Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

映画「リメンバー・ミー」:お墓参りに行かなきゃ!!!

映画「リメンバー・ミー

監督:リー・アンクリッチ、エイドリアン・モリー

出演(声):アラナ・ユーバック、ベンジャミン・ブラット、ガエル・ガルシア・ベルナルエドワード・ジェームズ・オルモス、ガブリエル・イグレシアス、ハイメ・カミーユチーチ・マリン、アルフォンソ・アラウ、ロンバルド・ボイアー

 

<あらすじ>

メキシコに住むミゲルは、靴職人の一家に生まれた、音楽が大好きな少年。しかし、彼の一族に起こったある悲劇が原因で、ミゲルは全面的に音楽を禁止されてしまう。

ある日、ミゲルがとある霊廟に飾られたギターを手にすると、彼は「死者の国」へと入り込んでしまう。そこで出会ったのは、陽気なガイコツ・デラクルス。彼とともに現世へ戻るべく奮闘するミゲルだったが…。

 

<感想>

絶賛評が多く、私もクライマックスのとある展開には涙を禁じえなかったのですが、終わってみると意外と私には響かなかったしピンとくるものもありませんでした。いいお話なのですが、もう一度見たい!とは特に思わなかったかな…。

 

ただ見終わったあとは「お墓参り行かなきゃじゃん!?」と思わせてくれるので、この映画の存在意義はそこにあるのかも…(メキシコと日本では、いろいろ違うと思いますけど…)

アニメだから仕方ないのですが、ストーリーがすっっっっっごいドタバタしていて、色彩豊かすぎる映像もあいまって、見ていてやや疲れました…。

 

死者の国に行っちゃうきっかけや、現世に帰ってくるためのぼんやりした条件。音楽の道に進むために家族を捨てた男を「許せない!」というのはいいけれど、なぜか子孫にまで音楽を全面的に禁止するミゲルの家族の短絡さなど、いまいち説得力がない気がして、そういうところが気になったイヤな大人がここにいます(挙手)メキシコの文化や、メキシコ人の精神をもっと知っていたら納得できたのでしょうか?


そしてメキシコには天国や地獄の概念がないのかな…?「みんなに忘れられないこと=死者の国で生きられる条件」ということは、悪事を働いたやつもある意味「忘れられない存在」になるため、歴史に名を残した凶悪犯であれば、永遠に死者の国で生きられるのでしょうかね…。生前悪事を働いてたキャラクターが、殺人によって手にした有名税のおかげで、死者の国でものうのうとセレブ生活を送ってたことにかなりモヤったので、やっぱり天国とか地獄という概念は必要なのでは…?

良かったところ。ミゲルがめちゃめちゃ可愛い。映像が身震いするくらい美しい。色づかいがものすごく素敵。メキシカンな音楽が全般的に新鮮。

 

亡くなったご先祖様たちがいとおしくなるような、良い作品でした。多分大人が見た方がぐっとくるはず…!