Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

私は大好きだけどおすすめしない2大ミュージカル+1

 

観劇が趣味、というとたいてい「おすすめのミュージカル作品」を聞かれます。

「ミュージカル見たことないんだよね〜何見たらいい?」と。

 

私の場合、おすすめは大体劇団四季のディズニーミュージカルを挙げております。聴いたことのある曲&なじみのある物語とキャラクターであれば、誰が観ても恐らく満足していただけるはず。

 

ということで、今回はあえて「私は大好きだけど他人にはおすすめしないミュージカル」を2作品+(ミュージカルに区分されるか分からん)1作品の、計3作品挙げてみたいと思います。

 

 

先日とあるバラエティ番組を観ていたら、某ミュージカル俳優さんが、初めて観るミュージカルとして、「エリザベート」と「ミス・サイゴン」をおすすめしていました。

 

正気か!?!?!?!?!?!?

(※個人的な意見です)

 

ミス・サイゴン」は未見なのですが(今年観るはずだったのに…)、あらすじや楽曲を聞くかぎり、全く初心者向けじゃない気がしています。まだレミゼの方が良いのでは…。

 

そして「エリザベート」。

私は現時点で1番好きな作品なのですが、他人にどんな作品か説明するとき、そして作品の魅力を説明するときにめちゃくちゃ困ってます。

 

たいてい「おてんば美人なお姫様が、死神に一目惚れされて死ぬまで追いかけ回される話」と、忙しい人でも3秒で分かるあらすじで説明します。9割方きょとんとされるけど。

 

でもトートは厳密には死神じゃないし、お姫様といってもディズニープリンセスみたいな空想の世界のキャラクターじゃなくて実在のプリンセスだし…………。

 

そして難しいのが作品の魅力。

私は本当にたまたまラミン・カリムルーさん&城田優さんによる♪闇が広がる♪を聴いて、あまりのかっこよさに一聴き惚れしたのがきっかけでこの作品を知りました。なので魅力といえば個人的には楽曲なのですが、どの楽曲もとっつきやすいかと言われるとちょっと微妙な気がします。何回も聴いてるといいな〜と思えるけど…♪ミルク♪とか♪キッチュ♪とか、最初聴いたとき「………なんじゃこりゃ」だったし。

 

物語も正直別段おもしろいわけでもないですし(人ならざる者に愛されるというのは少女マンガ的面白さかも?)

未だになぜ多くの人が(私含め)これほどまでに取り憑かれているのか、永遠の謎です。

 

なのでこの先上演されても、誰かから「観たい!」と頼まれない限り、1人でせっせと足を運ぶつもり。

 

大好き。毎日観ても絶対飽きない。

けどこれを他人におすすめしようとは思えません。

 

だって「キリストが磔にされるまでの7日間の物語」ですよ??仮に私がミュージカル全然観たことなくて、「ジーザス・クライスト=スーパースター」ってどんな作品なの?って誰かに聞いて、この説明↑返されたら「ふーん…」で終わりそうですし。最後はキリストが亡くなるって最初からネタバレしてるし。ていうかスーパースターってなんやねんってなる絶対。

 

楽曲もこれまた曲者ぞろい。でもロック系が好きなら結構ハマるかも。ただし四季版はあまりロックっぽく歌わないので(役者さんによりけりですが)、歌い方だけであれば私は海外キャスト版の方が好きです。

 

以上2作品はミュージカル作品。

 

3作目はミュージカルなのか、それとも音楽劇として数えるべきかわからないのですが…

 

今年2月に上演され、残念ながら公演期間半ばにしてコロナの影響で中止となってしまった作品。

 

江戸末期に流行した「天保水滸伝」という講談と、シェイクスピアの全作品をごちゃまぜにした、なかなかカオスな物語。

 

そして任侠の世界を描いているため、生々しい描写がわんさかあり、まず小中学生は見ちゃダメかなと…。そしてそういった際どい描写が苦手な人は絶対観ないほうが良いです。舞台なのでTVや映画よりも余計生々しいです。

 

そして曲者なのが「シェイクスピア全作品を織り込んでいる」というところ。個人的にシェイクスピアは多少知見があったため、例えば「ハムレット」や「ロミオとジュリエット」など、ベーシックな作品が分かっているだけでも楽しめましたが、何も知らずに観るとかなりキツいと思います。

 

ちなみにこの作品、観劇初心者にはおすすめしないと言いつつ、私は観劇初心者の友人(高橋一生ファン)を連れて行ってしまい、案の定幕間で友人が「よくわからない…」とポカーンとしておりました……申し訳ないことをしたな……。

 

こちらの作品は年末にブルーレイで販売されるので(予約済み)、今から家でじっくり観るのが楽しみです(^^)

 

 

人によって「私は好きだけどあえておすすめはしない」って作品、結構あるものなのでしょうか。ちょっと気になります。