*ネガティブな感想なので、そういった文章が苦手な方、またこの作品が大好きな方は、以下読まない方が良いかと思います。
何を思ったか、Twitterでこの作品の上演決定の知らせを目にした時、「ミュージカルファンを名乗るのであれば、一度は見ておいた方が良いのかな?」と勝手に思い込んだため(笑)4年ぶり5度目の再演となったこちらの作品を、初めて観ました。
率直な感想としては
「…もう結構です」
でした。
お気に入りの役者さんが出演されるのであれば考えますが、そうじゃない限り、おそらくもう二度と観ることはないかと。2019年に私が観劇した作品の中では、「プリシラ」と同率ワースト1位でした。
8月末ぶりに足を踏み入れた帝国劇場は、この作品のために帝国劇”城”と名前を変え(???)ゴリゴリに飾りつけられていました(この雰囲気は結構好きでした)
劇場入り口には各キャラクターの写真がでかでかと飾られ、ロビーにも大きなキャラクターごとのポスターが何枚も貼ってあって、なんかコウモリ(のおもちゃ)がびゅんびゅん飛んでたし、伯爵様のでかいパネルも置いてありました。
トイレの男女の標識(?)にもちょっとした遊びゴコロがあったり、チケットをもぎる劇場スタッフさんたちはなぜかマントをはおってました。「エリザベート」の時とは全く異なる雰囲気で、これはこれで楽しかったです。作風が違うと装飾スタイルもこんなに変わるのだなぁ(ド素人の感想)
しかし肝心の作品自体は、想像してたよりずっとずーーっとずーーーーーっと内容があまりなくて、私の好みからは外れていて正直本当に面白くなかったです。
全体的にはユーモアがあって、アルフレートと教授の掛け合いでは思わず声に出して笑っちゃうような面白さはあったんですが、じゃあ作品として面白かったかといわれるとそれはまた全然別な気が…。結末も「…え??今ので終わりなの??」みたいな消化不良感があり、ストーリーを誰かに説明しようにも「…なんかよくわからなかった…」としか言いようがありませんでした。
そして根暗な私には、あのテンションについていくのがただただしんどかったです(カーテンコールのダンスタイムでメンタルがやられました。ぼっち観劇だったので余計ツラかった…)
楽曲も、プロローグや中盤にあったダンスシーンの曲はかっこよかったんですが、観劇後に思い出せる曲が1つもありませんでした。
以下キャスト陣について。
【クロロック伯爵役:山口祐一郎さん】
・大ベテラン俳優さんに向かって非常に申し訳ないのですが、私苦手でした。(今回初めて拝見しました)
・劇場全体を震わせるような迫力の歌声でしたし、声もものすごく厚くて安定感がありました。どこまでも伸びていきそうなロングトーンも本当に素晴らしかったです。
が、歌い方とか時折なぜか混ぜてくるウィスパーボイスでの歌唱とか、気になる部分が多かったです。気分がノリ始めると(?)手をゆら~ゆら~と動かして歌うのも、長年のクセなのかもしれませんが、本当に気になりました。
・実を言うと、ミュージカル界のいわゆる「歌がうまい」と言われる人たちで、結構苦手な方いらっしゃるんですよね…多分私の耳と感性がズレてるんだと思います!!!
【サラ:神田沙也加さん】
・「アナだ!!!!!!!!!!!!!!!」(違)
・見た目から声から身のこなしから、何から何まで「ザ・ヒロイン」。第一声を聞いたときは「お母さん(松田聖子さん)そっくりじゃん!!!!!!」ってなりましたが、さすがに途中で慣れました。
・失礼ですが、神田さん一体おいくつですか…??????18歳設定に、1ミクロンも疑念を挟む余地がありませんでした……逆に怖い……。
・上演時間およそ3時間で得られた、サラについての情報。
「お風呂が好き」(以上!!!)
・サラはいまいち何がしたいのか分からないキャラでしたが、いいんだ!!可愛いは!!正義!!(なげやり)
・全体的に「なんだかなぁ…」な中、相葉アルフレートと石川教授のコンビはとても面白かったです。相葉アルフレートがめちゃんこ可愛いヘタレで、見てるだけで楽しかった…!「レ・ミゼラブル」以来2年ぶりに拝見しましたが、アンジョルラス役の時はあんなにカッコよかったのになぁ…。笑
・サラよりアルフレートの方がヒロインでした(確信)
・ところどころアドリブっぽいセリフもあって、客席の笑いをきっちり取ってました。投げたかばんが壁に当たって跳ね返って戻ってきた時に、「あ゛―――っ!!!!ムズい!!!!!!!!!!」とかいきなり現代っ子になったのめっちゃ笑った…w
ヘルベルトさんから逃げてる時にも、「愛してぇ♡とか言われたんだけど…(ぶつぶつ)あの声が耳に残ってるんだよぉぉ…(ぶつぶつ)」とかずっとぼやいてましたw
・サラへの想いを歌うソロ曲もとても素敵で!相葉さんの声質はすごく「主人公」っぽいですよね。舞台映えするルックスとスタイルですし、すごく恵まれた素質を持ってる役者さんだなと思います。
【アブロンシウス教授:石川禅さん】
・脇坂ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!
…というわけで(?)ドラマ「ノーサイドゲーム」でのイヤーな上司役が記憶に新しい禅さん。ところでTBS日曜劇場のミュージカル俳優枠って悪役多くないですか????????気のせい???????
・数々の舞台をこなしてきた禅さんに向かって今さら何を…と思われるかもしれませんが、とにかく!純粋に!!歌が!!!とんでもなく上手で!!!!!早口な節回しなのに歌詞を聴き取れるのがすごすぎました。お芝居もチャーミングでとても可愛らしく、相葉アルフレートとのコンビもばっちりでした。