2013年春にブロードウェイで悲しいすれ違いを体験してから5年。
(私がNYに降り立つ1週間前に千秋楽を迎えてしまったのです)
「メリー・ポピンズ」が日本版として上演される!!!と知ってから、ものすごく楽しみにしていました。久々に観る劇団四季以外の演目でしたし。少しだけ安く観られると知ってプレビュー公演を選びました。
全体的な感想としては、「意外と大人向け…?」基になっている映画も、子供の頃は見てて楽しいシーンとそうでもないシーンにはっきり分かれていましたが、多分ミュージカル版はより原作小説に近づけてるんだと思います。「ウォルト・ディズニーの約束」を見てると、バンクス家のお父さん関連のシーンで泣けてくるという副作用付き。
実は1幕はそんなに気持ちが乗りませんでした。シアターオーブの3階席だからなぁと思いましたが、同じく3階席で見た「キンキーブーツ」は普通に楽しめたので、席の問題ではないかと。
ものすごくドタバタした印象だったのと、銅像絡みのシーンが個人的にあまり好みでなかったのと、銀行のシーンがかなり退屈でした(重要なシーンだけど!)映画に出てきた「笑うと浮いちゃうヤバいおっさんの歌」も入れてほしかった。笑
場面としてはやっぱり♪スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス♪が大変楽しかったです。メリーとバートがペアで踊るところの振り付けが可愛らしくて、運動神経よかったら真似したいくらい(運動神経ゼロ人間の切なる願い)
2幕になると、1幕のグダグダは一体なんだったんだ…ってくらい、テンポも良く楽しめました。魔法を使う演出も2幕の方が多く感じましたし、ミュージカルの見せ場と、お芝居の見せ場の緩急とバランスがちょうど良かったです。
♪ステップインタイム♪のタップダンスかっこよかった!バートが舞台の壁を歩き始めた時は「ふぁ!?!?」ってなりました。天井で逆さ吊りのままタップダンスし始めた時は「ふぁぁぁぁぁ!?!?!?」ってなりました(小並感)あれ一体どーなってるんだ…。最後はバンクス家に煙突掃除屋さんがみんな乱入して歌って踊ってたのが面白かったです。そういえば映画もあんな感じだったなぁ。
最後にメリーが客席を飛ぶシーンは、事前に知ってても度肝を抜かれました。あれは役者さんの度胸ないと到底できない演出だと思います。高所恐怖症の人はメリー役にはなれないだろうな…。
個人的にツボだったキャラはバンクス家のお父さん。1幕は結構セリフ噛んでて大丈夫か………って思いましたが、厳格だけど本当は気が弱くて、子供への愛情の示し方がわからなくておろおろしちゃう様子が愛おしくなるキャラクターでした。
あとはなんと言っても平原綾香さんのメリー!!!!!!ミュージカル経験豊富な濱田めぐみさんとWキャストって聞いたときは正直びっくりでしたが、歌はきちんとミュージカルとしての歌い方になっていましたし、踊りも美しかったです。何よりもメリーポピンズのキャラクターの肝とも言える優雅な佇まいを醸し出していました。美しい所作も姿勢も、すべて完璧。何もかもパーフェクト♪
映画版のジュリー・アンドリュースのメリーを、仮に日本人にしたならこんな感じだろうなと思わせてくれる平原メリー。セリフも聞きやすかったですし、こんなに才能の引き出しが多い人とは思ってなくて意外でした。
バート役の柿澤勇人さん。元・劇団四季の役者さんとは全く知らずに見てました。バート役としては少しお若いかな〜と思ったのですが、Wキャストの大貫さんも同じくらいの年なので、ミュージカル版だとバートが少し年下の設定なのでしょうか。柿澤バートだと、メリーがかなりお姉様に見えました。踊りがあまり得意じゃないのかな?と思うシーンもありましたが、ひょうきんで爽やかなキャラクターと高い歌唱力でカバーしていました。
再演あったらまた1度くらいは観てみようかな~。濱田メリー&大貫バートも気になるので、キャストは変えずにお願いしたいです…。
プレビュー公演はカーテンコール撮影OKでした◎3階席だったのでミラーレス一眼持っていって望遠レンズで撮影してやっとこんな感じ↑
カテコ撮影、ホリプロさん主催だとよくあるのかな…?