Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

ドラマ「女の戦争~バチェラー殺人事件~」:クセ強レディたちの戦いの果てに

www.tv-tokyo.co.jp

 

*犯人が誰か、は書いていませんが、その他はネタバレしております。

 

 

 

 

「お金持ちの独身男性(もしくは女性)をめぐって、女性たち(男性たち)が戦う」

という趣旨の番組がこの世にはあるそうで。そういえば会社の先輩がそういう番組が好きで、よく見てるって言ってたような…。

 

私は、たとえフィクションであってもそういう話は好きではなく、絶対的に避けて通るのですが、今回ばかりは古川さん初主演ドラマということで、どうしても気になったので見てみました。

 

30分ドラマ、かつ全6話しかなかったのと、TVerで1週間は見逃し配信があったため、とても見やすかったです。

(が、そんなにじっくり見ることはなく、何かをしながら見たり、寝る前にさくっと倍速で流し見する…という感じでした)

 

構成が推理小説のような感じで、1話の開始5秒でいきなり主役のバチェラー・鳴門哲也(古川さん)が何者かに殺害されるシーンから始まるという、衝撃の幕開けでした。

 

ミステリー小説には形式がいろいろあり、主に

「誰が犯行を行ったか」=Who Done it?

「なぜ行ったのか」=Why Done it?

「どうやって行ったのか」=How Done it?

に分類されますが、今回は徹底して「誰が犯行を行ったか」に重きが置かれている印象でした。「なぜ行ったのか」も少し含まれてたかな…。

 

ただし、番組開始前、また放映中にいくつか出ていたインタビュー記事などから、明らかに女性陣の中で格別の扱いを受けている役者さんがおり、案の定その方が犯人だったので、そういう方面からほんのりバレてたかな~と。

 

あと「殺し、殺される」お芝居のやり取りが古川さんとしっかりできる、となると、そもそも1名しかいないようなとも思ったり。それまでとは一気に雰囲気の変わったあのラストシーンだけ、やたら印象的でしたし…。

 

物語は、鳴門哲也が「バチェラー」として番組に出演し、選ばれし女性たちとの交流を通して結婚相手を選ぼうとするところまでさかのぼって始まります。

 

この女性たちというのが、とんでもない人たちばかりで、中には偽証罪や誹謗中傷による罪を犯しているような人も…。というわけで、「これじゃ誰と結婚しても幸せになれそうにないから、普通に良家のお嬢様を探して結婚した方が良いのでは…」と、元も子もないことを思いながら見てました。

 

この流れだと、バチェラーにも実はとんでもない裏の顔があって、クセ強女性陣は何らかの理由で彼に復讐を果たすつもりなのでは…?と思ってましたが、全然違ってましたねw

 

結末も、犯人が殺さずとも別の女性が彼を殺していただろうし(あの子、あの後どうしたんだろうか)、結局誰を選んでも最悪の結末を迎えていたのではと思いました。

 

それにしても、お金持ちなのにスレたところが全くなく、徹頭徹尾「いい人」だった鳴門哲也。見ている限りでは殺される理由が全くなかったので、最初に殺されることが分かっていたとはいえ、後味は悪かったです。古川さん、これまでの舞台で何度も「死んでいる」からか、刺された時のお芝居がやたらうまいんですよね…これ褒めていいものかよくわからんけど…。