Der Lezte Tanz

観劇、映画鑑賞、読書のキロク。たまにひとりごと。

映画「透明人間」:「見えない」は怖い

ミュージカルの観劇記録は過去から順番につけていきますが、映画の鑑賞記録は膨大すぎるので、最近観たものから順に気まぐれに書いていきます。

 

どのくらい書けるかなぁ。
(少なくともネタ切れの心配は全くない)

 

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映画「透明人間」

監督:リー・ワネル
出演:エリザベス・モス、オルディス・ホッジ、ストーム・リード、他

 

(あらすじ)
セシリア(エリザベス・モス)は、天才科学者エイドリアンの妻。だがセシリアは、夫からの激しい束縛に耐えきれず、住んでいる豪邸を脱出し、友人の家に身を置くようになる。
2週間後、セシリアは妹のエミリーから、「エイドリアンが自殺した」と聞かされる。その日以来セシリアの身の回りで奇妙なことが次々と起こるが、誰にも本気で取り合ってもらえず、彼女は「見えない何か」に追い詰められていく…。

 

(感想)
ホラー映画は苦手な方なんですが、映画館に行きたいのに他に観たい作品が無くて、意を決して観てきました。

 

 

怖すぎて息するの忘れた(危)

 

 

予想はできていましたが、案の定上映時間の3分の1は目を画面からそらすか閉じる&耳を思いっきり塞いでました。

 

セシリア!!そんな屋根裏なんかあるに決まってるじゃん!!なんで1人で行くんだセシリア!!あんた正気か!?うわなんか動いた!?!?え、今なんか音したよセシリア!うわーーなんでそっちに行くんだセシリアちょっと待っ(略)

 

ノンストップ心の声。

声には出てなかった。

 

多分。

(不安)

 


でも怖いと同時に、すんごい面白かったです。
前半で分かるんですけど(ていうかあらすじ読んだら観る前になんとなく予測つく)、厳密に言うとこれホラーではないんです。幽霊は出ないので。

 

幽霊なんかよりよほど怖いもの…「人間の悪意」とか「執念」を描いていて、幽霊とは違う意味でぞわぞわできます。

 

相手は透明だから、1人でいるときはもちろん、他人と一緒にいたところで安心もできない。
相手は透明だから、人に説明しても誰にも(家族や親しい友人にも)信じてもらえない。
(これが1番ツラいと思う)
しかも「そいつ」は自分に対して明確な悪意を持って近寄ってくるという…。

 

黒髪垂らしてうらめしや〜って出てきてくれた方がよほど親切な気がします。ちゃんと「見える」ので。

 

ラストは人によって違う解釈ができそうです。
私が解釈したラストと、全く別の解釈をされている方をTwitterで見かけて、「なるほど、そうとも捉えられるな」と思ったので。

 

(ちなみにこの映画を見たという会社の先輩に私の解釈を話したら、「それはないでしょー!?」って言われたけどどうなんだろう。ネタバレになるから書けぬ)

 

劇中のBGMとエンドロールのBGMが(良い意味で)不快感を煽りまくる重低音だったのが印象的でした。

 

あと透明人間に襲われる主人公セシリア役のエリザベス・モス。めちゃくちゃ身体張ってました。お肌のボロボロ具合とか目の下のクマとか、もはやリアルなのかメイクなのか…。透明人間に文字通り振り回されるシーンもすごい痛そうでした。

 

メイキングを見たら、エリザベス・モスが全身緑色のタイツマンと格闘しててちょっと面白かったです。CGであとからタイツマンを消す仕様なのね…。

 

普通の幽霊モノホラーに飽きた方、ぜひ。