Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

小説「沈黙のパレード」:祝!9年ぶりの映画化

「沈黙のパレード」:東野圭吾

 

(あらすじ)

突然行方不明になった町の人気娘が、数年後に遺体となって発見された。容疑者は、かつて草薙が担当した少女殺害事件で無罪となった男。

だが今回も証拠不十分で釈放されてしまう。さらにその男が堂々と遺族たちの前に現れたことで、町全体を憎悪と義憤の空気が覆う。

秋祭りのパレード当日、復讐劇はいかにして遂げられたのか?殺害方法は?アリバイトリックは?

超難問に突き当たった草薙は、アメリカ帰りの湯川に助けを求める。

 

(感想)

ガリレオ」シリーズの最新作。といっても2018年刊行なので、3年は経っております。

 

先日、福山雅治さん主演で映画化されるというニュースが話題にあがっておりました。私自身「ガリレオ」シリーズはドラマからのファンなので、とても嬉しいです…!

 

さすが「ガリレオ」シリーズ、安定の面白さでした。犯人の動機が正直「え…そんな理由で…?」レベルの、あまりにも独りよがりすぎるきっかけだったので、ちょっと「?」でしたが。

 

いろいろな人物の思惑や、過去の事件とのつながりもうまく構成されていて、とても読み応えのある作品でした。

 

また今の法では、どんな凶悪犯でも、決定的な証拠がなければ裁きを免れることができてしまうし、そんな最悪な人間を、法ではなく自らの手で裁こうとした人たちは罪をかぶる。そんな皮肉と哀しさも感じるお話でした。

 

ちなみに「ガリレオ」長編シリーズの中では、圧倒的に好きなのが「容疑者Xの献身」、次点が「真夏の方程式」と今作、「聖女の救済」はあまり好みではありませんでした。

 

ところで映画化はいいと思いますが、正直映像にしても結構地味だと思うんですよね…「真夏の方程式」もなかなか地味でしたが…。でも内海(柴咲コウさん)が帰ってきてくれるので、やっぱり嬉しい~~~~!!(結局)