Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

2020.10.21 朗読劇「秒速5センチメートル」:甘酸っぱくて、ほろ苦い

コロナ禍において1番やりやすいのか、それともたまたま多いだけだったのか、2020年はやたら開催されていた(ような気がする)朗読劇。なんと海宝さんも参戦、ということで行ってまいりました。

 

海宝さん=歌の人、というイメージなので、朗読劇にはあまり縁がないのでは…と思ってたらまさかのご出演。確かにもったいない気もしますが、お芝居ががっつり見られる、という意味では良いかなと思いました。


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海宝さん最大の武器である「歌」がない朗読劇、とのことで、どんなお芝居をされるのかというところのみが私の注目ポイントでした。

 

まず会場、あれはデカすぎませんか…?もともと映画館だったからだと思いますが、めちゃくちゃ縦に長くて(…ていうか、もしかしてあの場所って元・TOHOシネマズ日劇…??)朗読劇のわりに演出が比較的派手だったから良かったかもですが、もっとこじんまりした会場で十分だったと思います。

 

ちなみに失礼ながら、題材には1ミクロンも興味が湧かず、海宝さんが出演されていなければおそらく一生観ることはなかったかと。新海誠監督作品には1つも触れたことがないまま観ました。

 

観ながら「そういえば…」と思い出しましたが、海宝さんってラジオドラマはすでに数本出演しており、特に「暁のハルモニア」はすごく良い作品でしたし、もう少し若い頃は声優の経験もあるようなので、声だけのお芝居も当たり前のようにうまかったです。もはや海宝さんの辞書に「不可能」の文字は無いのでは(真顔)

 

10歳の頃や13歳の頃のお芝居は、やや幼い喋り方と声のトーンでした。幼いお芝居ってちょっと恥ずかしかったりするのかな…。衣装も、最初はパーカーのついた大きめのトレーナーで、前髪も下ろしてて本当に学生さんみたいなビジュアルになってました。

 

妃海さんは、主人公の初恋のお相手役。

13歳の頃のお芝居はふわふわとしたオーラで可愛らしく、28歳になった時のお芝居は落ち着いた大人の女性になっていて、衣装やメイクを変えずにあそこまで印象が変わるのはすごいなぁと。

 

山崎紘菜ちゃんは、主人公に想いを寄せる高校のクラスメイト役。

本当にクラスメイトにいそうな感じのナチュラルなお芝居でした。最初に読み始めたときは、緊張されていたのかちょっと棒読みかな…?と思いましたが、作りこみ過ぎない喋り方が、個人的には好きでした。友達との会話とか、高校生のときはあんな感じだったな〜と懐かしい気持ちにもなりました。抑えつけていた想いが溢れて、思わず涙するお芝居もものすごく自然!劇中唯一にして1番グッときたシーンでした。

 

内容については…ノーコメントです。

胸キュンとか甘酸っぱい思い出とは、一切無縁の学生時代を送った人間なので、観終わって真っ先に思ったのが「13歳の頃の初恋を28歳まで引きずるな!?!?」でした(ひどい)多分、いや絶対この作品の観客として向いてないかと。

 

演出は、これまでいくつか見た朗読劇とは違って、映像や照明、音楽をふんだんに使った豪華な(!?)演出がつけられていました。出演者も、ただ座って読むだけじゃなく、立ち上がったり歩き回ったり、ちょっとしたお芝居もついていたので、ストレートプレイっぽくもあったような?

 

個人的には続きの展開が気になるようなミステリー作品を朗読劇で楽しみたいです!!!!!(正直すぎる感想)