少し毛色の違うアマデで好きでした。古川ヴォルフと深町アマデの最期のシーン、シンクロ率が完璧だったので、願わくばもう一度見たかった…。

 

深町アマデは、公演序盤は結構仏頂面なアマデの印象でしたが、配信で見たらすごく表情豊かになっていて、特に♪赤いコート♪でにこにこしながら出来上がった譜面をヴォルフに見せてるお顔がかわいすぎて溶けました。あとやっぱほっぺたがぷにぷにしててかわいい…。

 

挨拶があったため長めのカーテンコールでしたが、ずーーーっとにこにこしながら皆さんの挨拶を聞いてて癒しでしたし、ヴォルフと2人のカテコでは最後に山崎ヴォルフと投げチューしてて本当にかわいかったです…さっきからかわいいしか言ってないけど…(語彙力の死)

 

子役の何が悲しいって、次回公演ではほぼ確実に違う子がキャスティングされてしまうこと。大きくなってもミュージカルは続けてほしいなぁ。